みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

売れてる本『まぼろしの鳥』(太田光著・新潮社)/冬をいろどるマホニア・ウインター・サンの花

2010-12-18 11:46:10 | 花/美しいもの
12月に入って、庭仕事をしていると、あっという間に真っ暗に。
時計を見るとまだ5時。昼間が少なくなってきました。

冬の夜は長いので、まわりが寝静まった時間に、
薪ストーブの前で読書をするのが楽しみです。

先日、高島屋の自由書房で買ってきた中の一冊は、
爆笑問題の太田光さんが書いた小説『まぼろしの鳥』。

ネットでも評判になっていて、朝日新聞の読書欄にも出ていたので読んでみようかな
と思っていたら、自由書房の「書評本」コーナーにありました。

わたしのは4刷りですが、7刷14万部で「売れてる本」のこと。

  

 マボロシの鳥 [著]太田光

[評者]佐々木敦(批評家)
[掲載]2010年12月12日
著者:太田 光  出版社:新潮社 価格:¥ 1,575


■人一倍ピュアな芸人の矜持
 読書家としても知られる爆笑問題・太田光による初の本格的な小説集である。全部で九篇(へん)の、なかなかバラエティーに富んだ中短篇が収められているのだが、作家として、というよりむしろ、一人のお笑い芸人としての太田光の個性と矜持(きょうじ)を、あらためて強く印象づける内容になっていると思った。
 たとえば表題作。「今世紀最高の奇跡のアーティスト」と謳(うた)われる「魔人チカブー」という芸人は、「マボロシの鳥」という芸が売りものである。その鳥は他のどんな鳥にも似ておらず、観(み)る者によって、姿形が変化する。だがその鳥は、とにかく誰にとっても「一番見たいもの」なのだ。それゆえチカブーは絶大な人気を得るのだが、ある時、ある劇場の天井の窓が開かれていたせいで、マボロシの鳥は虚空に飛び去ってしまう。かくて落ちぶれ果てたチカブー。この物語と並行して「全く別のどこかの世界」での、青年タンガタと「幻の鳥」の物語が語られてゆく。ファンタジー仕立てで描かれるのは、この世界をわれわれが生きていくにあたって、一番大切なものとは、いったい何なのか、という問いかけである。
 世間や常識におもねらず、表向きの粉飾に隠された真実を見抜き、独創的なユーモアにくるみながらそれらをあからさまにしてみせること。そして、そのような自己を貫くこと。芸人としての太田の絶大な人気は、このような彼の正しさに、より正確にいうと、正しさへの希求によって支えられている。いずれも寓話(ぐうわ)的と呼べるような不思議な筋立てを持つ小説群は、流石(さすが)の話芸によってスイスイと読み進みながらも、いつしか人生や世界について、深く考え込ませるものとなっている。そしてこれはまぎれもなく、芸人太田がやってきたことでもあるだろう。太田光は今どき珍しいほどの理想主義者だと思う。ヒネクレているようで、実は人一倍ピュアなのだ。
    ◇
7刷14万部


 マボロシの鳥 [単行本]
太田 光(著) 新潮社


内容紹介
かつて読んだことのない感動の形がここにある。爆笑問題・太田光、待望の処女小説!

「どこかの誰かが、この鳥を必要としている」――誰よりも小説を愛し、誰よりも小説に愛される芸人、太田光がついに作家デビュー!
 
舞台芸人の一瞬の輝きを一羽の鳥に託した表題作ほか、
父との不和に悩む娘やイジメにあう男子高校生の葛藤から、
人類の行く末、そして神の意志までを、
持てる芸のすべてを注いで描き尽くした《希望の書》。

内容(「BOOK」データベースより)
ここに似たどこかで、僕たちに似た誰かに起きた“9つの奇跡”。爆笑問題・太田光、ついに小説家デビュー。
著者について
1965(昭和40)年埼玉県生れ。日大芸術学部中退後、1988年に爆笑問題結成。
著書に『爆笑問題 太田光自伝』『パラレルな世紀への跳躍』などがある。
2009(平成21)年には『向田邦子全集』の解説を手がけるほか、
独自の短編セレクションによる『人間失格ではない太宰治:爆笑問題太田光の11オシ』を刊行。
爆笑問題としての著書に『日本原論6 大恐慌時代』『日本文学者変態論』など。   


火曜日の『爆笑問題のニッポンの教養』はだいたい見ているのですが、
太田光さんの違う角度からの一面が見えて、読みやすくおもしろかったです。

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ところで、
数年前に鉢植えをおいたところで、大きく育ったヒイラギナンテン。

背丈を越えるほど大きくなったたので低くしたのですが、
そこから伸びてきた茎に花芽がつきました。
   

   

この品種は、ヒイラギナンテンとロマリフォリの交雑「メディア」を
さらに改良されつくられた、「マホニア・ウインター・サン」。
めっちゃ強健です。
お正月前から長い間、黄色い花穂をつけて、
花が少ない冬の庭をいろどります。

   

   

   

ヒイラギナンテン(マホニア Mahonia spp.)
マホニア・ウインター・サン

 科名: メギ科  属名: マホニア属  花期: 冬
特徴: 中国原産の常緑低木、園芸種。
ヒイラギナンテンより開花期が早く、
冬に長い花序を直立して出し、
黄色い花をつける。


   

あちこちに自生している南天はさっぱりと短く剪定。
枝や葉は捨てないで、干して南天茶にします。
   

   
マホニアの横(奥)に植えてあるギンバイカの木も大きくなったので、
背丈ほどに切り詰めました。
   
ギンバイカは別名、マートル(祝いの木)ともいい、ハーブの一種なので、
剪定した枝は何かに使えるのではないかと思い、南天のお隣で干しています。


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