「保育園落ちた日本死ね!!!」
ひとりのおんなの怒りの声が、それに共感するおんなたちの思いが、
あっという間に、日本中を駆けめぐった。
国会のおとこたちの、無神経さが、怒りに火を注いだ。
特に、首相と与党議員たちの認識がひどい。
なぜ「保育園に落ちて」怒っているのがおんななのか、
おとこは子育ての傍観者なのか。
ウン十年前、妊娠して出産当日まで働き、
うまれた子どもを預けるあても保育所もなく、
そのまま退職するしかなかった無念さを、いまだ忘れていない。
「どうすんだよ会社やめなくちゃならねーだろ。
ふざけんな日本。」
子を産み育てるものへの二重三重のねづよい差別こそを、
政治にたずさわるものは、法制度や政策として解消すべきだと思う。
保育園落ちた日本死ね!!!(はてな匿名ダイアリー )
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ひとりのおんなの怒りの声が、それに共感するおんなたちの思いが、
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国会のおとこたちの、無神経さが、怒りに火を注いだ。
特に、首相と与党議員たちの認識がひどい。
なぜ「保育園に落ちて」怒っているのがおんななのか、
おとこは子育ての傍観者なのか。
ウン十年前、妊娠して出産当日まで働き、
うまれた子どもを預けるあても保育所もなく、
そのまま退職するしかなかった無念さを、いまだ忘れていない。
「どうすんだよ会社やめなくちゃならねーだろ。
ふざけんな日本。」
子を産み育てるものへの二重三重のねづよい差別こそを、
政治にたずさわるものは、法制度や政策として解消すべきだと思う。
保育園落ちた日本死ね!!!(はてな匿名ダイアリー )
社説:女性の活躍 現実に目を向けてこそ 2016年3月13日 朝日新聞 「保育園落ちた日本死ね!!!」と題した匿名のブログが待機児童問題の深刻さとともに、為政者の無理解を浮き彫りにする事態となっている。 投稿があったのは先月中旬。保育園の選考に落ちた母親が「一億総活躍社会じゃねーのかよ」「会社やめなくちゃならねーだろ」と、激しい言葉で怒りをぶつけた。 国会で野党が取り上げたところ、安倍首相は書き込みが匿名であることを理由に「実際にそれが本当かどうかも含めて、私は確かめようがない」と答弁。与党の議員からは「本人を出せ」などのヤジも飛んだ。 こうしたやりとりに、同じような悩みや不安を抱える人たちが強く反発。国会前での抗議活動や、保育制度の充実を求める署名活動へ広がった。政府・与党は慌てて、待機児童解消に向けた新たな対策の検討を始めたというのがあらましの経緯だ。 あまりにお粗末だ。自民党内には「初動ミス」との声もあるが、ミスにとどまる話ではない。深刻な現状に対する認識を欠いていることが露呈した、と言わざるを得ない。 今の仕事を何とか続けたい、共働きで働かないと生活が苦しい……。どの家庭にとっても待機児童の問題は切実だ。ブログへの共感と、政権への市民の反発がここまで広がったのは、長年の課題がいっこうに改善されない現状への強い怒りだろう。政府・与党はそこをしっかり受け止めるべきだ。 安倍首相は「女性活躍」「すべての女性が輝く社会」を掲げている。しかし、その環境は本当に整っているだろうか。活躍を阻害しているものは、保育サービスの不足にとどまらない。 国連の女子差別撤廃委員会は今月、日本政府に勧告をした。「過去の勧告が十分に実行されていない」とする厳しい内容で、雇用差別を禁じ、防止する法的措置を整えることや、国会議員や企業の管理職など指導的地位を占める女性を増やすことなどを改めて迫った。 日本が女子差別撤廃条約を批准したのは1985年。99年には男女共同参画社会基本法が施行された。働く女性は増えているものの、非正社員が多いこともあり、男女の賃金格差はむしろ広がる傾向。男性の育児や介護への参加もいまだ低水準で、性別による役割分担の意識は根強く残る。世界経済フォーラムの最新の男女格差指数でも日本は101位と低迷したままだ。 「女性活躍」を言うのなら、まず現実を直視することから始めてほしい。 |
【天声人語】「もっと保育園を作れ」 2016年3月12日 朝日新聞 社会学者の上野千鶴子さんには数々の名言があると、前に小欄で書いた。この度、その名言集が出版され、驚くと同時に喜んだ。『上野千鶴子のサバイバル語録』。「いまを生きる女たちに、もしかしたら役に立つかもしれないことば」が並ぶ▼語録という性格上、文脈を離れて自由に引くことをお許し頂く。例えばこれ。〈男は言葉を産み、女はいのちを産む、ですって? とんでもない。今や女は、子どもを産み、コトバも産む〉。まさに最近も、一つの痛烈な言葉が産まれ、風を起こした▼「保育園落ちた日本死ね!!!」と題する匿名のブログだ。もっと保育園を作れという訴えがネット上で瞬く間に広がった。荒っぽい口ぶりに批判もあったが、母親らの間で共感する声が響き合った。それほど怒りは深いのだ、と▼民主党の山尾志桜里(しおり)衆院議員が取り上げたのに対し、安倍首相は「実際に起こっているのかどうか」と冷淡だった。ならば「実際」の窮状を伝えようじゃないかと、保育の充実を求める署名運動も起こった▼子育てと仕事の間で悩む女性からの風当たりに驚いたのだろうか。自民党は昨日になって、待機児童問題の緊急対策チームを作った。ネット上の「声なき声」への目配りも強化するという。独り言のような書き込みが政治権力を動かした▼上野さんの語録から、もう一つ引用しよう。〈コトバは、現実ではない。むしろ、コトバが現実をつくる〉。保育をめぐる今回のいきさつをずばり言い当てる名言である。 |
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社説:「保育園落ちた」 親の怒り、政治を動かす 毎日新聞 2016年3月12日 「保育園落ちた日本死ね!!!」という匿名のブログがきっかけで、政府は待機児童の緊急対策に乗り出した。国会で質問された安倍晋三首相は「匿名なので確かめようがない」と素っ気なかったが、保育所の見つからない親たちの怒りが噴出し、姿勢を修正した。 子育て支援に5000億円の財源を投じて取り組んでいる首相からすれば「こんなにやっているのに」との思いがあったのだろう。しかし、都市部の保育所不足は深刻だ。「1億総活躍」「女性が活躍する社会」を掲げるのであれば、もっと謙虚に親の怒りを受け止めるべきだ。 保育園増設を求める約2万7000人分の署名を塩崎恭久厚生労働相に提出した東京都内の女性は、育休を延長して1歳2カ月の長男の保育所を探したが見つからず、夫と別居して千葉県松戸市の実家に移り、同市内の保育所を利用しながら1時間半かけて職場に通うという。 首都圏の自治体に住む自営業の男性は1歳3カ月の長男を預けようとしたが認可保育所に落とされた。認可外保育所は13カ所申し込んだが全部ダメだった。仕方がないので一時預かりの保育所を日替わりで利用するか、非常勤職員の妻が仕事をやめて保育所に空きが出るのを待つしかないと考えている。 ところが、自治体の基準ではいずれの場合も「待機児童」から外されることがわかった。もともと認可保育所は夫婦ともフルタイムで働く正社員の0歳児が優先され、翌年はその子たちが1歳児の定員を埋めるため、新規で申し込む1歳児にはほとんど枠がないことも知った。「福祉から見捨てられた。『日本死ね』の心境はよくわかる」と男性は嘆く。 政府は2017年度末までに50万人分の保育の受け皿を整備する方針だが、非正規の夫婦共働きが増え、保育ニーズの高まりに追いつかないのが現状だ。首都圏では騒音や送迎による渋滞を理由に保育所設置への近隣住民の反対運動もある。地価が高く、認可保育所に必要な園庭の確保も難しい。賃金が低い割に仕事がきついため保育士の不足も深刻だ。 スウェーデンでは保育所への申し込みがあると自治体に保育所確保の義務が課せられるため「待機児童」の概念がない。消費税25%で福祉の財源は潤沢と見られているが、高齢者の年金の支給水準を下げ、医療費抑制のため受診を制限するなどして次世代の育成を優先している。 低所得の高齢者へ総額3900億円の給付金を配る安倍政権である。待機児童対策でやれることはもっとあるはずだ。安心して子供を産み、働けるようにしなければ、この国の未来はない。 |
政府 ブログ受けて待機児童の具体策検討へ 3月11日 NHK 政府は、子どもが保育園に入れなかった不満を匿名で書き込んだブログをきっかけに、待機児童の対策を巡る議論が活発化していることを受けて、保育所を探す保護者の実態調査をしたうえで、各自治体と協力して、待機児童を減らす具体的な方策を打ち出せないか検討を進める方針です。 子どもを保育園に預けられなかったという人が、「保育園落ちた日本死ね」などと匿名で不満を書き込んだブログをきっかけに、与野党双方から待機児童の対策強化を求める声が出るなど議論が活発になっています。 政府は、ことし5月にも取りまとめる「ニッポン一億総活躍プラン」に、待機児童ゼロの達成に向けた対策を盛り込む方針でしたが、安倍総理大臣は議論の高まりを踏まえ、10日、「地域と連携し、早急に対策に取り組みたい」と述べ、対策を前倒しして進める考えを示しました。 これを受けて政府は、待機児童数が増える一方で定員に満たない保育所があることから、地域によって偏りがあるとして、小さな子どもを持つ保護者がどのように保育所を探しているかや、どのような負担を感じているかなどの実態調査を行う方針です。 そのうえで政府は、例えば東京23区内で、住んでいる区以外でも空きのある保育所があれば紹介する取り組みを強化できないか東京都と協議するなど、各自治体と協力して待機児童を減らす具体的な方策を打ち出せないか検討を進める方針です。 |
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