みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

NPOが『公』の担い手になるには?~市民社会で脱・下請け/「若者が主役だったころ」(色川大吉著)

2008-05-21 08:33:54 | ほん/新聞/ニュース
このところ、母が滞在してたり、
裁判の準備があったり、体調もわるかったり、
で新聞が溜まりがちだったのですが、
久しぶりに届いた夕刊をゆっくり読みました。

面白かったのが、中日新聞の夕刊に毎週連載してる
【即興政治論】「NPOが『公』の担い手になるには?」。
こたえは、「市民社会で脱・下請け」。

わたしたちが、NPOの問題点と指摘していたことが、
分かりやすく説明されています。

【即興政治論】考えるポイント 見方のヒント
大学評価・学位授与機構准教授 田中 弥生さん 
【Q】 NPOが『公』の担い手になるには?

2008年5月20日 中日新聞夕刊

 少子高齢化社会を迎え、NPO(民間非営利団体)などの「民」が担う「公」への期待が高まっています。本当に公共政策の担い手になれるのか。NPO法ができて10年。田中弥生大学評価・学位授与機構准教授と一緒に、その可能性と課題について考えました。記者・清水 孝幸

市民社会で脱・下請け
 清水 NPO法(特定非営利活動促進法)は一九九八年にできました。当時、阪神大震災を機に重要性が再認識されたボランティア団体などに「法人格」を与える法律として注目されました。あれからNPOはどう変わりましたか。

 田中 最も変わったのは団体の数です。いま認証されているのは約三万四千。公益法人は制度ができてから百年以上かかって二万六千ですから、めざましく増えました。

 清水 十年で課題も浮き彫りになったのでは。

 田中 最大の課題は多くのNPOが経済的に自立できないことです。NPOの財務状況を分析してみると、企業の資本にあたる「正味財産」がマイナスのところが約15%もあります。少し意味は違いますが、債務超過ということです。資本を持っていませんから、借り入れも難しく、年度末になると、現金はほとんど残りません。

 清水 なぜ経済的に厳しいのですか。

 田中 NPOの収入は寄付や会費というイメージがありますが、寄付を集めていない団体は四割以上という分析結果があります。収入構造を見ても、寄付は全体の一割弱。事業収入が六割を超え、うち八割は行政からの委託です。行政からの委託は使った実費を精算しますから、いくら活動しても余りません。

 しかも、NPOにしてみれば、地道に寄付を集めるより、まとまったお金を委託金でもらった方が効率がいい。そうして行政から仕事を受けると、契約通りにしっかり結果を出さないといけないから、スタッフはそれで手いっぱいになって、ますます寄付という自己資金は集められなくなります。この悪循環が下請け化を招きました。

   --------------------------
 清水 下請け化とは。

 田中 行政の仕事に依存するうち、NPOの自発性と自由な発想を失ってゆくことです。行政が出した条件がおかしいと感じても、仕事をもらうことを優先するので断れない。これでは「民」による「公」の担い手なんて言えません。

 清水 下請け化すると、どうなると。

 田中 NPOは社会的な使命を持って活動していますが、それよりも雇用の確保、組織の存続が優先されるようになります。すると、自主的な事業より、行政からの委託事業に時間も人材も投入するようになり、新たな仕事やニーズを開拓しなくなる。自発性や自立性というNPOの原点と大きくかけ離れた組織になっていきます。

 清水 原因はどこに。

 田中 NPO側にも政府側にも責任はあると思います。NPOと政府の協働は必要で、それを推進するような政策がつくられてきました。介護保険制度の導入、緊急雇用対策、小泉政権以降の「小さな政府」路線という三つの流れがそうです。

 しかし、やり方がまずかった。政府や地方自治体はそれぞれ異なる政策、異なるNPOの理解の仕方のもとで、政策達成のための安価なサービス提供者として、NPOを使った。都合のいいように使われていくうち、資金基盤の脆弱(ぜいじゃく)なNPOは下請け化していったのです。

   --------------------------
 清水 行政の効率化は待ったなしでも、必要な公共サービスの切り捨ては許されない。そこは「公」が担い、残りを「民」に委ねる。その中でも市場競争原理になじまない仕事をNPOがやる。そんな仕組みが求められているのでは。

 田中 「小さな政府」論は理想論でなく、そうしなければ、日本社会を維持することはできません。中央集権化された官僚システムとは別のシステムで、公共を担う仕組みが必要。そのための制度設計が急務です。

 でも、NPOが安価な下請けになっていては、壊れかけている従来のシステムに取り込まれるだけです。求められるのは市民社会に立脚し、自立した経営モデルをつくることです。

 清水 どうすれば実現できますか。

 田中 政策的にはNPOの量よりも、質や信用力を高める政策に転換し、資金調達の障害を取り除き、寄付文化を育成するための制度をつくることです。

 NPO側の自助努力も必要です。自発的に公共を担う責任の重さを自覚し、市民にひらかれた、規律ある組織運営をすることが求められています。それこそが「民」が自発的、自立的に担う「公」になる第一歩です。

 たなか・やよい 東京都生まれ。上智大文学部卒。慶応大大学院政策・メディア研究科修士課程修了。国際公共政策博士(大阪大)。東京大大学院工学系研究科助教授(社会基盤工学専攻)を経て、2006年から現職。専門は非営利組織論、評価論。日本NPO学会副会長。著書に「NPOが自立する日」など。
(2008.5.20 中日新聞夕刊)


岐阜新聞夕刊の新刊案内は、色川大吉さんの
「若者が主役だったころ わが60年代」(色川大吉著/岩波書店)

 「若者が主役だったころ」(色川大吉著)

自分史の提唱者である歴史家の著者が、戦後の廃墟から立ち上がり、
高度成長に突入していく1950年、60年代を個人の同時代史と
して描いた。
 著者は、くみとり式トイレの悪臭にへきえきとなり、食べていく
のに必死でありながら、学問と歴史への情熱に燃えていた。貧しさと
隣り合わせの時代だったが、少子高齢化、介護問題など思いもよらず、
停滞感や閉塞(へいそく)感とも無縁だった。
 著者はどこに立ち、何を見て、どう思考していたのか、仕事、家庭、
友人関係など、著者の生きざまを重ねながら、激動の時代の光と影、
そして、悲劇と喜劇を描く。
(岩波書店・3150円)
(2008.5.20 岐阜新聞夕刊)




わたしは色川さんのファンなので、この本はもう読みました。

前著の『カチューシャの青春』は、色川さんからいただいた直筆サイン本です。

『若者が主役だったころ』の60年代は、わたしの子どものころなので、
出来事にも記憶があり、けっこう分厚い本なのですが、
とても面白く読みすすめました。
本の中に出てくる色川さんが編んだ『日本の歴史』(中央公論)は、
姉が配本を購読していて、わたしがひかれて読んだ歴史全集なのです。
わたしは、この本で色川さんを知ったのですから、何とも不思議なご縁です。

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ついでに、といっては何ですが、
中日新聞のwebに出ていた、先週の大澤真幸さんの
「【即興政治論】Q.ナショナリズムとどう向き合う?」も面白かったです。

【即興政治論】考えるポイント 見方のヒント
社会学者 大澤 真幸さん 
【Q】ナショナリズムとどう向き合う?
 
2008年5月13日 中日新聞夕刊 

 北京五輪の聖火リレー騒動はチベット問題もさることながら、中国のナショナリズムの高まりを感じさせました。日本のネット右翼の動きも気になります。政治はナショナリズムとどう向き合っていくべきか。社会学者の大澤真幸さんと一緒に考えてみました。記者・清水 孝幸

 清水 まずナショナリズムって何でしょうか。国家主義とか民族主義とか訳されますが。

 大澤 誰でも自分が生まれ、育ったところに愛着を持ったりします。ナショナリズムはそんな郷土愛とは違います。

 日本人だって一億人以上いますよね。個々の日本人は互いに知らず、生涯会うこともない。ほとんど知らないような同胞のために、時には命を投げ出すような極端に強い帰属意識を持つのがナショナリズムの特徴です。

 清水 ナショナリズムは強まっていますか。

 大澤 経済も情報も人の移動も、国境がそれほど問題にならなくなって、多くの識者がナショナリズムは風前のともしびだと思っていました。でも、現実は弱まるどころか、民族的で過激な「現代のナショナリズム」が勢いを増しています。僕はナショナリズムの季節外れの嵐と呼んでいます。

 グローバリゼーション(世界の一体化)で客観的に均質化は進んでいるのに、主観的な違いに敏感になって、気になりだすと、もう耐えられない。それが現代のナショナリズムです。

 清水 どんな特徴がありますか。

 大澤 かつての「古典的なナショナリズム」は、村とか藩とか、比較的狭い範囲の共同体に帰属意識を持っていた人が、日本という大きくて抽象的な共同体に所属しているんだと考えるようになることでした。

 これに対し、現代のナショナリズムは国家という大きな単位から、より小さな民族という単位へ帰属意識が変わる。向かっている方向がまったく逆です。

 清水 旧ユーゴのコソボ独立は典型ですね。日本でもナショナリズムは強まっていますか。

 大澤 そう思います。でも、ものすごく強いかというと、そこは微妙です。意識調査によると、日本人の日本への自信は一九八〇年代の初頭をピークに下がっています。若い人ほど自信を喪失し、若者の間にナショナリズムが強いとは証明できません。ネットなんかで見られる右翼的な傾向は、古典的なナショナリズムとは違う屈折したナショナリズムです。

 彼らはネーション(国家)が好きという以上に左翼嫌いが強い。左翼は人権とか世界平和とか普遍的な理念を前面に出しますよね。そういうものに説得力のあった時代もありましたが、今の若者には欺瞞(ぎまん)的に見え、それへの反発がナショナリズムとして現れるのです。

 清水 小泉純一郎元首相の靖国神社参拝や、安倍晋三前首相の愛国心路線が煽(あお)ったのでは。

 大澤 煽っただけで好きなようになるんだったら、政治なんて楽なもんですよ。それでうまくいくなら、福田(康夫首相)さんも頑張れよって感じ。小泉さんの時は、中国や韓国を含めてアジアの連帯とか、そういう優等生的な発言への反発が強い時期でした。そうした風潮に小泉さんが便乗したとは思いますが。

 清水 政治に責任はないですか。

 大澤 政治が無力化しているのが問題です。政治は、われわれの共同体がどういうものであるべきか決めるものじゃないですか。それなのに、僕たちには、ちまちました選択肢しかありません。あるのはガソリン税がいいか悪いか。政治的というより、行政的な選択ですよ。政治が空洞化している虚(むな)しさの中で、そうした空気を埋めるのがナショナリズムです。

 清水 強まるナショナリズム、政治不信、格差拡大…。戦前の暗い時代の状況と重なります。

 大澤 ある種のムードとか雰囲気が似ているのは確か。ただ、物質的、経済的な環境は違いますから、すぐファシズムが出てくるという感じはしません。自分たちが政治の中に代表されていないという疎外感がバネになって、そういう感覚を一手に引き受けるカリスマが現れた時が危険です。

 清水 克服するには。

 大澤 かつては経済も社会も国家の単位で動いていて、それにふさわしい国民的なシンボルやライフスタイルがありました。いま、グローバル化にふさわしい文化的なシンボルはありません。

 人類は今世紀の序盤でグローバリゼーションに対応する文化的なシンボルを見いだすことができるか。ナショナリズムを克服する鍵になります。政治もちまちましてないで、社会の新たなグランドデザインを考え、示すことが大事です。

 おおさわ・まさち 1958年長野県生まれ。東京大大学院社会学研究科博士課程修了。社会学博士。千葉大助教授などを経て、2007年から京都大大学院人間・環境学研究科教授。オウム真理教や9・11テロ後の世界など現代の諸問題を研究。著書に「ナショナリズムの由来」「不可能性の時代」「<自由>の条件」など。(2008.5.20 中日新聞夕刊)



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ジェンダー図書撤去の音声記録「控訴審」関連の報告と新聞記事

2008-05-20 15:34:36 | 「ジェンダー図書排除」事件
昨日、5月19日(月)午前11時から兼六園前の
名古屋高裁金沢支部(金沢地裁)第1部第1号法廷で、
「音声記録情報非公開処分取消訴訟」控訴審の第一回口頭弁論がありました。

連れ合いのともまささんとわたしは、前日3時にルートイン金沢駅前に到着。
  

貸切状態の大浴場(女湯はカードキー付)で汗を流して、
6時半から清水さんと、安曇野、小浜、福井から三々五々到着した
原告団の計6人で、1時間ほど清水さんのレクチャーを受けたあと、
近くの「せん 金沢駅前店」で夕食をご一緒しました。

  
福井のお酒「黒龍」を注文して、清水さんいわく、

 「福井を飲み干すっ!!」(笑) 

一夜明けて、前泊メンバーは車でいっしょに金沢地裁へ。

威圧感のある福井地裁と比べると、普通のビルのようなシンプルな建物で、
前日に下見したのですが、兼六園のほうばかり見ていて
ここが裁判所とは気がつかなんだ・・・。

裁判所に到着すると、5~6人の女性たちが玄関で待ってみえて、
最終的に、福井訴訟の原告団の関係者は、控訴人(原告)3人と、
福井から2人、石川県から5人、富山県から2人、長野県1人、の13人。
法廷の控訴人席には、本人訴訟のともまささんと清水弁護士、
清水さんを代理人にたててる菅井さんとわたしも中に座りました。

ほかに傍聴者は、福井県関係者2人、報道関係6人、一般の?男性2人。

控訴人側の支援者が、通常、被控訴人側が座る席の前にも座ってたので、
遅れてきた福井県職員はとまどっているようでしたが、
別に傍聴席が決まってるわけではないので無視。
県職員は、控訴人の支援者の後ろのほうに座って、
けっこうにぎやかな傍聴席になりました。

裁判官3人が入廷して11時に開廷。

控訴人、被控訴人に双方が文書を出していたのでそれを陳述。
「反論を待って裁判所はすすめたい」ということで、
控訴理由書の反論を福井県側が6月6日までに提出、
再反論を控訴人側が7月7日までに提出し、
次回の弁論期日を、「7月23日午後1時半から」と決めて閉廷しました。
この間、約5分。いつものことですが、あっという間に終わりました。

傍聴後は裁判所の玄関で、清水さんがマスコミと傍聴者に、
控訴理由書の趣旨をていねいに説明。
清水さんは飛行機で東京に帰るので、小松空港まで車で送りました。
傍聴した人で時間のある人は、その後、昼食をご一緒されたようです。

わたしたちは金沢に戻って昼食、

 
 
行きと同じ、白川郷経由~東海北陸自動車道で帰りました。

  



  


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とはいえ、
わたしは前日からのどと頭が痛くて、車の中では寝てばかり。
昨日から、歩くときなぜか「グラッ」とふらつく状態が続いていて、
血圧が高くなっているのかと思って計ったら、
逆になんとめっちゃ低くて、82/50とか86/54・・・ム。
極端な低血圧になってて、フラフラボーッとしてるようです。

夜までずっとそんな状態なので、昨日は早く寝ました。

一晩寝て、昨日の報告記事を書かなきゃと思っていたら、
菅井さんから福井県内の朝刊各紙に載った控訴審関連の
新聞記事のコピーがFAXで届いたので、紹介しますね。

県の規定解釈に誤り
ジェンダー本撤去の音声記録
控訴審で理由書 高裁金沢支部

(2008.5.20 日刊県民福井)

 県の施設で2006年、上野千鶴子東大教授らの著作が一時的に撤去された問題を議論した県の審議会の音声記録が非公開とされたのは不当だとして、上野教授ら市民団体の13人が、非公開処分の取消を求めた訴訟の控訴審弁論が19日、名古屋高裁金沢支部であった。
 上野教授側は「情報公開条例や文書を管理する規定の解釈に誤りがある」とする控訴理由書を提出。県側は控訴棄却を求めた。
 訴えによると、福井市のユー・アイふくい(県生活学習館)で06年3月、上野教授らのジェンダー(社会的・文化的な性差)の著作約150冊が撤去された。教授らは条例に基づいて苦情申し出書を県に提出。
 同11月、苦情を議題とする審議会が開かれた。教授側は審議会の会議の音声記録の情報公開を請求したが、県は「公文書ではない」として非公開と決めたため、07年2月、音声記録は公文書で非公開は違法として提訴した。
 今年1月の福井地裁判決は、音声記録について「担当職員が会議録作成のために録音したのにすぎず、県が管理している公文書とはいえない」としていた。
(2008.5.20 日刊県民福井)




 図書撤去の音声記録
公開求めた控訴審 「公文書」と再主張

(2008.5.20 朝日新聞)

県生活学習館(福井市)の書架から、ジェンダー(社会的・文化的に作られた性差)などをテーマにした上野千鶴子・東大大学院教授らの著書が一時撤去され、この問題を議論した県の審議会で職員が議事録作成用にMD(ミニディスク)に録音した音声記録を県が非公開としたのは不当として、上野さんら13人が県を相手取り、非公開処分の取消を求めた控訴審の第一回口頭弁論が19日、名古屋高裁金沢支部(渡辺修明裁判長)であった。県側は控訴棄却を求め争う姿勢を示した。
 原告側は控訴理由書を提出し、「音声記録は職員が職務上の必要から録音したものであって、県情報公開条例の『公文書』にあたる」と、改めて主張した。
 一審判決は、音声記録は職員が職務上作成したが、消耗品棚から取り出したMDに備忘のため録音し保管していたにすぎず、県の管理下にあったといえない、と認定。公文書ではないから「不存在」とした県の非公開処分を適法とした。
(2008.5.20 朝日新聞)

--------------------------------------------------------------------
公文書に該当 原告側主張
ジェンダー本控訴審

(2008.5.20 福井新聞)

県生活学習館書架から、ジェンダー関連の本約150冊が一時外された問題穂めぐり、県男女共同参画審議会の音声記録を非公開とした県の決定取り消しを上野千鶴子東大大学院教授らのグループが求めた訴訟の控訴審第一回口頭弁論が19日、名古屋高裁金沢支部であった。原告側は、請求を棄却した一審判決の取り消しを求めた。
 控訴理由書で原告側は、「音声記録媒体のミニディスクは公費で購入し県の所有に帰属、組織共用性がある。職員が職務上の必要から録音したもので会議録作成に利用されており、音声記録は公文書に該当する」などと主張。一審判決は県情報公開条例の解釈、事実認定を誤っている」とした。
 福井地裁の一審判決は「音声記録は担当職員が会議録作成のため備忘として録音、所持していたにすぎず、公文書には該当しない」と判断した。
 次回口頭弁論は7月23日午後1時半から。
(2008.5.20 福井新聞)



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福井音声記録情報非公開処分取消請求事件の詳細は、以下をご覧ください。

  控訴審関係のデータ
●控訴理由書(印刷用PDF14ページ・121KB)  

● 証拠説明書(印刷用PDF2ページ・104KB)   

 福井地裁判決(2008年1月30日)関係のデータ
●控訴状(印刷用PDF 2ページ・94KB) 

●判決全文(印刷用PDF13ページ・142KB)  

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荘川桜、桐の花、ホウの花、マムシグサ・・・・いざ金沢に裁判へ。

2008-05-19 09:21:08 | 「ジェンダー図書排除」事件
金沢のルートイン金沢駅前からおはようございます。

今日は午前11時から、
名古屋高裁金沢支部で、音声記録不開示訴訟が開かれます。

昨日は、荘川まで高速で白川郷ITまでの約30キロは下道を走りました。
この道は結構よく通るのですが、荘川から白川郷ITまでは工事中で、
7月に開通予定。つながれば、金沢まで速くなりますね。

途中休憩して、荘川桜を見ました。



  











運転を交替するはずだったのですが寝てしまって、
「きれいな桐の花が咲いてたよ」という声で目が覚めて、
桐の花が咲いていたという帰雲城跡地に戻りました。




ちょうど桐の花が満開で、道中のあちこちで見かけます。

帰雲城跡地には、大きなホウの花も咲いていました。
もくれん科なので、モクレンの花に似ています。




藤の花もあちこちに咲いていて、あんまりきれいなので、
思わず車を止めて写しました。



足元には、マムシグサ。
 

茎の模様が「蝮(まむし)」に似ているので、
マムシグサ。


近くには、メドーセージに似たこんな花も咲いています。
名前は??よくわかりません。

ということで、昨日の報告おわり。

これから、兼六園近くの金沢地裁に出かけます。
お近くの方は、ぜひ傍聴にお越しください。

写真をクリックすると拡大。その右下のマークをクリックするとさらに拡大
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福井・「焚書坑儒」事件関連の情報非公開処分取消訴訟の第一回弁論が、
5月19日に名古屋高裁金沢支部で開かれます。

★控訴審第一回弁論は、以下の日時で開催。
    -----------------------------------------------
    2008年5月19日(月)午前11時から
    名古屋高裁金沢支部(金沢地裁)第1部第1号法廷(2階)。

       所在地 石川県金沢市丸の内7-2
          (北鉄バス兼六園下下車徒歩1分)
       電話番号 代表:076-262-3225

    原告団および関係者(支援者)は、
    ●10時30分に、
    ●名古屋高裁金沢支部(金沢地裁)前に集合。
     裁判はどなたでも傍聴できます(傍聴後は裁判所で解散)。
    ------------------------------------------------



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大好きな純白の花木/こちらがエゴノキでした。ライラックも咲きはじめ。

2008-05-18 09:08:47 | 花/美しいもの
初夏に咲く白い花が好きで、いろいろ植えてあります。

先日、都ホテル前の花を最初「エゴノキ」と紹介しましたが
「ハクウンボク(白雲木)」が正解。

こちらがエゴノキでした。

わが家のエゴノキは、一昨年つれあいが結構大きな木を
5000円で買ってきて植えたのですが、
今年はじめてたくさん花をつけました。

エゴノキ(別名をチシャノキ)


  

  

学名はStyrax japonicaで、エゴノキ科エゴノキ属である。
同じエゴノキ属の「ハクウンボク」は、葉も花もひとまわり大きく、
花は房状にたくさん付く。



  
エゴノキの育て方

こちらが、道の下のハクウンボク
花が下向きに咲くのは同じですが、一枝に房のようにたくさん咲きます。 
  

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白花のライラックも咲きはじめました。




 




ベニシダレモミジ






明日は、福井・情報公開訴訟の控訴審が金沢であるので、これから出かけます。

記事を書いてるうちに、姉が母を迎えに来て・・・などなど
時間が足りなくなってきたので、最後は画像だけ。

日曜日で道が込んでるかもしれないので、早めに出ます。
お天気もよさそうだし、道中の新緑が楽しみです。

ではまたね。


写真をクリックすると拡大。その右下のマークをクリックするとさらに拡大
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福井・情報公開訴訟(控訴審)の傍聴とカンパの呼びかけ/清水勉弁護士の紹介

2008-05-17 07:04:39 | 「ジェンダー図書排除」事件
明後日、5月19日(月)午前11時から、
名古屋高裁金沢支部で、音声記録不開示訴訟が開かれます。

わたしたちは、奥飛騨(荘川~白川郷)経由で、
東海北陸自動車道で、前日から金沢に入る予定。
桜はおわってしまいましたが、新緑が楽しみです。

お近くの方は、ぜひ傍聴にお越しください。
また、裁判には経費がかかりますので、
カンパの呼びかけもさせていただきます。


みなさま

 「福井『ジェンダー図書排除』究明原告団および有志」
             代表・上野千鶴子
             事務局・寺町みどり

福井・「焚書坑儒」事件関連の情報非公開処分取消訴訟の第一回弁論が、
5月19日に名古屋高裁金沢支部で開かれます。

★控訴審第一回弁論は、以下の日時で開催。
    -----------------------------------------------
    2008年5月19日(月)午前11時から
    名古屋高裁金沢支部(金沢地裁)第1部第1号法廷(2階)。

       所在地 石川県金沢市丸の内7-2
          (北鉄バス兼六園下下車徒歩1分)
       電話番号 代表:076-262-3225

    原告団および関係者(支援者)は、
    ●10時30分に、
    ●名古屋高裁金沢支部(金沢地裁)前に集合。
     裁判はどなたでも傍聴できます(傍聴後は裁判所で解散)。
    ------------------------------------------------

この訴訟は、福井県へ「福井『ジェンダー図書排除』究明原告団および有志」
として「苦情申し出」を提出、男女共同参画審議会に付託され議題となった
「審議会音声記録」の非公開の是非を争うものです。

控訴審以降、12人の原告の代理人は清水勉弁護士。
(寺町知正のみ本人訴訟)。
◆音声記録不開示訴訟/控訴理由書、福井地裁判決/清水勉弁護士

舞台も福井から金沢に移り、控訴審以降は訴訟費用(控訴手続経費)、
交通費、事務費など、一審より費用がかかります。

原告団のみなさま、およびこの訴訟の趣旨に賛同される方に、
カンパをご協力いただければありがたいです。

「原告団」へのカンパの送り先は、いままでと同じで、
以下の郵便振替口座です。
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
   ●加入者名:市民派議員アクションフォーラム
   ●口座番号:00880-5-35806

    ※通信欄に「福井・情報公開訴訟カンパ」と明記のこと。
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
この訴訟に勝つためにも、ご支援、ご協力、よろしくお願いします。


福井音声記録情報非公開処分取消請求事件の詳細は、以下をご覧ください。

  
控訴審関係のデータ
●控訴理由書(印刷用PDF14ページ・121KB)  

● 証拠説明書(印刷用PDF2ページ・104KB)   

 福井地裁判決(2008年1月30日)関係のデータ
●控訴状(印刷用PDF 2ページ・94KB) 

●判決全文(印刷用PDF13ページ・142KB)  


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この訴訟の代理人を引き受けて下さった清水勉さんは、
気さくで心が広くてあったかくて、情報公開のスペシャリストで、
警察や検察、行政などの権力と闘う、わたしが敬愛する弁護士。
「鬼に金棒」。こころづよい助っ人です。

●清水勉弁護士の紹介 
しみず・つとむ 1953年、埼玉県生まれ。東北大法学部卒。弁護士。
日弁連情報問題対策委員会副委員長、全国市民オンブズマン連絡会議幹事。
薬害エイズ、情報公開訴訟などに取り組む。専門は情報公開、地方自治、少年事件。


日弁連 情報問題対策委員会 副委員長
 ・情報公開法の制度運営に関する検討会(H16.5.26 総務省)
 ・住基ネット問題追及の第一 人者である清水勉弁護士を講師に
明るい警察を実現する全国ネットワーク事務局
 ・オンブズマン連絡会議幹事 清水弁護士に聞く
  「警察は内部調査を」(北海道新聞2004.2.8)
 


最近出版された 『いったい誰を幸せにする捜査なのですか。』
(草薙厚子著/光文社/2008/4/23)
に、


  
弁護士として、「なぜ検察は暴走したのか」という
以下の解説を書いているので紹介したい。





この問題については、先日紹介した『創』6月号で
「奈良少年調書流実事件』の特集を組んでいて、
清水さんは草薙さんの代理人として、ともに会見に臨んでいる。


おまけは、

定期購読している『都市問題』5月号の表紙に載っていた
公開講座『退職サラリーマンの社会貢献-その可能性と限界-」。
基調講演は、上野千鶴子さんです。

 


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中国・四川省大地震の情報/日本赤十字社の救援金受付

2008-05-16 21:42:01 | 地震・原発・災害
中国の四川省で起きた大地震の情報、および救援金の受付です。

  中国大地震の救援金受付について 
2008/05/13  

日本赤十字社は、5月12日に発生した中国四川省の地震については、
多数の被災者が発生しており、国際赤十字と連携して
積極的に被災者の救援を行うこととしています。
 このたび、本災害の被災者に対する救援金の受付について
以下のとおり実施いたします。

1.救援金名称 「中国大地震救援金」

2.募集期間 
 平成20年5月14日(水)から平成20年6月10日(火)までの約1カ月間

3.救援金受付口座 
 ●郵便振替口座のご案内
 ・口座番号  「00110-2-5606」
 ・加入者名  日本赤十字社
 ・通信欄に「中国大地震」と明記して下さい。

 
※受領証の発行を希望の場合は、その旨を通信欄に記載して下さい。
 ※郵便局窓口での取扱いの場合、振替手数料は免除されます。



【社説中国・ミャンマー/天災が映す国情読み取って 

 天災は平等である。大国も小国も、先進国だろうが途上国だろうが、逃れることはできない。天災は国家を選ばない。
 被災の度合いと復興の速度は、不平等である。
 隣り合わせの国が同じ災害に見舞われたとしても、それまでの防災システムの組み方や、政府の事後の対応によって、市民生活への打撃、立ち直りに大きな違いが生まれてしまう。
 中国の四川省で発生した大規模地震は、既に死者1万人を超えた。大型サイクロンに直撃されたミャンマーは、国連の推計では死者・行方不明者10万人に上っている。
 なすべきことをしてこなかった、あるいはしようとしない為政者の不作為による被害の拡大。天災にはそんな「政災」の側面が必ず映し出される。
 国としての備えと復旧への取り組みが、被害の広がりにどれだけ影響したか。他国の事情を読み取りながら、自国の「政災」を最小限に食い止める仕組みづくりに思いを寄せたい。
 12日に発生した四川大地震の被災地からは、さまざまな建物の崩壊の様子が伝わる。中でも午後の授業中だった学校の映像は痛ましい。
 中学校の7階建て校舎が倒壊して生徒約2000人の半数が生き埋めに。そんな情報が相次ぐ中、現地の住民から「手抜き工事があったせいだ」との声が上がっているという。
 損壊した建物は300万戸を超えるとされる。一般住宅の耐震性については、どんな政策が取られてきたのか。国の耐震基準が定められていたとして、地方の施策展開にきちんと反映されていたのか。
 北京五輪の成功という国家の威信をかけた目標が、3カ月後に迫る。中国政府は温家宝首相を被災地での指揮に当たらせるなど、危機管理対応の素早さを印象付けようとしている。
 被災地の復興、市民生活の再生に、実際にどれだけ力を注ぐのかが問われる。「もはや聖火リレーどころではない」。大都市との格差にあえいできた現地のそんな声をどう聞くか。農村部の不満が国際社会に届くためらいを超えて、各国の支援をどう受け入れるかも注目しよう。
 2日に大型サイクロンの襲来を受けたミャンマーの軍事政権が、当初発表した死者数は三百数十人だった。その後、3万人以上と修正したが、国連推計との落差は大きく、意図的な過少集計を疑う指摘も出ている。
 世界食糧計画(WFP)によると、75万人に食料を届ける必要があるというのに実現の見通しは全く立っていない。政権が現金や物資は受け入れても、国連も含めた救援機関職員や非政府組織(NGO)の入国を拒否しているからだ。

 国家は生活破壊を放置する。国家は民衆を捨てさえする。ミャンマーの惨状は、国家による究極の暴力の形を見せつけているように映る。

 大規模災害時に被災地の困窮に手を差し伸べるには、国際社会はどんな仕組みをつくっていけばいいのか。軍政下の天災はそうも問い掛けてくる。
(河北新報社 2008年05月15日)



【社説】四川大地震―今も救出を待つ人がいる 
2008.5.14 朝日新聞 
 
 ミャンマーのサイクロン被害の救援が進まず、世界がいらだつなかで、隣の中国で阪神大震災の20倍というエネルギーを持つ大地震が起きた。
 四川省を中心に50万棟もの建物が倒壊し、1万人以上の生命が失われた。さらに多くの人たちが生き埋めになっているという情報もある。連絡がとれない人も数万人にのぼるという。
 建物の下敷きになり、この瞬間も必死で痛みと不安に耐えて、助けを待っている人がたくさんいるに違いない。だが、道路は寸断され、救出活動は難航している。
 地震で多くの救出経験を持つ日本などが救援隊の派遣を申し出ているが、いまのところ中国は受け入れていない。中国がこれまで自然災害で外国の救援隊を受け入れたことはほとんどない。自力で危機を乗り越えたいという思いとその自信もあるのだろう。
 しかし、今回の被害の規模はすさまじい。一人でも多くの生命を救うには、多くの人手と一刻も早い救出が必要だ。中国政府は日本からの5億円相当の支援を受け入れたが、救援隊についても早急な決断を求めたい。
 中国でこれほどの地震被害が出たのは、76年に河北省で起き、24万人が死亡した唐山大地震以来だ。中国も地震が比較的多く、特に四川、雲南省などの西南部に集中している。活断層で起こる地震が目立ち、今回も活断層型と考えられている。
 地震発生と同時に、中国は兵士を大量に動員した。温家宝(ウェン・チアパオ)首相が現場に駆けつけ、陣頭指揮をしている。
 そうした素早い反応の背景には、北京五輪を控え、社会の動揺を最小限にとどめたいとの思いがあるだろう。震源地がチベット人の多い地域であるため、救援に手を抜いたと見られたくないという判断も働いたはずだ。
 3月には、この地域でも騒乱があり、警官隊が発砲した。中国当局とチベット人住民の間にはまだ溝があるだろうが、わだかまりをほぐすためにも、被災者の救援に全力を注ぐことが大切だ。
 被災地の写真や映像を見ると、阪神大震災を思い出す。近代的ビルは持ちこたえ、古い建物が崩れている。崩れた中に、学校が多いのが痛ましい。
 崩れ落ちた建物からの救出は、最初の3日間が肝心だと言われる。
 それについては、日本も阪神大震災で苦い経験がある。フランスやスイスなどから救援の申し出があったのに、返事が遅れたため、ほとんどの救援隊が着いたときには、すでに3日がたっていた。
 中国には同じ過ちを繰り返さないでもらいたい。外国からの救援隊を受け入れるのは、国と国との信頼を深めることにもなる。もうすぐ発生から2日が過ぎる。
(2008.5.14 朝日新聞)


四川省大地震特集(朝日新聞)


クローズアップ2008:四川大地震 日本援助隊受け入れ 中国、異例の方針転換 
毎日新聞 2008年5月16日

 中国・四川大地震の発生から4日目の15日、中国政府は日本からの緊急援助要員の受け入れを表明した。多くの国からの派遣申し出に難色を示してきた中国の突然の方針転換は、「大きな決断」(日本外務省筋)といえる。時間の経過とともに被害の広がりに対する認識が深刻になってきたのに加え、最初の受け入れ国に日本を選ぶことで「対日重視」の姿勢を示す狙いもある。【北京・西岡省二、成沢健一、古本陽荘、大谷麻由美】

 「『近くて、素早い』の原則に基づくものだ」。15日午後開かれた中国外務省の定例記者会見。秦剛副報道局長は、日本の人的援助受け入れの理由をこう説明した。短いコメントだったが、これまで外国から人的援助をほとんど受けたことのない中国が、異例の決断に至るまでには曲折や思惑があった。
 日本外務省に在京中国大使館から「援助要員受け入れ」の連絡が入ったのは15日正午前。数時間前まで「必要ない」と答えており、突然のことで、理由説明もなかったという。
 外務省幹部は「中国首脳レベルの決断としか考えられない」と語る。胡錦濤国家主席の訪日などで、日中関係が改善基調にあることも考慮した政治的判断とみられる。
 中国指導部はこれまで、受け入れ態勢の不備を理由に国際救援隊の入国を拒んできた。国内災害には自国民だけで対処するという大国ならではの「自力更生」原則とともに、国外救援隊が被災地に入ることで国内の結束が乱されかねないという特有の懸念もあったためとみられる。
 中国指導部は発生当日の12日から温家宝首相が被災地で陣頭指揮を執るなど迅速な対応をアピール。ただ、初動の遅れが、甚大な被害につながった可能性も指摘されている。
 国家防災委員会トップの主任を兼務する回良玉副首相は12日、南米ウルグアイを訪問していた。中国紙「21世紀経済報道」によると、留守を預かる副主任の李学挙・民政相が、一つの省や自治区で起きた大規模災害などに適用する「国家2級災害救援応急態勢」を発令した。4段階の中で最も深刻な「特別重大自然災害」の「1級」に引き上げられた時には、地震発生から8時間近くが過ぎていた。
 「1級」が発令されると、救援資金の支出が可能になるうえ、政府の各部門や地方機関との連携も強化されるが、「2級」では民政省中心の対応となり、各部門の調整が進まず、発表される被災データもばらばらだった。
 同紙の記事は、中国地震局や武装警察、軍の救援チームが12日夜に被災地に向かったものの、衛生省など政府各部門に発足した緊急チームは待機したまますぐには出発できなかったと伝えた。
 初動の遅れに加え、次々と明らかになる被災地の実情は、指導部の想像をはるかに超えていた。震源地に近い〓川(ぶんせん)県に14日、国内外メディアで初めて新華社通信が入った。伝えられた惨状は衝撃的だった。指導部も「自力更生」で大国のプライドを誇示するより、不足するものをさらけ出し、開かれた社会という印象を内外にアピールする方が賢明と判断したとみられる。
 サイクロン被害を受けたミャンマーの軍事政権とは異なる姿勢を見せて、チベット暴動などの閉鎖的イメージを払しょくしたい考えが働いている。

 ◇チベット問題非難一転、相次ぐ支援
 中国メディアは連日、ブッシュ米大統領やサルコジ仏大統領、福田康夫首相、メルケル独首相ら各国トップから届いた地震被害への見舞いや励ましの言葉を伝え、中国を取り巻く国際的な連帯の広がりをアピールしている。地震発生前まで、チベット問題で各国から非難の声が上がっていた時とは様変わりしたかのようだ。
 各国・地域は、資金や物資の援助を次々と表明するが、中でも台湾とサウジアラビアが群を抜く。中台交流の活発化を掲げる国民党の馬英九次期総統は20億台湾ドル(約68億円)、エネルギー協力で中国との関係を深めるサウジアラビアは計6000万ドル(約63億円)を、いずれも資金と物資で援助する。
 米国の50万ドル(約5250万円)、その約10倍にあたる約5億円相当の日本の緊急支援に比べても突出しており、支援する側のそれぞれに思惑があることをうかがわせる。
 中国外務省の秦剛副報道局長は、15日までに中国が受け取った国際社会からの資金援助は1億ドル(約105億円)以上、援助物資も1000万ドル(約10億円)を超えたと発表。さらに今後、すぐにでも必要な援助物資として、(1)テントや掛け布団、インスタント食品を含む生活物資(2)衛星通信設備や救助措置の機材(3)医療器具や薬品--を挙げ、幅広い支援を要請した。
毎日新聞 2008年5月16日 大阪朝刊


四川省大地震特集(毎日新聞)

 北京2008特集:四川大地震の被害状況と救援活動について  
(中国国際放送 2008-05-16)

 今週の月曜日午後2時半ごろ、中国の四川省でマグニチュード7.8の大地震が起きました。震源地に近い成都のほか、湖南省、甘粛省、湖北省、雲南省、山西省、上海、天津、北京などでも、地震による揺れを感じMさいた。
 今日は地震発生後5日目になりました。今のところ、被災地の面積は10万平方キロで、四川省だけでも6つの市、44の県、1061の村が被害を受けたということです。また被災者の数は1000万人以上に上っています。そして、15日朝の段階で、この地震による死者の数は1万9505人に上りました。
 今回の大地震の震源地はブン川で、四川省の西北部の山間(やまあい)にあり、省都の成都から159キロ離れたところです。ブン川は、少数民族のチャン族、チベット族、ホイ族と漢族が集まるところで、中国で唯一のパンダ自然保護区と飼育研究センターの臥龍自然保護区の所在地でもあります。
 震源地のブン川付近は、道路と通信が遮断され、外部との連絡が取れず、震源地の状況をすぐに把握できない状態でした。都江堰、綿陽などの都市も大地震の被害を受けて、大量の建物が倒壊して、多くの市民が生き埋めになりました。
 震源地に近い成都の住民・沈さんに電話インタビューしました。

 「政府部門は震災の救援活動で精一杯だ。企業は営業停止、学校も授業が中止となった。月曜日から木曜日まで、3300回余りの余震が発生した。水曜日の夜にも地震を感じたよ。市内の建物は全然大丈夫だが、多くの人は夜になってもテントに泊まり、家には怖くて戻れない。救援部隊の車両は最初、渋滞をさけるため、市内の幹線道路を利用しなかった。ただ最近は市内を通る軍用車が増えてた。特に、山間部の被災地では土砂崩れなどで道路が崩壊したため、道路の復旧のためのキャタピラー付き車両をよく見かける。多くの救援物資はヘリコプターや軍用輸送機によって山奥の被災地に投入された。温家宝首相も震源地に入って陣頭指揮を取っている」

 大地震が起きた当日の夕方、温家宝首相は成都から55キロ離れた都江堰市に到着し、現場での救援活動を指揮しました。収容された遺体でいっぱいになった広場で、温首相はまずなくなった人たちの霊を慰めました。それから、66歳の温家宝首相は72時間ずっと休まず、被災地を駆け回っています。
 都江堰市の新建小学校では、温首相が下敷きになった子供の助けを求める声を聞きました。温首相はしゃがんで、「私は温家宝じいさんです。みんなしっかりしなさい。かならず助けてあげるから」と子供たちに大きな声をかけて、励ました。途中、温首相は転んでしまい、腕を怪我して出血しましたが、手当てをしようとする医師に構わず、現場での指揮を続けていました。
 「今は14日夜10時半、被災者たちは政府の救援部門と救援部隊が設けたテントに泊まることができた。街灯が点るようになった」
 今お聞きになっているのは、都江堰市の地元テレビのリポートです。
・・・・・・・・・(以下略)・・・・・・・・・・・・・・・・


四川省大地震(中国国際放送)

中国国際放送↑は、公的なニュースですが、
四川省大地震のことは、中国にすんでいらした
友人の坂東弘美さんのブログ「がま口塾」に詳しいです。

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ツタンカーメン豌豆ご飯と焼き一寸空豆。どちらも絶品。

2008-05-15 22:23:51 | おいしいもの/食について
 ちょっと遅めに種をまいた、
赤花砂糖エンドウと紫のツタンカーメンがとれ始めました。


ちまたでは、エンドウはもう終わりがけのようで、
姉からもたくさんもらいました。
  

母が赤花砂糖エンドウの筋を採ってくれました(手だけ登場)。
手先が器用で仕事が速いので、あっという間にできあがり。

定番のエンドウの卵とじをつくりました。


こちらは珍しいツタンカーメンという実エンドウ
エジプトのツタンカーメンの墓から出てきたとか?
ほんまかいな???
ツタンカーメンのエンドウ?

いずれにしても、変り種のエンドウには間違いない。

どうやって食べるとおいしいか、いろいろ調べたのですが、
やはり、エンドウご飯にするとよいようです。
  
紫色の皮を捨てるのがもったいない・・・・
と、母が「戦争中の食べものがない時代に、
クリーンピースの皮を食べた」というので、
それなら、と内側の硬いところだけ外しました。
  

炊き上がったツタンカーメンのエンドウご飯。
とてもよい香りで、普通のグリーンピースご飯のようです。
思わずつばを飲み込んでかき混ぜて、待つこと10分。

朝ごはんは、エンドウご飯でした。


そのエンドウご飯をお昼まで保温しておいたら、
なんと、お赤飯のように赤くなりました。


保温しなかったものは、ご飯は赤くならず、豆も緑のままです。
  
母の1食分、100g(160kcal)ずつラップに包んで、
冷凍しました。

紫のツタンカーメンの皮と戻した切り干し大根で、
酢の物をつくってみました。

味は淡白ですが、酢で発色してうっすらと赤く色づき、
しゃきしゃきとおいしかったです。


おとなりのソラマメはかわいい花が咲いていたのですが、

夕方畑に見に行ったら、空を向いていた鞘が下をむいていました。
重みで垂れたわけではなくて、こうなったら採りごろです。
  

ソラマメは、とりたてがおいしくて、
皮をむくと急速に味が落ちるので、
急いで家に戻って、すぐに空豆を直火で焼いてみました。


「焼き蟹」ならぬ「焼き空豆」は、「絶品の味」と、
どっかで読んだ雑誌に載っていたのですが、
焼いてるうちに、ぽんとはじけて豆が飛び出すのもあります(笑)。。


茹で空豆と食べ比べてみたら、3人とも初めて食べた「焼き空豆」に
「あまーい」「おいしーい」と大絶賛です。


さやのまま茹でた空豆も、もちろんおいしいのですが、
焼くと水分が鞘の中で飛んで、甘みが増すようです。

鞘つきの空豆が手に入ったら、おススメです。


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黄モクレンのキンジュとバナナの香り、カラタネオガタマ。

2008-05-14 18:45:24 | 花/美しいもの

モクレンの仲間ではいちばん遅咲きの黄モクレンの「キンジュ」。

 

連休中に咲いて、ゆっくり見る間もなくてもう散ってしまいましたが、
母を迎えに行く日に写したお花の画像を紹介します。


  



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こちらは、岐阜市の長良公園のカラタネオガタマ。
 
こんもりとした自然樹形で、花がびっしり咲いています。

  
近づくと、バナナのような甘い香りがします。
  



長良公園にもう一箇所あるオガタマノキ。

花が少なめですが、日差しを浴びたつぼみや花がきれいです。
  

最後は、わが家のオガタマノキの鉢。
  


お花はちらほらですが、とってもかわいいです。
今年こそ、地面におろしてやりましょう。

オガタマノキ(黄心樹・招霊木)は、モクレン科の常緑の高木。
アップにするとキンジュにどこかにています。


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『糖尿病食事療法のための食品交換表』&『食品80キロカロリーガイドブック』

2008-05-13 20:08:59 | おいしいもの/食について
退院した母といっしょに岐阜へ帰って、
当面はわが家に滞在することになりました。

週があけて、さっそく「いなば内科」にお礼をかねて受診。
わたしも連休明けにくることになってたので、
ふたりで診てもらいました。

母は、インスリンを自律的に分泌する「インスリノーマ」を手術で摘出し、
そのうえ膵臓が半分になっているので、手術前とは逆に高血糖気味。
「糖尿病」というほどではないのですが、
薬を使わずに、とりあえず食事療法で様子をみることになりました。

で、指示されたのが、一日の総エネルギー1440kcalの食事。

母が一人暮らしに戻るためには、自分で理解しないといけないので、
本屋さんに行って、分かりやすそうな本を探し、見つけたのがこれ。

『糖尿病食事療法のための食品交換表 第6版』
(日本糖尿病学会編集/文光堂)
 
  
内容(「BOOK」データベースより)
「食品交換表」は昭和40年に日本糖尿病学会から第1版が出版された。
その後、栄養摂取量の推移を踏まえながら改訂を重ねてきた。
平成12年12月に「五訂 日本食品標準成分表」が出版され、これを受けて
1単位の重量を見直し、「糖尿病食事療法のための食品交換表 第6版」を作成した。
今回は1単位の重量を再検討し、また評議員からのアンケートをもとに
掲載する食品の種類などについても修正を加えた。


カロリーを単位に置き換えるので、面倒なカロリー計算なしで、
バランスのよい食事が取れる。

「糖尿病食事療法のための・・・」と書いてあるが、ダイエットにもよさそう。
まずは、わたしが理解しなくちゃ(笑)。

1440kcalは、1単位80kcalで換算すると18単位。
『食品80キロカロリーガイドブック』には、
1単位80kcalの食品が載っていて、早見表もある。



これで換算すると、最後に東京駅で食べたイタリアン?料理は、
おいしかったけれど、当然カロリーオーバー。


  

わがやの「ヤサイ料理オンパレード」は、
なんとか摂取カロリー内におさまっていそうです。


  

いままで食事はわたしが作っていたのですが、
今日の夕食は初めて、母にこの本の点数を見ながら、
範囲内におさまるように、常備菜と組み合わせて、
自分の夕食を準備してもらいました。



「十穀ご飯、エンドウと豆腐の炊きあわせ、手作り胡麻豆腐、
タツクリ、赤玉ネギとリーフレタスのサラダ、りんご1/4個」。

で、わたしはそれを横目で見ながら、
この記事を書いている、というわけです。


母の残りの材料で作った、わたしの夕飯。
糖尿病食じゃないけど、カロリー控えめです。


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希少の山野草・クマガイソウ(熊谷草)とウラシマソウ(浦島草)が咲いています。

2008-05-12 08:45:15 | 花/美しいもの
「ラステン洞戸」で衝動買いした
クマガイソウとウラシマソウ。

 

前日は葉が閉じていたのですが、
翌日には、もう花が咲いていました。

クマガイソウ(熊谷草・ラン科・アツモリソ属)

クマガイソウは 日本・中国・台湾などの林床や竹林に群生する野生のラン。
名前の由来は、花の形を熊谷直実(なおざね)が背中に背負った母衣に見立てたもの。
別名はホロカケソウ(母衣掛け草)。



匍匐(ほふく)茎と呼ばれる地下茎を長くのばして増えていきます。
正式名称は「ラン科キプリペジウム属のジャポニクム」。
美しく見応えのある花は10cmほどになり、日本の野生ランの中では最大で、
レッドデータブックの絶滅危急種(絶滅の危険が増大している種)です。

  

帰って調べてみたら、クマガイソウは育てるのが難しいとか・・・。
自生地では、腐葉土の積もった半日陰の竹やぶとか杉林に生えているとか。
葉が二つしかないし、直射日光に当たると葉焼けしやすい、
地下茎が長く伸びるので、育てるには広い場所がいること、
鉢では縁にぶつかって、芽が死んでしまうことなどなど。

条件さえ合えば、あとは放任で増えていくとのこと。
とはいえ、
育てられないなら珍しいからと買わないほうがよい、との指摘も(反省)。
花が終わったら条件が近い紅枝垂モミジの下ろしてやりましょう。


庭で咲くクマガイソウとウラシマソウ。
エビネ(白)はまだつぼみです。
  

雨が降りそうだったので、室内に入れてやりました。

ウラシマソウ(浦島草・サトイモ科)

ウラシマソウは、マムシグサやユキモチソウと同じように、
仏炎苞(ぶつえんほう)という花の中央から
ひも状のものを出す奇妙な花を咲かせます。

全草が、サポニンを含む毒草なので触らないほうが無難。

  
ウラシマソウのお花は、ユキモチソウに似ているのですが、
真ん中はお餅ではなくて、30cmほどの長いおひげが伸びています。

それもそのはず、ウラシマソウの名前は,
花の姿が釣り糸を垂れている浦島太郎に似ていることに由来しているとのこと。


このおひげ、何のためにあるのでしょうね。
なんとも不思議ふしぎな花です。

開花したクマガイソウです。






外では、

モクレンの仲間ではいちばん咲くのが遅い、黄色いモクレン、
 キンジュも咲いています。


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