とあるAさん。
人生ステージがわたしとまったく同じ状況の中に置かれているが、正反対。ま逆。
よくこんなに違うものだと感心する。
年齢は、Aさんのほうが、わたしより7歳ぐらい上。
近くに住む90歳のお母さんのケアをしながら、お孫さんの保育園のお迎え、世話をしている。
コーラスなど、趣味には、今は時間が取れない模様。
お母さんには、頻繁に通う病院への付き添いをし、お母さんが一人住まいの実家に週に何度かの泊まり込みをする。
かたや、つい最近お孫さん(次男の二人目の赤ちゃん)が生まれたため、毎日、15キロほど離れた次男宅に昼ごはんを作って持っていき、上の孫の保育園のお迎えをし、夕食やお風呂などの世話をして帰ってくる。
次男の上の孫の時もそうだったらしい。
次男は共稼ぎで、お母さんのサポートを見越して親の近くに越してきたそうだ。
しかし、Aさんの旦那さんに怒られるとか。
生活が苦しくて共稼ぎするならともかく、そうでもないのに嫁が働き、子供の世話を親に託すなど、もってのほかだ、と。
こちらは、年寄りを抱えているのだから年寄りを優先すべきであり、若い世代のことは若い世代がすべきだ、と。
孫と母親の間で板挟み状態で、しかも、夫の顔色を伺いつつ、、、。
あれまあ、たいへん。
聞けば聞くほど、状態は同じなのに、わたしとは違いすぎる、この賢夫人、Aさん。
わたしの場合は、娘婿がイクメンなので、二人夫婦で子育て。
わたしは、出る幕なし。
どうしても二人とも出来ない時の欠員メンバー、臨時要員としてスタンバイ。
あくまでもスタンバイであって、実際の稼働は少ない。
できる限り自分たちでやろうという、彼らのスタンス。
孫がたいへんな時は、夫に手伝いを要請するが、夫には「孫より親を優先しろ」などとは言われない。Aさんの旦那さんと比較すると、断然、夫は協力的である。
しかも、Aさんは旦那さんの食事の用意も手を抜かない。
もうリタイアして趣味に興じる旦那さんの、駅からカエルコールがあると、自宅に着いた頃は、食卓にはお惣菜のお皿が並んでいる。
なんとまあ、主婦の鑑のような人だ。
こんなに頑張っているのに、頑張り度合いやバランスまで、夫に口出しされて、気の毒だ。
旦那さんは、次男の嫁を嫌っているようだ。
たぶん、年寄りを抱えて忙しい、自分の妻(嫁からみると姑)をこき使って平気な神経が嫌なのだろう。
わたしは、この一家、端から端まで、わたしと共通点がないと感じる。
わたしは頑張らない主義。
要請されないと動かない。
食事を作って遠く15キロも離れた息子の家になど、絶対に持って行かない。
日頃、気働きしないわたしが、やり慣れないことをすると、ストレスと過労で倒れて、みんなに迷惑をかける。
うちの孫たちと同じ年頃なので、生まれたばかりの赤ちゃんと幼児の同時世話は、大人一人では確かにたいへんだということは、よくわかる。
(わたしは普通に複数子供、同時子育てをこなしていたが、我々世代では常識だったことが、今の世代では非常識のようだ。
自分の常識を振りかざして価値観を押しつけるのは、わたしはイヤ)
うちの場合は、やはりイクメン婿の存在が大きい。
どこともそんなイクメンパパばかりではなく、イクメンになれる働き方ができる会社は、やはり恵まれているのだと感じる。
会社の融通が効かない分、親が手伝わなければ仕方ない。
イクメンに優しくない会社に娘婿が勤めていなければ、わたしも有無を言わさず頑張らざるを得なかったかも知れない。
サボりのわたしに、たまたま、イクメン育成環境が整っていたおかげで、サボりスタンスをキープできたと見られる。
息子さんの働き方の状況が違うので、うちと比べても意味がない。
出来ない状況の人に、「あなたもやれば?」と厚顔無恥まるだしで勧めるほど、わたしは無神経にはできていない。
長々と書いてきたが、根本的に、息子の嫁と、娘では、まるで違う。
息子の嫁は同性であるが、義理の関係。
やり方や感性、世代ギャップは大きい。
過去を振り返ると、わたしの場合は、最高得点のよくできた姑と、最低得点のデキの悪い嫁の組み合わせだったから、うまくいった。
そのわたしが今度は、最低得点の姑になるのだから、嫁はどんな嫁でも最低の組み合わせになるだろう。
現在、最低得点の姑(or母親)であるわたしと、最高得点のイクメン(or娘)との組み合わせになっている。
サポートするのが娘家庭ではなく息子家庭の場合、わたしなら、嫁の親にお願いする。
嫁の親が身動き取れず出来ないなら、重い腰を上げて嫁の要請を受けて、嫁の指図で動くだろう。
自主的には行かないと思う。
嫁のキャラクターにもかなり左右される。
Aさん、さぞや、大変だろうと想像する。
夏は緊迫した状況に追われて頑張るが、秋になってひと段落して寝込まないことを祈るばかりだ。
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