iPadは、日本のパソコンの先生にメールして適切なアドバイスをいただき、無事、復活した。
旅行というより、現地生活者の目線になっている。
パリの特徴をつかむと、それなりにフィットしていくのだろうけれど、
今のところ、驚きの連続。
ありえないことが、いっぱい。
ひとつひとつに、驚いていると、身が持たない。
スーパーでは、ヘーキでレジを抜け出す店員。
おかげで戻るまでの長い時間、延々と待たされた。
(わたしの前に並んでいる、オジサンの、みるみる不機嫌になっていく、顔の曇り模様を見ながら)
やっと戻ってきたと思えば、いきなりわたしの前に、割り込んできたオバサン。
しかも、後ろのほうのダンナさんらしき人が、どんどん商品を手渡してくる。
わたし、並んでるんですけど。
彼らには、わたしは透明人間のようだ。
パリといっても、表も裏もあり、白人も、白人でない人もいる。
格差社会といういうよりは、階級社会。
気を取り直して、おとなしく順番を待って(抜かされたまま)、やっとわたしの番が来た。
サンドイッチもカゴに入れていたが、小さな穴があいているとかで、カゴから出されたまま、補充されない。
「取り替えましょうか? 」 とか、「すみません」の言葉、概念自体がないようだ。
レジにカード読み取り器があったので、
レジの鼻ピアスのおばさん(おねえさんではないところが、驚き)に、カードでいけるか聞いたら、だめとのこと。
なんで? カード読み取り器、あるやんか~??
わたしの後ろの人には、プラスチック袋に商品を入れていたのに、わたしは、なにもなし。
エコバッグを持参していたからいいものの、差別~???
地下鉄の切符も、うまく作動せず(磁気が、いかれてる?)、駅のオネエサンに訴えるが、大丈夫と言われ、もう一度通るが、やはりダメ。
また、オネエサンに訴えるが、オネエサンは、行け行け、行ける行けると、強気。
三度目に改札を通って、やっと磁気がキイタようだ。
磁石を使って、東西南北を見ながら地図と照らし合わせる。
磁石の針が指している方角や理屈はわかるが.全く別のアタマの機能がわたしには備わっていないことが、今更ながらわかった。
地図読み取りアプリは、脳内には無いようだ。
地図も磁石も、アクセサリーと化したものの、どうにかジャックマール アンドレ美術館にたどり着く。
チケット売り場は長蛇の列で、長い間、館外で待った。
この列で、いいのかな~と思いつつ....
とりあえず、入場チケットを手にし、いざ館内へと進むと、入り口に置かれたオーディオガイドが目に入った。
で、日本語ガイドを借りようと思った。
だが、美術館内では、オーディオガイドのレンタルをめぐって、借りたいわたしと、貸さないという、オネエサンの冷戦が勃発した。
なんか説明してくれるが、お互い、わかってないだろうな~感が、ありあり。
オネエサンは、わたしへの説明をあきらめ(放棄し)年配のオジサンに助っ人を頼んだ。
彼は、もとの入場券を買ったところに戻って、別にチケットを買ってこいと言うのだが、すごい人だかり。
延々と長い時間、列を作って待った、そのチケット売り場に、割り込んでなんて、気の弱いわたしには無理。
でも、とりあえず、すごすごと戻り、様子を伺うが、やっぱり無理のよう。
しかし、チケット売り場のスタッフのオネエサンには一応アプローチする。
が、「オーディオガイドを借りるのは、ここじゃない、館内だ」と言うばかり。
館内と、チケット売り場の間を行ったり来たりすること3回。
あきらめようかと思ったが、オジサンにもう一度、くらいついて直訴。
「列に並ばずにダイレクトに行けばいい」、と、オジサンは言う。
チケット売り場のスタッフと、オーディオガイドのスタッフの顔を、お互い、ほぼ覚えられるぐらい、出たり入ったり。
あの日本人おばさん、なんか、ちょろちょろしてるな~と思われたことだろう。
でも、やっとどうにか、オーディオガイドチケットをゲットし、意気揚々と館内入り口のオーディオガイド貸し出しコーナーに向かう。
もうこれだけで、わたしのパワーは100%使い切ったようなもの。
あとは、余生の感覚で、館内を回る。
が、せっっかく苦労して入手したオーディオガイドも.使い方がわからなくて、モタモタ。
どこまで冷や汗・・・・?!
長々続く、日本語に、美術品の説明を聞くのも、うんざりしてきた。
さらに、またバッグが漬物石モードに。なんでこんなに重い?
いつも同じパターンの繰り返し。
ひょっとしてわたし、美術好きじゃないのかも?