どなたかが引っ張り出してきてくれた、3年前に書いた自分のブログ記事を読んだ。
老化に対する不安に脅えているかんじだった・・・が。
3年経つと、けっこう堂々としてきている。
動物、植物、・・・生物は年を取るのである。人間だけが例外ではない。
自然の摂理に逆らおうとするのは、悪あがきだ。
自分の老いの現実を認めたくない人を見ると、気持ちはわからないでもないが、
人に言われて気が付くのではなく、はやく自分で気づいてくれたほうが、見苦しくなくてよい。
わたしは、みっともないと感じる。
もっと現実を素直に受け止めると楽になる。
科学の進歩で、老化はスローダウンしているものの、究極のところは同じである。
かといって、あまり、年寄りじみているのは、自分の将来として、好きになれない。
理想の年寄りというものがある。
若い人と年寄りでは、世代ギャップがある。
若い人は、年寄りを理解できないだろう。
しかし、年寄りは、昔、若かったので、自分のことを振り返ると、若者を理解できる。
理解は相互ではなく、一方通行になるので、年寄りのほうが、損だ。
土曜日の夜、都心の、ある開放されたスペース。
電車の大きな主要駅の真上に、風通しのよい、憩いの場がある。
そこには、若い人ばかりがいた。
年寄りは、ゼロ。
なんで、こんなに偏っているのだろう、とわたしは不思議だった。
年寄りは、いずこに?
年寄りは、毎日、日曜日なので、なにも土曜日に、しかもわざわざ夜に、都心には出てこないのだろう。
その時間帯は、家にいて、そろそろお休みの時間。
わいわい集団で楽しむグループも、そんな日時には、とっくに解散しているのだろう。
一方、平日の、都心、あるいは、主要駅近くにある、ダンス会場。
参加している男性(年配)が、嘆く。
「いったい、若い女性は、どこに行っているんだ? なぜ、ここには、一人もいない?」
これには、笑えた。
ある意味、悲痛な叫びである。
世代によって、出没する場所が違うようだ。
同じ時間帯でも、お店が2軒並んでいたとすると、1軒は、若い女性ばかり、もう1軒は、おっさんばかり。
まったく交わらない。
この傾向は、なんだろう。
嗜好が違うからか。
しかし、年寄りばかり、という店は、あまりないように思う。
なかには、そんな店もあるが。都心には見かけない。
都心には刺激があり、若者は刺激を求めるが、年寄りは刺激より、安らぎを求めるのだろう。
じつは、わたしは、いまのところ、まだ50代である。
ブログ村では「エッセー」のほかに、「60代の生き方」カテゴリーにも登録しているが、近々、仲間入りなので、先取りした。
この年齢は、中年の部類に(無理やり押し込めると)入るのだろうが、シニアの年齢になってきている。
あるサイトで、50歳以上をシニアと呼んでいるが、わたしは50歳になったばかりの頃は、そうとうの抵抗があった。
だれも、50歳ではシニアだとは感じないのではないだろうか。
運営者が、あまりシニアの実態を知らない若い人なのではないかと想像した。
(参考までに、こんなかんじの解説もありました)
そもそもシニアという言葉、あいまいに使っている。
シルバーと似たような感覚。
50歳と75歳は、えらく違う。85歳は、もっと違う。
若い人から見れは、どれもいっしょ、50歩100歩なのだろうけれど。
若い人と年寄りが混在しているのは、老人施設や病院ぐらいなものか。
年寄りのお世話を若い人がする、というもの。
若い人に年寄りが群がっていく、という図は、あまり想像できない。
(逆パターンとして、高齢富裕層に群がるビジネスならありえるが)
やはり、同世代が集まるところが、各世代、居心地が良いと思われる。
適度に混じるのは、仕事や、ボランティア、自治会???
わたしは、夜になると、早く家に帰ってゆっくりしたい、と思う。
若い人でも、仕事で疲れていると同じ思いだろう。
最近は、平日でも、家に居ることがあると、とても気持ちが和む。
くつろぎ空間で、幸せ気分を満喫している。
家が大好きな、家っ子になったようだ。
しかも、家には誰も居ないのが条件。
娘は、まあ居てもいいが、もう一人の、テレビを大音量でガンガンかける人物は、NG。
静寂の時をぶっ壊し、常にテレビが垂れ流しの、うるさいだけの、イラつきを抑え耐える場所となる。
(その人物が居ない間の)家が、好き。
ちょっと(おおいに)課題は抱えているものの、わたしは落ち着くようになったということだ。
見かけがどうのこうの、よりも、精神的な安定が不可欠である。
もちろん、健康な体を維持できるのは、幸せだ。
今後、体力的にも衰えるのは、いたしかたない。
じわりじわりと足音を立てずに忍び寄る老化の予告編をちらりと見つつ、
老いの前夜祭を楽しんでいるかんじだろうか。
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注釈
文中、「お年寄り」ではなく、「年寄り」と表現しているのは、自分も含めているからです。