何年かに1回、やって来る「あの時の過去に戻りたい」熱。
全く無駄で不毛な、時間を遡る熱。
ああすれば良かった、なぜそうしなかったのだろう、、、。
延々、悶々と迷宮へ。沼にズブズブ。
今日も朝からその熱の波はやって来た。
この波が一番初めにやって来たのは、結婚して1年目の時。
41年前。
なぜ、あの人と結婚しなかったんだろう。
あの人は、ストレートに真面目に直接、求婚の動きを見せてくれた。
親もかなり熱心に勧めてくれたのに。
わたしは、なんてバカなんだろう。
後悔した。
自業自得。
後悔しても始まらない。
第一、あの人と結婚していたら、今いる子供たちも孫たちも、この世に存在しない。
それを思えば、どんなことにも替えられない。
でも、何十年かに一度、ふと、頭をかすめる。
別にその人とは深いお付き合いがあったわけではない。
お見合いで初めて出会い、3回ぐらい会っただけ。
手も握らなかった。
3度目ぐらいに会った時、直接、わたしの家に挨拶に見えた。
わたしはまだ22〜23歳だったので、学校を出たばかり(ひょっとすると在学中??まさか?)、地には全く足が着かない夢だけ見る、無知な女の子だった。
ほんとに、自分でもハッキリ言うが、バカだった。
バカまるだし。
単なるふわふわしたバカが、揺らぎないバカに確定していくプロセスがある。
時間の積み重ねで、バカ認定が濃厚になった。
だが、結婚して最初の1年でそう思ったには何かあるのだろう。
それが何なんだかよくわからないということは、たいした何かではないと思われる。
夫もわたしも若いし、未熟だったと想像する。
若さに躍ったには、自分が若かったからだ。
落ち着きのある大人に魅力を感じるには、わたしはあまりにも幼稚で浅い人間だった。
そんなことを言っても始まらない。
神様は一人一人に合った人物をマッチングさせてくれているに違いない。
結婚、離婚、再婚を繰り返す人もいる。
わたしには全くそんなことは考えられなかった。
せっかく努力して、苦労して、選び選ばれ、結婚したのに、リセットする理由はない。
気に入らない小さな理由は、チマチマあったとしても、取るに足らな過ぎる。
DV、不貞、酷いハラスメント、ギャンブル依存症、アルコール依存症、病的な何かの依存症、虚言症、、、などなど、誰が見ても破綻を来たす理由なら、とっとと離婚するだろう。
わたしの力で更生させてみせる、などというタフで殊勝なこころは、残念ながら1μ(ミクロン)も持ち合わせていない。
わたしは、ダメンズには絶対なびかないタイプ。
ダメな男性は嫌いで、近寄りたくないし、なぜか、ダメンズも近寄って来ない。
(広義の意味では)ダメンズではなく、人には言えない(ブログでしか愚痴れない)小さな不満しかなくて、運が良かった。
そう思うと、不幸ではないということは、幸せなのだ。
何をこれ以上、望む?
望むとしたら、この上なく厚かましい、欲どしい。
でも、ふと、思い出す。
ふと思い出しては、やはり今が良かった、それ以外は不可能、と再認識する。
過去には戻れないのに、タラレバ仮説を立てても不毛なだけ。
ただ、どうなっていたかな?と、想像するのは楽しい。
失恋小説を読む気分。
人生をいくつも味わっているようで。
インターネットで調べてみると、その人のルーツはとてもよくわかる。
仮にその人と結婚していたとしても、今とそう変わらないような気がする。
(今のほうがちょっと格は落ちるかも知れないが)
でも、そうなっていたら、少なくとも、今、この世に存在する子供や孫たちはいないわけで、現在の子供や孫たちの上を行く幸せは想像出来ない。
※ちなみに。
昨夜は中秋の名月。
明度、彩度、ぴかぴかのお月さまだった。
写真はスマホで、イマイチなのが残念。