夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

打倒、手湿疹の巻〈その後のその後のその後のその後〉

2013年08月11日 | ほぼ非映画(アトピー)
いちばん最近書いた〈その後のその後のその後〉がほぼ2カ月前。
まだ完治のご報告はできないのですが、
前回は「凝視しなければわからない程度」だったのが、
いまは「話している相手が忘れるぐらい」になりました。
 
この間までは、悲惨だった時期を知っている人と会うと、
その人の視線が自然と私の手に向き、
「うわぁ、よくなったねぇ」と言われていました。
それがいまは視線が向かないぐらい普通になったということです。
レジで財布を出す手を見てギョッとされることはもうありません。
 
手の甲は見た目は普通、だけど、触るとちょっとざらざら。
色素の沈着があるため、なんだかズズ黒いです。
爪はまともな数本を除いてボコボコ、早く綺麗な爪に生え変わってほしい。
 
いまだに夜中に掻きむしってしまう指もあります。
おもしろいのはそれがあまり意識したことのない指ばかりだということ。
特に重症なのは右手の薬指で、この指のせいで憂鬱になるほど。
あまり使わない指だと思っていたのに、この指が使えないと、
お箸を使うとき、物を書くとき、とにかく不便です。
その指も含めて、特に酷かった数本の指は、第2関節の部分がしわしわで可愛くない。(--;
 
こんなふうにまだまだではあるのですが、あの悲惨だった時期のことを思えば、
いまの状態はなんちゅうことありません。
「死んだほうがマシ」だなんて、軽々しく言ってはいけないとわかっていても、
いちばん酷かったときには夜な夜なそう思っていましたから。
 
友人の知り合いが最近脱ステ・脱保湿をはじめたそうです。
スタートの状態は私よりはマシらしい。
友人が当時の私の手を振り返って言うには、「あんなに酷い手の人は初めて見た」。
だもんで、友人は知り合いに「すっごかった人(=私のこと)がおるねん。
長いことかかってたけど、治りやったで」と言うてはるらしく、これは私もめちゃ嬉しい。
だって、薬を何も使わず保湿もせずに治るなんて、
実際にチャレンジした者とそれを見ていた人しか信じられないでしょうから、
私のことを見ていた人が、チャレンジしようとしている人に話して、
それでいつか治ると信じられるのであれば嬉しいですもんね。
 
がんばる。がんばれ。

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打倒、手湿疹の巻〈その後のその後のその後〉

2013年06月14日 | ほぼ非映画(アトピー)
三歩進んで二歩下がる、そんな状態が続いていますが、
暗闇で見ればそうとわからないほどにはなりました。(^^;
おひさまの下でも、凝視しなければ、なんかちょっと荒れてるよ?ぐらいに思われる程度です。
 
そんなわけで、〈その後のその後〉以降、ご報告できるほどの進展はないのに
今日は書いちゃおうと思ったのは、『奇跡のリンゴ』を観たからです。
これはまるで湿疹の話かと思いました。
 
「何もしないこと」には覚悟が必要。
何もしないと決めて、それが何かの形となるまでは、
想像のはるか上を行く辛さが待っているものなのですね。
 
リンゴを栽培するとき、虫が寄ってきたからと農薬を使う。
すると農薬なしでは生きていけなくなる。
湿疹ができたからとステロイドを使う。
するとステロイドなしでは生きていけなくなる。
 
無農薬リンゴの栽培を決めたものの、実りそうにない。
辛くて辛くてやっぱり農薬を使うべきかと思い悩む。
脱ステ・脱保湿を決めたものの、何カ月経っても完治しそうにない。
何度ふたたび薬を塗ろうか、保湿しようかと思ったことでしょう。
 
リンゴ農家の苦労も知らず、勝手な話をしているだけなのですが、
私の手湿疹に関してはまさにこのとおりだと思いました。
 
生理のたびに激しく悪化、排卵日前後にもまた悪化。
こんな状態だと、月の半分は酷い状態だということになります。
生理なんてあがってしまえ、排卵も要らんと思いましたが、
先日ひさしぶりに会った従姉から「生理って究極のデトックスやで。
生理があがるころに更年期障害が起こるというのは、
デトックスできなくなるからなんやと思う」と言われ、
なるほど~、そう考えればあの酷い期間も乗り切れそうな気分に。
 
つるつるの部分も次第に増えてきました。
脱保湿をはじめてから来週末でちょうど3カ月。
これがひとつの目安だと考えていました。
3カ月で完治しそうにはないですが、おそらく8割5分ぐらいは治ったと言えそうです。

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打倒、手湿疹の巻〈その後のその後〉

2013年04月29日 | ほぼ非映画(アトピー)
脱ステロイドを決意したのが2月の半ばすぎ。
そのときはまさか保湿が悪影響を及ぼしているなんて思いもよらず。
「乾燥ガビガビ療法」の存在を知って目からウロコ、
ワセリンの使用を停止したのがちょうど5週間前でした。
 
振り返ってみると、脱ステと脱保湿を同時に始めていれば、
あと1カ月ぐらいは快復がはやかったのではないかと思われます。
 
『患者に学んだ成人型アトピー治療―脱ステロイド・脱保湿療法』を読んで、
私はんなふうに理解しました。
アトピーには何かしら原因があると考えられている場合が多いが、
単にその人の環境に適応する速度がほかの人より遅いだけで、
もう少し待てば適応できたのにということがある。
けれども、適応できるまで待てずに病院へ行き、ステロイドを処方された結果、
ステロイドがなければ治せなくなる。ステロイド依存型の湿疹のできあがり。
 
私の場合はまさにこれだろうと思います。
そういえば、学生の頃、当時はまだ花粉症という言葉も今ほど聞きませんでしたが、
私はものすごい花粉症でした。通学時に涙ぼろぼろ状態で。
ところが、そのまま放置して何年も経過、就職したらいつのまにか治っていました。
さまざまな塵埃が飛ぶ職場なので、慣れたんだろうと思っていましたが、(^^;
環境に適応できるようになったと考えればしっくり。
 
脱保湿を始めて数週間は、ちりちりと皮膚に痛みが走って地獄のようでしたが、
保湿しても痒いわ痛いわ、だったら保湿する手間がないほうが楽は楽。
ホンマによくなるんかいなと弱気になり、
脱保湿を断念しそうになったことも一度や二度ではありません。
けれどもここで断念したら悔しすぎる。もう意地です。(^o^;
 
脱保湿を開始してすぐ、トイレに行きたくなる回数が激減していることに気づきました。
ワセリン等の使用を止めたから、摂取した水分を体が取り込もうとしているために
トイレの回数が減ったのかなとなんとなく思い。
上記の本を読んでみたら、ちゃんと書いてありました。
脱保湿中は「抗利尿ホルモン」っちゅうやつが増えるんだそうです。
そして、快復してきた今、トイレの回数はまったく普通に戻っています。
人間の体って、なんてよくできているのでしょう。
 
本に書いてある遵守事項のうち、守れなかったこともいくつかあります。
水分摂取は1日1500ccにとどめること。これは無理でした。
確かに水分をたくさん摂ると、その晩は皮膚がじとっとしてしんどくなります。
ただ、気づいたのは、その水分はお酒でもお酒以外でもほぼ同じだということ。
どっちでもしんどくなるならお酒を飲むかと思った(実際に飲んだ)ことも多数。(^O^)
 
服や手袋など、布地の上から掻くのは厳禁だとも記してありますが、
これはぜ~ったい守らなければいけません。
布の上から掻くと、ずるずるに剥けてドえらいことになります。
掻きたいときには「ナマ掻き」で。
生掻きならば悲惨なことにはならないのが面白いですねぇ。
 
今はお風呂上がりに発狂しそうになることもなくなり、わりと平穏です。
まだまだ汚くて、自分の手から腕にかけてを見るたびに「キショ!」と憂鬱になりますが、
赤みが消えて肌色を取り戻しつつある部分も出てきました。
体が自分でなんとかしようとしているのがわかります。
 
先は長し。でも地獄だった頃がちょっと昔に思えるほどになっています。

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打倒、手湿疹の巻〈その後〉

2013年04月07日 | ほぼ非映画(アトピー)
第3ラウンド突入以降、どうなったかと言いますと。
 
ようやく本のページを普通の速度でめくれるようになったので、
『患者に学んだ成人型アトピー治療―脱ステロイド・脱保湿療法』を読むことに。
自分がどの段階にいるのかもよ~くわかりました。
 
脱ステ・脱保湿を始めてから皮膚がガビガビに乾燥。
著者の佐藤健二先生曰く、脱保湿で皮膚が乾燥すると、皮膚が強くなるとのこと。
これも最初は半信半疑だったのですが、ホントでした。
分厚くなるとかそういうことではなく、皮膚が傷つきにくくなったのです。
ワセリンで保湿中の皮膚はヤワヤワで、とにかくすぐに傷ついていたのに、
今はトイレットペーパーホルダーに刺されても大丈夫(笑)。
 
掻きたければ掻いてもかまわないとも言うてはります。
もちろん掻かないほうが治りは早いですが、
掻くのを我慢することによるストレスが大きいならば、掻いてスッキリすればよい。
脱保湿で強くなった皮膚は、掻いても傷つきにくくなるって。
 
確かにここ数日、寝ている間にめちゃくちゃ痒くなって、我慢しきれずに掻きむしりました。
半分眠った状態で、「あ~、掻いてもた~。明日の朝は悲惨やろなぁ」と思っていたのに、
翌朝目覚めてびっくり。掻き傷なんてどこにも見当たりません。
また、血が出るほど掻いてしまった場合も、2日後には傷が綺麗になっています。
 
お酒を飲みたくなった場合はどうするか。
飲んだことによる痒みの増加と、飲まないことによるストレスを各々が比べれば良いと。
で、どうせ痒くなるんなら飲みたいやん、この頃は飲んでます。
 
飲みたいときにはアルコール度の高いものを少しというのが理想だが、
ビールが好きでどうしてもビールが飲みたいという人は、
焼酎やウイスキーなどのビール割りが意外にイケますなんて話も。
 
大阪の先生だけあって、真面目な本なのに笑える箇所もいくつか。
ストレスになっているとおぼしきものへの対処法の欄に、
「恋愛」の場合は「あんた、別れなはれ」と書いてありました(笑)。
 
脱保湿を始めてから最低3カ月は要するようですから、まだまだ先は長いです。
でも、じゅくじゅくになることも血まみれになることもなくなり、
痒みと闘っているときも「我慢できんかったら掻いたらええねん」と思えるので、
気分的に非常に楽になりました。
気候や体調によって良い悪いの差は出そうですが、絶対耐えてやるぅ。
 
昨日はどうしてもソフトクリームが食べたくなり、荒れ模様の天候のなか、
映画の合間に“スウェーデン”(30年ぶりかも)で「ひとりソフトクリーム」をやっちまいました。
こういうものを食べたくなるのはずいぶんよくなってきた証拠かも。

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打倒、手湿疹の巻〈第3ラウンド〉

2013年03月24日 | ほぼ非映画(アトピー)
第2ラウンドで終了というわけには行かず、
その後、さらに凄絶な日々が続いています。
 
じゅくじゅく→乾燥→じゅくじゅく→乾燥、そしてまたじゅくじゅくとなりかけた頃、
この白色ワセリン多用の湿潤法では、永久にこれが続きそうな気がしました。
いろいろ調べて目に留まったのが脱保湿法。
 
保湿保湿と言いますが、過度の保湿をおこないつづけると、
皮膚が自分で潤そうとしなくなるのだそうな。確かに。
ワセリンで覆われている間は楽なのですが、ちょっと乾くと耐えがたい痛み、
そして1ラウンド終了したかと思うたびに痒みが襲ってくるのです。
 
保湿をいっさいしないなんて、正気かいなと半信半疑。
けれどもなんとなく挑戦するなら今だと思ったものですから、
着手してみました、脱保湿。その名も「乾燥ガビガビ療法」。
これ、私が付けた名前じゃありませんよ。
脱保湿を提唱していらっしゃるお医者様曰く。
 
お風呂も避けたほうがいいそうなのですが、私にはそれは無理。
お風呂上がり、すぐに乾燥しはじめた肌がヒリヒリちりちり痛い。
それでも痒いより痛いほうがず~っとマシですね。
 
じゅくじゅくが特に酷かったところは、じゅくじゅくもなかなか消えず、割れて血もにじみ、
それ以外のところは楳図かずおの漫画にでも出てきそうな全面ウロコ状態。
突っ張って痛いですが、痒みは少ないので耐えられます。
 
脱保湿のためには水分摂取も極力避けたほうがいいとのこと。
だけど、水分を摂らなければ便秘になりそう。
2日間出なかっただけでこの世の終わりみたいな気分になる私は(どんだけ「この世」は狭いねん。
ちなみに2日間出ないのは年に数回のみで、3日間出ないことはあり得ません(^o^))、
それは絶対に嫌なので、水分もアルコール以外は摂っています。
こうなるとさすがにお酒を飲む気もおこりません。(^^;
 
「乾燥ガビガビ療法」を開始すると、一旦は重篤状態になるのは本当で、
死ぬほどの覚悟が要ると言われるのも大げさではない気がします。
手だけでこんな気分になるのですから、
全身、顔までアトピーに悩む人の気持ちを思うと泣きそうです。
 
着手して数日、じゅくじゅくはすべて乾き、ウロコが徐々に剥がれてきましたが、
まだ箇所によってはピキッと割れて、起きたら布団に血が、ということも。
 
こんな状態&気分ですが、
上司が帰り際に「ペース落として仕事しなさい」とさりげなく言ってくれたり、
昼食時には周囲の人が容器や袋を「開けよか」と言ってくれたり、
優しさや温かさに救われて、暗くならずに済んでいます。
 
辛いのは、手袋も外しているので、本が読めないこと。
少なくとも月10冊は読んでいたのに、今月はその半分以下。
湿潤法の間は滑り止め付きの手袋でページをめくれていたのですけれども。
おかげで本当に毎日1本ずつ映画を観ることになり、
もう帰り道に観るものが何も残っていないかも。
 
まだまだ先は長そうですけど、がんばるのじゃっ。

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