夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

2025年2月に読んだ本

2025年03月01日 | 映画(番外編:映画と読み物)
2025年2月の読書メーター
読んだ本の数:7冊
読んだページ数:2676ページ
ナイス数:832ナイス
https://bookmeter.com/users/762098/summary/monthly/2025/2

■ABC殺人事件 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)
中山七里センセの『超合理的!ミステリーの書き方』にバイブルとして挙げられている本を読破することにしました。大人買いして、まずはこれを。私が海外ミステリーを面白いと思ったきっかけは、間違いなくクリスティー。子どもの頃、父の書棚にあった『そして誰もいなくなった』を初めて読んだとき、衝撃を受けてその後何度も読んだのを思い出します。本作は今から90年前に発表された作品だというのに少しも色褪せていない。訳のわからない犯罪が多い時代になって意味不明のことが増えたけれど、やっぱり「動機」。次に読むバイブルはどれにしよ。
読了日:02月02日 著者:アガサ・クリスティー
https://bookmeter.com/books/548114

■人面瘡探偵 (小学館文庫 な 33-2)
七里作品はどれも読みたいけれど、これだけは手を出せないままでした。なぜなら人面瘡と聞くと、子どもの頃に読んだ楳図かずおの漫画『怪』に収録されている1篇を思い出すから。ものすごく不気味で、本作の表紙を見てもそのときの怖さが思い出されて躊躇してしまい。しかし読んでみればこの人面瘡ジンさんは怖くない(笑)。それどころか、ひとりではボケボケのヒョーロクを、人から一目置かれる存在にしてくれる。ジンさんとヒョーロクの関係はもちろんのこと、刑事の藤代とのやりとりも楽しくて、続編にも期待が高まります。表紙は見ませんけど。
読了日:02月06日 著者:中山 七里
https://bookmeter.com/books/19147847

■サンセット・サンライズ (講談社文庫 に 29-15)
今年はすでに2度、シネコンで客が私ひとりだったことがありまして、うち1本は『グランメゾン・パリ』、もう1本が本作でした。いま振り返っても大好きな作品で、どうして客入りがよくなかったのかわかりません。遅まきながら原作も読むとやっぱりイイ。菅田将暉井上真央はピッタリで、中村雅俊演じる父親は原作より映画版のほうが愛想よし。小日向文世演じる社長は原作のほうが爺さんだけど仕事ができる人。原作ではあっさり結婚するのかとちょっとビックリ。映画版のエンディングはずいぶんと考えられたものなのでしょうね。どちらも好きです。
読了日:02月10日 著者:楡 周平
https://bookmeter.com/books/22098845

■闇祓 (角川文庫)
まさか辻村深月の著作の中で“大島てる”のサイトらしきものに出会うとは。嫌な人が出てくるオムニバス短編かと思いきや、最初から最後まできっちり繋がっています。同じ姓なのに違う人が次から次へ出てくるのはなぜだと思ったらそういうことでしたか。「補充する家族」が怖すぎてゾゾーッ。著者初のホラーミステリとのことだけど、満を持してというだけあって面白かった。500頁弱でも進む進む。途中でやめたら補充対象にされそうなんだもの。「私もなの」と言う人には気をつけよ。関西人としては「どこがやねん」と言ってしまいそうです(笑)。
読了日:02月14日 著者:辻村 深月
https://bookmeter.com/books/21918222

■団地のふたり (双葉文庫 ふ 22-05)
最近、真梨幸子の『極限団地』や辻村深月の『闇祓』を読んだせいで、団地のイメージが酷く暗い。それを吹き飛ばしてくれる1冊でした。ドラマは未見のため、どちらが奈津子でどちらがノエチか考えながら読みましたが、読了してから調べてビックリ、私のイメージは逆だったから。映画好きとしてはちらほら出てくるそんな話がより楽しくしてくれます。『ブリングリング』はあんまり好きじゃなかったなぁとか。「しげる」という名前が出てきただけで、何の関係もないのに頭の中で『愛のメモリー』が回り出して困りました。疲れた心を癒やしてくれる本。
読了日:02月17日 著者:藤野 千夜
https://bookmeter.com/books/21984677

■人面島 (小学館文庫 な 33-3)
前作とほぼ同じ設定じゃあないか(笑)。舞台が人里離れた土地であることも、莫大な遺産の相続人がひとりまたひとりと殺されて行くところも何もかも。『ダイ・ハード』など人気映画シリーズって、キャストさえ変えればなんぼでも作れると聞いたことがありますが、小説だってそうかもしれないと思ってしまいました。アホくさと思いつつも七里作品ならば読んでしまうのですけれども。ジンさんが実はアレだということは、ヒョーロクってボケボケに見えてホントは超かしこいのかどっち!? まぁ、ふたりでひとり、ニコイチの完全無欠ということで。
読了日:02月24日 著者:中山 七里
https://bookmeter.com/books/22270036

■ドライブインまほろば (双葉文庫)
この著者が紡ぐのはたいていは暗い物語で、めげそうになるぐらい重いときもあるけれど、最後に必ずひと筋の光が見えます。だから、著者が「救いはあろうがなかろうが気にならない」と言っていると知って驚きました。「救いがないならないできっちり書くべき」というのは確かにそう。安易なハッピーエンドに走らず、でも主人公たちのことを放り出したりはしないから、この人生に惹きつけられます。こんな子どもに「生きていてひとつもいいことなんかなかった」なんて言わせちゃいけない。生きるのに理由は要らないとしても、生きたいと思ってほしい。
読了日:02月25日 著者:遠田 潤子
https://bookmeter.com/books/19051603

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