夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

アカデミー賞、受賞したのはこんな人〈主演男優編〉

2004年03月03日 | 映画(番外編:映画とこの人)
ティム・ロビンスの監督作『デッドマン・ウォーキング』(1995)で
死刑囚を演じたのがショーン・ペン。
彼は今回、ロビンスと同じく『ミスティック・リバー』
主演男優賞を受賞しました。
『初体験リッジモンド・ハイ』(1982)で一躍有名に。
これは『ザ・エージェント』(1996)や『バニラ・スカイ』(2001)の監督、
キャメロン・クロウが脚本を書いた伝説の青春コメディです。

愛想なさそうだし、マドンナと別れたのはペンの暴れ癖のせいだという噂で、
行儀の悪いイメージは拭えません。
しかし、自分の意見はキチッと持っている印象があり、
礼を尽くすべき人にはしっかりと尽くす人ではと勝手に思っています。
スピーチでスタンディング・オベーションを受けたのを見て、
彼が俳優として、人間として、みんなに愛されてるんやなと
心から嬉しく思いました。

『シン・レッド・ライン』(1998)では監督への敬意から
「ノーギャラでもいいから出してくれ!」と直訴したそうな。
『ギター弾きの恋』(1999)や『I am Sam アイ・アム・サム』(2001)などなど、
この人も何でもこなせる役者さんですね。

……って、役者なら何でもできるのが当然なのでしょうが、
どんな役を演じてても、なぜか同じに見えてしまう人っていませんか。
演技の上手下手ではなくて、顔の造りってあるのかなぁ。
たとえば、決して嫌いなわけではないですが、
ハリソン・フォードやケヴィン・スペイシー、常磐貴子が私にとってはそうかも。

ショーン・ペンはマドンナと離婚したあと、
ロビン・ライトという女優さんと結婚しました。
マドンナのようなセクシーなイメージではなく、清純派に見えますが、
ところがどっこい、『フォレスト・ガンプ/一期一会』 (1994)では汚れ役。
『モル・フランダース』(1996)では娼婦役を気丈に演じ、
『ホワイト・オランダー』(2002)でもちょっと意地悪な養母役。

やっぱりショーン・ペンの奥さんになろうと思ったら、
このぐらい根性のある人でなければあかんのやろか。
この夫婦は『シーズ・ソー・ラヴリー』(1997)で共演しています。
甘いタイトルとは裏腹に、刑務所帰りのアル中男をペン、
彼から逃げようにも逃げられない妻をライトが演じています。

ついでに、ショーン・ペンの弟はクリス・ペン。
『レザボア・ドッグス』(1991)は印象に残っていますが、
兄がこれほど偉大ではツラかろうと思います。

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アカデミー賞、受賞したのはこんな人〈助演男優編〉

2004年03月03日 | 映画(番外編:映画とこの人)
同じ日本人としては、もし渡辺謙が受賞したら素直に嬉しかったけれど、
ホントに受賞したら逆にものすごいビックリしてたかも。

で、結局、渡辺謙が逸した助演男優賞をゲットしたのは
『ミスティック・リバー』のティム・ロビンスでした。
駆け出しの頃の出演作、『トップ・ガン』(1986)ではどこに出てるのかを探すのもたいへん。
しかし、トム・クルーズとコンビを組む役で控えめに映っています。

『さよならゲーム』(1988)ではケヴィン・コスナーと共演。
この作品中でロビンスの教育係の女性を演じたスーザン・サランドンと
公私ともにパートナーとなりました。
映画と同じくサランドンが「あげまん」だったのか、
ロビンスはその後、男前というわけでもないのに主演が目白押し。

彼の代表作はやはり『ショーシャンクの空に』(1994)。
シリアスな役はもちろんのこと、
メグ・ライアンと共演した『星に想いを』(1994)、『未来は今』(1994)、
『ナッシング・トゥ・ルーズ』(1997)などコミカルなものや、
『隣人は静かに笑う』(1998)のような恐ろしいテロリスト役、
イカレた大企業の社長を演じた『サベイランス 監視』(2000)など、
表情豊かにどんな役でもこなす素晴らしい役者さんです。

監督作としては『デッドマン・ウォーキング』(1995)が有名ですが、
あまり評判がよくなかった『クレイドル・ウィル・ロック』(1999)も私は好きでした。
政治や金持ちを批判するミュージカルが圧力を受けて上演中止に。
なんとか上演しようと奮闘する劇団員の物語です。
この監督作2本にはいずれもサランドンが出演しています。

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