夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

はやりの邦題、なんたらの仕方。

2005年11月16日 | 映画(番外編:映画と邦題・字幕・台詞)

以前、苦労のあとがしのばれる長めの邦題についてこちらに書いたことがあります。
すぐに思いつく邦題のうち、もっとも長いものといえば、
『ウディ・アレンの誰でも知りたがっているくせにちょっと聞きにくい
SEXのすべてについて教えましょう』
(1972)ですが、
最近の流行は、「なんたらの仕方」という長めの邦題。

『幸せになる彼氏の選び方 負け犬な私の恋愛日記』(2002)。
原題はあっさりと、“I'm with Lucy”。
主演のルーシー役のモニカ・ポッターは、
『コン・エアー』(1997)では刑務所帰りのニコラス・ケイジをひたすら待つ妻、
『パッチ・アダムス』(1998)ではロビン・ウィリアムズが想いを寄せる女性、
『ソウ』(2004)では監禁される医師の妻と、
たいてい健気で可憐な女性を演じていますが、
負け犬に扮する本作では、失恋後にブラインド・デートを5回。
そのうちの誰と結婚までこぎつけるかというお話です。

まったく期待せずに観たら、それなりの楽しさ。
異なるタイプの5人に興味を惹かれます。
3年前の作品がいまごろDVD化されたのは、
『モーターサイクル・ダイアリーズ』(2003)のチェ・ゲバラ役で
日本でも知名度が上がった俳優、ガエル・ガルシア・ベルナルが
5人のうちのひとりとして出演しているからでしょう。

メジャー級な作品では『最後の恋のはじめ方』(2005)。
原題は主人公の名前でもある“Hitch”。
モテない男性に意中の女性の射止め方を指南する
デート・ドクターをウィル・スミスが演じます。
とてつもなくわかりやすいラブコメなのに、これまた号泣。
この手の話、絶対嫌いになれません。

フランス映画にも『フレンチなしあわせのみつけ方』(2004)なんて邦題が。
原題も長くて“ils se marie`rent et wurent beaucoup d'enfants”、
直訳すると「彼らは結婚して沢山の子どもを持ちました」。
これはかなり皮肉ったタイトルで、その通りに甘い話とはいきません。
夫の浮気を疑う妻をシャルロット・ゲンズブール。
妻が気づいているとも知らず浮気している夫。
妻の後ろ姿を見て夫が何かを思いだす表情がとても良いです。
ジョニー・デップがちょこっとおいしく登場。

どんな凡作であれ、恋をしている人を見るのは楽しい。
お決まりの展開であっても切なさに胸をしめつけられ、
やはり泣かされてしまいます。恋をしましょう♪


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