夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『黒執事』

2014年02月03日 | 映画(か行)
『黒執事』
監督:大谷健太郎,さとうけいいち
出演:水嶋ヒロ,剛力彩芽,優香,山本美月,大野拓朗,栗原類,
   安田顕,橋本さとし,志垣太郎,伊武雅刀,岸谷五朗他

まったく観に行く気はなかったんです。
しかし、同僚のお嬢さんから『黒執事』はどないやろと尋ねられ、
そんなふうに聞かれると観てみたくなるというもので。
原作についてはまったく知らないまま、109シネマズ箕面にて。

近未来、世界が西側勢力と東側勢力に二分されている。
執事のセバスチャン(水嶋ヒロ)が仕えるのは、
東側の伯爵家の若き主人、幻蜂清玄(げんぽうきよはる)(剛力彩芽)。
清玄は幻蜂家の四代目当主であるとともに、巨大企業ファントム社のトップ。
しかも、世界統一を目論む西側の女王の密命を帯びる「女王の番犬」でもある。

最近、東側では大使館員ばかりが狙われる事件が続発。
いずれの被害者も突然ミイラ化して死に至っている。
西側の女王からこの事件について調べるようにと指示を受けた清玄は、
セバスチャンを伴って解明に乗り出すのだが……。

原作を少しでも読んだことのある方はもちろんご存じでしょうけれども、
黒執事初体験の私は知らないことだらけ。

たとえば、どこからどう見てもカワイイ女子の剛力彩芽ちゃん。
彼女が演じる清玄は、実は見た目どおりの女の子で、本当の名前は汐璃(しおり)。
幼い頃、目の前で両親を殺された彼女は復讐を誓いますが、
ファントム社を継ぐのは息子のみと決まっていたため、
幻蜂家の隠し子のふりをして乗り込んだらしい。
最初は「ほんまかいな」と疑いの目を向けていた関係者らも、
清玄の経営者としての見事な手腕に文句を言えなくなったそうで。

こういったことはあらかじめ知らなくても、
本作を観ればちゃんとわかるようになっています。

そして未成年者である清玄の後見人となったのは岩槻華恵(優香)。
清玄の良き理解者で信頼できるおばさまに見えますが、
あまりにいい人っぽいのが怪しい。そしてやっぱり悪い人。
悪だくみの張本人が彼女だとわかってからというもの、優香のキレ具合がマジで怖い。
こんなに熱く演じなくてもええんちゃうかと思うほどでした。(^^;

幻蜂家の出来の悪すぎるメイドだと思われていたリン(山本美月)が
黒執事も顔負けの強いネエちゃんだったり、
当初は黒幕と思われた製薬会社トップの九条新兵(伊武雅刀)が華恵にいとも簡単に殺されたり、
警察保安省外事局々長の猫麿実篤(岸谷五朗)が座っているだけの役だったり、
幻蜂家のもうひとりの執事(志垣太郎)がひらすらレモネードをすすっていたり、
原作を知らずに観に行ったら、キャストも含めてなかなか楽しめた作品なのでした。

セバスチャンは猫が大好き。猫と会話もできるんです。
それだけで猫好きには嬉しいっちゅうもんじゃないですか。

絶賛はできませんが、そこそこの面白さ。軽んじていたことを深く反省。
世の中で噂になっているものはとりあえず観てみなくちゃいけない。
『真夏の方程式』のひと言をここにも当てはめるのは大げさか!?

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