『鉄くず拾いの物語』(原題:Epizoda u Zivotu Beraca Zeljeza)
監督:ダニス・タノヴィッチ
出演:ナジフ・ムジチ,セナダ・アリマノヴィッチ他
来年度には繰り越せない分の有休を消化するため、
毎年この時期は同僚の誰かが入れ替わりで休んでいるような状況。
先週は私が休みを取らせてもらって映画をハシゴ。
何が何でも観たい作品は見当たらず、とりあえず候補として考えたのは、
来月には別の劇場になってしまう梅田ガーデンシネマで3本。
招待券もまだ1枚残っているし、あとの2本も1,000円で観られます。
ほかの候補として考えたのは、3本目をガーデンシネマで観るとして、
1本目と2本目は大阪ステーションシティシネマで。
けれどもそれだとメンバー料金の1,600円にしかならないので、
先に金券ショップへ寄って、前売り券を入手してからステーションシティへ行こうかと。
仕事に行くときよりも早く家を出て新梅田シティへ。
この辺りではもっとも安い、最大料金1,000円のタイムズへ駐車したのち、
福島駅のほうが近いやろという地点からJR大阪駅までてくてくと。
そして愕然、もしかすると金券ショップって朝早くからは開いていない!?
新幹線などの切符のみ、早朝でも自販機で購入できるのですねぇ。
半世紀近く生きてきて、知らなかったこの事実。(^o^;
ホワイティ梅田をうろうろするも、1軒とて営業中の店はなく、
仕方なくそのままスカイビルへ戻ろうとヨドバシカメラの外周を通ってぐるり。
通常は近道に使わせてもらうヨドバシカメラ駐車場もまだ閉鎖中なんだもの。
バスに乗ってもいいぐらいの距離を朝から歩いたのでした。
そして結局ガーデンシネマで3本。その1本目がこれ。
第86回アカデミー賞外国語映画賞のボスニア代表作。
『ノー・マンズ・ランド』(2001)が衝撃的だったダニス・タノヴィッチ監督。
同国の出身で現在はパリに住むその監督が、母国の新聞記事に胸を痛めて奮起。
貧困にあえぐロマ族の一家が実際に体験した出来事を
当事者たちを起用して撮り上げたという、まるでドキュメンタリー。
ボスニア・ヘルツェゴヴィナに暮らすロマ族の一家。
父親のナジフとその妻セナダ、幼い娘サンドラとシェムサは、
貧しいながらも仲良く幸せな毎日を送っている。
ところがある日、3人目を妊娠中のセナダが激しい腹痛に見舞われる。
ナジフが車を飛ばしてセナダを病院へと運び込むと、すでに流産しているとのこと、
母胎も危険な状態にあるため、早急に掻爬手術を受けるようにと言われる。
しかし、ナジフ一家には保険証がない。
保険証がなければ1000マルク近い手術費用を全額負担しなければならず、
そんな金がナジフに払えるわけがない。
なんとかしてほしいと頼み込むが、あっさり断られ……。
戦争にも行ったナジフに恩給もなければ、生活保護も子ども手当もなし。
こんな状況になれば愚痴もこぼしはしますが、
それでも普段の家族にはみじめさのかけらもなし、笑いが絶えない。
生きるために躍起になっている様子もなくて、ただただ自然。
近所に住む人びともそうで、状況をありのままに受け入れ、
今日生きるためにできることをするだけ。
困っている隣人には当たり前のように車を貸し、保険証すら差し出す身内。
電気を止められれば故障した自分の車を解体して金を払う。
暗い話なのに、今日できることをして毎日を明るく生きている。
そんな姿に衝撃を受けました。
彼らの毎日を悲惨だと思うこと自体が傲慢なのか。凹みます。
監督:ダニス・タノヴィッチ
出演:ナジフ・ムジチ,セナダ・アリマノヴィッチ他
来年度には繰り越せない分の有休を消化するため、
毎年この時期は同僚の誰かが入れ替わりで休んでいるような状況。
先週は私が休みを取らせてもらって映画をハシゴ。
何が何でも観たい作品は見当たらず、とりあえず候補として考えたのは、
来月には別の劇場になってしまう梅田ガーデンシネマで3本。
招待券もまだ1枚残っているし、あとの2本も1,000円で観られます。
ほかの候補として考えたのは、3本目をガーデンシネマで観るとして、
1本目と2本目は大阪ステーションシティシネマで。
けれどもそれだとメンバー料金の1,600円にしかならないので、
先に金券ショップへ寄って、前売り券を入手してからステーションシティへ行こうかと。
仕事に行くときよりも早く家を出て新梅田シティへ。
この辺りではもっとも安い、最大料金1,000円のタイムズへ駐車したのち、
福島駅のほうが近いやろという地点からJR大阪駅までてくてくと。
そして愕然、もしかすると金券ショップって朝早くからは開いていない!?
新幹線などの切符のみ、早朝でも自販機で購入できるのですねぇ。
半世紀近く生きてきて、知らなかったこの事実。(^o^;
ホワイティ梅田をうろうろするも、1軒とて営業中の店はなく、
仕方なくそのままスカイビルへ戻ろうとヨドバシカメラの外周を通ってぐるり。
通常は近道に使わせてもらうヨドバシカメラ駐車場もまだ閉鎖中なんだもの。
バスに乗ってもいいぐらいの距離を朝から歩いたのでした。
そして結局ガーデンシネマで3本。その1本目がこれ。
第86回アカデミー賞外国語映画賞のボスニア代表作。
『ノー・マンズ・ランド』(2001)が衝撃的だったダニス・タノヴィッチ監督。
同国の出身で現在はパリに住むその監督が、母国の新聞記事に胸を痛めて奮起。
貧困にあえぐロマ族の一家が実際に体験した出来事を
当事者たちを起用して撮り上げたという、まるでドキュメンタリー。
ボスニア・ヘルツェゴヴィナに暮らすロマ族の一家。
父親のナジフとその妻セナダ、幼い娘サンドラとシェムサは、
貧しいながらも仲良く幸せな毎日を送っている。
ところがある日、3人目を妊娠中のセナダが激しい腹痛に見舞われる。
ナジフが車を飛ばしてセナダを病院へと運び込むと、すでに流産しているとのこと、
母胎も危険な状態にあるため、早急に掻爬手術を受けるようにと言われる。
しかし、ナジフ一家には保険証がない。
保険証がなければ1000マルク近い手術費用を全額負担しなければならず、
そんな金がナジフに払えるわけがない。
なんとかしてほしいと頼み込むが、あっさり断られ……。
戦争にも行ったナジフに恩給もなければ、生活保護も子ども手当もなし。
こんな状況になれば愚痴もこぼしはしますが、
それでも普段の家族にはみじめさのかけらもなし、笑いが絶えない。
生きるために躍起になっている様子もなくて、ただただ自然。
近所に住む人びともそうで、状況をありのままに受け入れ、
今日生きるためにできることをするだけ。
困っている隣人には当たり前のように車を貸し、保険証すら差し出す身内。
電気を止められれば故障した自分の車を解体して金を払う。
暗い話なのに、今日できることをして毎日を明るく生きている。
そんな姿に衝撃を受けました。
彼らの毎日を悲惨だと思うこと自体が傲慢なのか。凹みます。