夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

今年観た映画50音順〈ら行〉

2016年12月30日 | 映画(ら行)
《ら》
『ライチ☆光クラブ』
2015年の日本作品。
他のDVDで本作の予告編を観たときにどうにも気持ち悪く、
やめておいたほうがいいかなぁと思いつつ、野村周平くん目当てでレンタル。
黒煙と油にまみれた町、螢光町の廃墟に夜ごと集まる9人の少年。
そこは、彼ら“光クラブ”の秘密基地で、
強いカリスマ性を持つゼラ(古川雄輝)が残りの8人を支配している。
自分たちが邪魔だと判断した者を見つけては拉致、
8人が考える方法のうち、ゼラが気に入った方法でその大人を処刑するのだ。
兵器を開発中だった彼らは、ライチの実を燃料として動くロボット“ライチ”を完成させる。
ゼラはライチに美少女を捕獲してくるように命じ……。
予告編を観て懸念したとおり、エログロ満載、ただただ気持ち悪く、
生理的に受け付けられなくて直視できなかったシーン多数(泣)。
光クラブのあり方に疑問を持ち、ゼラに対抗するタミヤ役の野村くんだけが救い(笑)。
内藤瑛亮監督の作品だと鑑賞後に知りました。
同監督の『先生を流産させる会』(2011)のほうが(タイトルはエグイけど)ずっと面白かった。

《り》
『リザとキツネと恋する死者たち』
2014年のハンガリー作品。舞台は1970年代のブダペスト
独身女性リザは、元日本大使の未亡人マルタのアパートで専属看護師として働く。
何千回も読んだ愛読書、日本の恋愛小説が示唆するとおり、
30歳の誕生日にハンバーガーショップで運命的な出会いがあると信じている。
誕生日当日、リザはマルタの許可を得てハンバーガーショップへ。
ところがリザをほかの男に渡したくないと陰謀を企てる奴がいた。
それはリザにしか見えない日本人歌手、故・トミー谷の幽霊。
リザに下心を抱いた男性は、トミー谷の幽霊の策略によって次々と死に至る。
警察はすべて事故死ではなくリザによる殺人ではないかと疑念を持つ。
リザの監視を命じられたのは新米刑事のゾルタンで……。
カラフルな映像にレトロでポップな音楽、妙な日本語も楽しい。
監督はハンガリーの売れっ子CMディレクターだそうで、なんだか納得。

《る》
『ROUTE42』
2012年の日本作品。
伊勢や熊野など、神話が息づく三重県を舞台にしたロードムービー。
龍也(高岡蒼佑(旧・蒼甫,現・奏輔))は、恋人の陽子(菊池亜希子)にプロポーズしたその日に、
交通事故に遭い、助手席に乗っていた陽子を亡くす。
絶望的な思いのまま時が過ぎたある日、姉(矢田亜希子)の結婚式会場から出た龍也は、
陽子に瓜二つの女性・友梨(菊池亜希子の一人二役)に出会う。
やはり人生に絶望していた友梨は、龍也に「根の国」(=黄泉の国)へ行こうと誘う。
国道42号線、つまり「死に号線」を走りはじめたふたりは……。
自ら命を絶とうとする龍也と友梨。龍也に恋愛感情を抱いている男友だち、
その男友だちから結婚式をすっぽかされた女性など、さまざま。
三重県のご当地ムービー的作品ながら、『クハナ!』とはまったくちがう静かな作品。

《れ》
『レジェンド 狂気の美学』(原題:Legend)
2015年のイギリス/フランス作品。
1960年代初頭のロンドンで裏社会を支配していた双子のギャング、クレイ兄弟。
実在のこの双子は強い絆で結ばれているけれども、性格は対照的。
兄レジーが理知的で冷静、ビジネスの才能もあるのに対し、
弟ロンといえば暴力を好み、キレると手がつけられない。
そんななか、部下の妹フランシスと恋に落ちたレジーは、
彼女を守るために犯罪から距離を置くようになる。
真面目にナイトクラブの経営に力を注ぎはじめたレジーのことがロンは気に入らず……。
トム・ハーディが一人二役。
面白い話ではあるのですが、130分超えで長すぎる。
DVDで観ると集中力が持ちません。劇場で観るべきでした。

《ろ》
『ロック・ザ・カスバ!』(原題:Rock the Kasbah)
2015年のアメリカ作品。
今夏開催の“カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション 2016”にて上映。
落ちぶれた音楽芸能マネージャーのリッチーは、
所属歌手のロニーを連れてアフガニスタンの首都カブールへ。
米軍の慰問コンサートを開けば高額ギャラが貰えると聞かされたからだ。
いまだ紛争の絶えない危険地帯に足を踏み入れるが、
あろうことかロニーがリッチーの財布とパスポートを持って逃げてしまう。
コンサートは当然キャンセル、一文無しで途方に暮れるリッチーは、
仕方なく現地で知り合った武器商人の仕事を手伝うはめに。
危険地帯の砂漠のど真ん中にある集落に武器を届けることになり、
用心棒をボンベイというムキムキ男に頼む。
その集落で美しい歌声を持つ少女に出会い、類い希な才能を感じる。
そこでこの少女を“アフガン・スター”というオーディション番組に出演させようとするが、
イスラム教の戒律を重んじる人びとの間では、女性が人前で歌うことは許されず……。
リッチーにビル・マーレイ、用心棒にブルース・ウィリス
現地で荒稼ぎする娼婦にはケイト・ハドソンが扮しています。
このキャストで面白くないわけがないでしょ!?

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする