『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』
監督:渡辺一貴
出演:高橋一生,飯豊まりえ,長尾謙杜,安藤政信,美波,池田良,
前原滉,中村まこと,増田朋弥,白石加代子,木村文乃他
TOHOシネマズ伊丹にて。
原作は荒木飛呂彦の大人気コミック。
2020年にNHKによって実写化され、TVドラマ『岸辺露伴は動かない』として放送されました。
って、さも知っているかのように書きましたが、読んだことも観たこともありません。
第1期から第3期まであったようですし、この劇場版の封切り時も混んでいたようですから、
結構な人気ドラマだったのでしょうね。でも、本作を観る限りではちょっと。(--;
ところが落札を競ったバイヤーが自宅まで追いかけてきて、絵を盗もうとする。
無事に取り返したものの、この絵には何か秘密があるに違いない。
露伴はまだ漫画家として無名だった時分に知り合った女性・奈々瀬(木村文乃)のことを思い出す。
奈々瀬は「この世で最も黒く邪悪な絵」がルーヴル美術館にあると言っていた。
新作のための取材という建前でルーヴルへ行くと決めた露伴は、京花とともにパリへ。
ルーヴルの職員・エマ野口(美波)によれば、露伴が探している“黒い絵”はリストにないということだったが、
さらに調べたところ、今は使われていない地下倉庫にその絵があるかもしれないとわかり……。
物語としては面白いです。眠くもなりません。ただ、よく出来た話だったかと考えるとそうとは思えない。
侍がいたような時代を生きていた奈々瀬がうつつの人となった経緯とか、
露伴が過ごした祖母(白石加代子)の家にあの絵を取りに来ることができたのもなぜだったのかとか、
私が何か見落としているのかしらと思うほど、よくわからない部分がたくさんあります。
わからなくても面白いからどうでもいいやと思えるほど面白いわけではなく(笑)、
何か都合のいいように話が進められただけに思えてしまうのです。
この高橋一生も好きじゃないしなぁ。これならまだ丁髷姿の彼のほうがいい。
幻覚を見た人たちが苦しむ姿も茶番にしか見えず。
ただ、かしましすぎると思っていた京花の好感度が最後は上がりました。
テレビでじゅうぶんな気はしますが、ルーヴルを見ることができたのは楽しかった。
それだけで良しとしましょうかね。