夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『ナイトスイム』

2024年06月30日 | 映画(な行)
『ナイトスイム』(原題:Night Swim)
監督:ブライス・マクガイア
出演:ワイアット・ラッセル,ケリー・コンドン,アメリー・フーファーレ,ギャヴィン・ウォーレン,
   ジョディ・ロング,ナンシー・レネハン,ラヌマ・パンサキー,ベン・シンクレア他
 
TOHOシネマズなんば本館にて前述の『大室家 dear sisters』を観た後、なんばグランド花月へ。
最近の“推し”はもりやすバンバンビガロで、彼出演のときを選んで行くようにしています。
漫才で笑い、吉本新喜劇で笑ってから、TOHOシネマズなんば別館へ走り、本作を鑑賞。
 
ジェームズ・ワンジェイソン・ブラムがプロデュースということに惹かれて。
たいして話題になっていないと思っていたのに、ブラムハウスが絡むと流行るのか、ほぼ9割の客入り。
若い子も多くて、『プー あくまのくまさん』(2023)を観たときのように場内に活気があります。
どーゆーこと!?
 
ブライス・マクガイア監督が10年前にロッド・ブラックハーストと共同で手がけた短編を長編映画化。
こりゃその短編のほうも観てみたいですよねぇ。
 
まずは冒頭に映し出されるのが、あるプール付きの邸宅。
レベッカという少女が夜中に目覚め、プールに船の模型が浮かんでいるのを見つけます。
病気でほぼ寝たきりの兄トミーのためにそれを取りに行ったまま、
水中に引きずり込まれるようにして亡くなってしまう。
そして舞台はそれから数十年後に移ります。
 
かつてメジャーリーグで三塁手として活躍したレイ・ウォーラーは難病を発症。
病の進行を止めるべく日々リハビリに励んでいるものの、引退したも同然。
トレーニングに最適な機器の整う賃貸物件を見に行くも、気持ちが乗らない。
 
その帰り、主治医から水泳が有効だと聞いていたレイは、プール付きの分譲空き物件を見て一目惚れ。
妻イヴ、長女イジー、長男エリオットを説得してこの家を購入することに。
 
イジーは高校で水泳部に入り、エリオットは少年野球チームに参加。
トレードのたびに引っ越しを余儀なくされていた一家は、
レイの病気をきっかけに一所に住むことが叶い、これはこれでよかったと考える。
 
ところがある晩、イヴが泳いでいると、人の気配を感じる。
エリオットはプールでこの世のものではない少女から助けを求められて溺れそうになり、
イジーもボーイフレンドとプールにいたところ、とても怖い思いをする。
 
一方、レイはプールで泳ぎはじめてからあらゆる数値が改善して、主治医もビックリ。
3人がプールに不気味さを感じるなか、レイだけはご機嫌。
このプールは呪いであり神でもあるらしいと考えるエリオットだったが……。
 
ここ数年でホラーに開眼したばかりの私にとっては適度な怖さ。
面白かったと言えますが、ストーリーに物足りなさもあります。浅い。
 
呪われた家にはほかにも命を落とした人がいっぱいいるといわれても、
たまたま運の悪い人が目をつけられて犠牲になったのかとしか思えず。
プールの奥底に沈んでいる何かが何なのかもよくわからないままでした。
 
ホラーであってもそうでなくても、何にでも切なさが必須だと私は思っているから、
母親を探しつづけるレベッカの悲しみをもっと伝えてほしかったのに、
単なるグロテスクな少女の幽霊になっちゃって。
 
きっと、長けりゃいいってもんじゃないのでしょう。
おそらくオリジナルの短編のほうがもっと怖くて面白かったはず。
そしてもう少し切なかったんじゃないかなと思います。
 
それはさておき、イジー役のアメリー・フーファーレとエリオット役のギャヴィン・ウォーレンが揃って美形。
このふたりだからこそ、心底「助かって~」と願いました。
ま、普通に考えてイヴとイジーとエリオットが死ぬわけもないんだが。(^^;

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