夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

米朝一門会に行きました。

2017年03月05日 | ほぼ非映画(その他)
この間の木曜日のこと。ダンナの帰りがちょっと遅くなるらしい。
映画1本だけなら観る時間がありそう。
だけどちょうどこの日、箕面メイプルホールで米朝一門会がある。
どちらにしようと迷っていたら、従姉が「やっぱり“生”やで、“生”!」と言う。
従姉と一緒に行こうかというわけではないのですけれど、
そもそもこの日に箕面で一門会があるよと教えてくれたのは従姉。

“生”がいいのは百も承知だけれど、だからこそ映画より疲れるんです(笑)。
映画1本ならとっとと観てとっとと帰れる。
落語だったらもうちょっと遅くなるし、たぶん疲れる。どうしよう。

悩んでみたところでもしかしたらチケット完売かも。
まずは問い合わせようとホールへ電話。
そうしたら残席僅少、でもおひとりならいけますとのこと。
しかもその電話で席を確保してくれるというのです。
ならば行くしかあるまい。
3列目の右端の席を押さえてもらい、終業後に直行しました。

出演陣は(敬称略)、桂米輝、よね吉、南天、ざこば、米團治、南光。
このメンバーを見るのは6年前のチャリティー落語会以来です。

演目は当日のお楽しみということでしたが、
高校時代は一応落研だった私、聴いたことはあるネタばかり。
しかし近頃は落語に怠けていて、何という落語なのかはすぐにわかりません。
さげ(=おち)の部分を書き留めて帰り、調べたネタもありました。
こんなこと言ったら落研の先輩方に「おまえそんなこともわからんのか」と怒られそう。(^^;

で、判明した演目は下記のとおり。

米輝  『つる』
よね吉 『芝居道楽』(=『七段目』)
南天  『動物園』
ざこば 『厩火事』
米團治 『替り目』
南光  『鹿政談』

よね吉さんが大入り満員の状況を「5万8千人のご来場」と表現。
ドームよりようさん入っているとおっしゃいましたが、
そこはドームじゃなくて甲子園球場と言わなあかんのでは(笑)。
吉朝さんのお弟子さんなのですね。
吉朝さん、好きでした。早世が残念でなりません。
でもお弟子さんたちはこうやってがんばっていらっしゃるのですね。

演目としていちばん懐かしかったのは、自分でもやった『動物園』。
そうか、あのこごろうさんが今は南天さんなのか。
私が寄席にかよっていた頃とはみなさんお名前がちがうのです。
それを思うと感慨ひとしお。マクラの携帯ネタに笑う。

昔から、この人、練習してへんやろと思っていたざこばさん。
朝丸さんだった頃は、詰まるとそう思っていました。
今はお年のせいかと思われます(笑)。詰まると心配になる。
奥さんの話で盛り上がるマクラがめちゃめちゃ面白かった。
今年は古稀をお迎えになりますね。絶対長生きしてください。

米團治さんを私がよく見たのはまだ小米朝の時代。
親の七光りとばかり思っていましたが、上手い。
やはりサラブレッドだから品がある。
よう練習してはるんやということが伝わってきます。
マクラの襲名時の話は鉄板かと思われます。面白すぎる。

そしてこの日の私のお目当てだった南光さん。
いつまで経っても「べかちゃん」と呼んでしまいそう。
後から知りましたが、この『鹿政談』ってマクラからして米朝さんのネタ。
聴衆観客を盛り上げるテクニックもさすがです。

落研に所属していた者って、たぶん普通のお客さんより笑いません。
だってネタ全部知っているんですものね。
次こう来るとわかっているわけで。
だから、わりと冷ややかに「ふーん」と聴くときもあるけれど、
わかっていても笑わされてしまったときは嬉しくなります。

めっちゃ笑って、すごく楽しかった一夜。
しかし、生身の人間相手だから、やはり疲れます。
映画4本ハシゴしたときよりも疲れて、帰宅後はぐったり。
こんなに疲れるほど聴き入って笑える3,000円は安い。
また行かなくちゃ、落語会。

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