夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『ニューオーリンズ・トライアル』

2004年02月04日 | 映画(な行)
『ニューオーリンズ・トライアル』(原題:Runaway Jury)
監督:ゲイリー・フレダー
出演:ジョン・キューザック,ジーン・ハックマン,ダスティン・ホフマン,
   レイチェル・ワイズ,ブルース・デイビソン他

ある月曜の朝、ニューオーリンズの証券会社に、リストラされた元社員が侵入。
銃を乱射して11人を殺害、5人に重傷を負わせ、自殺する。

2年後、事件の被害者の妻セレステが
凶器として使われた銃の製造販売メーカーの責任を問い、民事訴訟を起こす。
セレステの代理人は地元のベテラン弁護士ローア。
これまで同様の裁判で原告が勝訴した例はない。
銃による事件があとをたたないこの国で、
歴史を変えるためにローアは勝訴を誓う。

対する被告の銃器メーカーが雇ったのは陪審コンサルタントのフィッチ。
彼は陪審員の評決を勝ち取るために
あらゆる手段を駆使することで有名だった。
陪審員候補を盗撮・盗聴して彼(彼女)らの性格を即座につきとめ、
被告に不利だと思われる候補者は拒否する。
そして、選任された陪審員については
その生活ぶり、秘密、過去を徹底的に暴きだし、
脅しや買収によって評決を被告の有利なほうへ導くのだ。

これまではどんな陪審員候補であれ、
つぶさに調べあげてきたフィッチとそのスタッフだったが、
陪審員候補のひとりであるゲームソフト店員のニックについてだけは
どうしてもつかめない。
彼の人物像がわからないままでは選任を拒否もできず、ニックは陪審員に選ばれる。
やがてニックが水面下で陪審員たちを操りはじめたことがわかり……。

法廷シーンの少ない裁判もので、だけど迫力はじゅうぶん。
盛りあがりどころではここぞとばかりに音楽がデカくなるし、
かなり優等生的作品(ネタバレになるのでここまで)ですが、
私はジョン・キューザックには甘々。
だって好きやねんもん。
近年のジーン・ハックマン、ダスティン・ホフマンはアル・パチーノと並び、
大げさな演技がいやがられることも多いですが、
この3人はやっぱり熱くてムサくるしくなきゃ。

原作はヒットメイカー、ジョン・グリシャムの『陪審評決』。
原題は“Runaway Jury”。
“Runaway Bride”(ジュリア・ロバーツの『プリティ・ブライド』(1999)の原題)をパロった?
『フラッシュダンス』(1983)のヒロイン、ジェニファー・ビールスが陪審員のひとりで登場。
どんどん役が小さくなってるんです、この人。(T_T)

キューザックの新作はヒトラーものの『アドルフの画集』です。

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