いつもウォーキングする新河岸川のほとりに咲く紅梅は、今が盛りです。辺り一面に梅の香りが漂います。
写真とは関係ありませんが、「紅梅」というと思い出すのが、「紅梅ミルクキャラメル」 。私の小学校低学年の時代、少年たちの心をときめかせていたのがこの「紅梅ミルクキャラメル」でした。
キャッチコピーは「野球は巨人、キャラメルは紅梅」。値段は10円。今の貨幣価値では100円~200円?
この「紅梅ミルクキャラメル」の人気を支えていたのが、中に入っている巨人軍の選手のカードを集めるとボールやバットやグローブなど野球用品やその他のグッズがもらえることでした。私の記憶では結構、まともな景品だったような気がします。街角の空き地や広場で、ほとんどの子どもたちが野球をし、多くの大人たちが野球をするためにチームを作っていた時代ですからなおさらです。
景品の最高峰はカメラ、今ならばちゃちなカメラに過ぎませんが、当時カメラなどは高価で持つことなど、とても出来ませんでした。当然ながら、このカメラを手に入れることはかなり困難なことでした。
このキャラメルは、多くのお菓子屋さんで売られていましたが、最盛期には別の場所に、景品交換の場所があったくらいです。キャラメルも当時はおやつとして貴重なものでした。
箱を開けると、当たり券が入っていることがあり、ヒットでもう一箱、ホームランは4箱だったと思います。ヒットなどは当たる確率がかなりありました。
また、その頃の印刷技術は悪かったのか、箱の印刷のずれを研究すると当たり券が出る可能性が高いという嘘のような本当の話がありました。じっくり箱を見比べ、実際に三塁打を引き当てた時のことが、今でも鮮明に記憶に残っています。
もちろん、森永ミルクキャラメルや明治ミルクキャラメルはあったのですが、人気は圧倒的でした。少学校の友達もみんな買っていました。
あまりのフィーバーぶりに、万引きなども頻繁に起こり、社会問題となりました。地域によっては、購買禁止にした小学校や中学校があったようです。
その時の巨人軍のバッチやらカードやらの「紅梅ミルクキャラメル」グッズが、年配者の郷愁を誘うのか、高値で取引されているのはとても面白いと思います。50年以上、大事にとっておいたのだから、とても価値があります。私もきれいな「紅梅ミルクキャラメル」の箱をもう一度、手にしてみたいと思います。
この「紅梅ミルクキャラメル」、全国的に販売されていたと、これまで思っていたのですが、 東京周辺でしか売られなかったようです。巨人軍だけを応援しているキャラメルが他の地域で売れるはずがないのは当然のことです。そして昭和29年、突然、このキャラメルが姿を消してしまいます。理由はデフレで倒産してしまったということのようです。
このブログを読む人の多くが知らない、古いお話でした。
1枚目 PENTAX K20D + SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC MACRO、二枚目 PENTAX K20D +TAMRON 90mm F2.8 Di MACRO で撮影
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