「華麗なるメトロポリタン・オペラ」という番組が、 NHKのBShiでこの10月6日から10日まで午後8時から5日間行われている。
メトロポリタン・オペラ(略称MET)は世界一の規模を誇ると言われ、超一流の歌手や優れた演出家による良質なオペラを公演している。メトロポリタン・オペラはDVDを数多く発売しているし、最近は、「METライブビューイング」として日本の映画館でもその模様をリアルタイムで上映するようになった。
めいすいの音楽随想 METライブビューイング第1作 ・モーツァルト歌劇「魔笛」参照
種々のメディアを活用して多くの人々にオペラの醍醐味を紹介していく経営そのものもも大したものである。
今回の放映は、「METライブビューイング」の内容と同じだと思われるが、NHKがBShi で行ってくれるのはありがたい。
ハイビジョン番組を大画面液晶テレビでシアター環境にして見た場合、臨場感が素晴らしく、ある面ではオペラ劇場の三階席や4階席でオペラグラス片手に見ているより良いかも知れない。メトロポリタン・オペラをNHKがテレビ放映するのは初めてではないが、これからもぜひ、時々放映してもらいたいものである。
歌劇「セヴィリアの理髪師」より フィガロ(左)は「私は町の何でも屋」を歌う
初日(10月6日)は、ロッシーニ作曲のオペラ「セヴィリアの理髪師」。
「セヴィリアの理髪師」の序曲は、クラシックの演奏会で最初の曲目として良く演奏されるし、また、フィガロの歌う「私は町の何でも屋」やロジーナの「今の歌声は」などは、単独のアリアとして、良く歌われる曲なので親しみやすい。実は、何年か前になるが、オペラ「セヴィリアの理髪師」を見ようとして新国立劇場のチケットを手に入れたことがあるのだが、仕事の都合でどうしてもいけなくなってしまった。そのため、全編を通して見るのは初めてである。
今回の演出はバートレット・シェアという人、大きな扉をいくつか用意して、それを、場面、場面でうまく利用する斬新なアイデアを用いている。この歌劇の時代背景である18世紀をうまく現代的な要素も加えて表現している。舞台美術は奇をてらわず、オーソドックスで素晴らしい。演出がよいと安心して見ていられる。
ロッシーニという作曲家は、テンポが軽快で音楽性も豊かなので、喜劇だとも言われるこのオペラを、聞き手を上手く惹き付けてやまない。
さらに、「セヴィリアの理髪師」であるフィガロ(ペーター・マッティ)は、「何でも屋」でもあり、モテモテ男で元気者なので、このオペラの楽しみを満喫させてくれる。
ロジーナ(ジョイス・ディドナート)は清純な乙女を上手く表現し、アルマヴィーヴァ伯爵(ファン・ディエゴ・フローレス)も若くて声も良く、ロジーナを愛する態度は真面目そのもの、劇の最後では、しっかりとトリを取る。
ロジーナの後見人であり、ロジーナの財産を手に入れようとする老医師バルトロ(ジョン・デル・カルロ)は、ちょっと間の抜けた振る舞いをするがロジーナへのイジメはしっかりと行う。体格通り声は良く、演技も上々である。
アルマヴィーヴァ伯爵(左)はロジーナ(中)と駆け落ちするため、バジリオ(右)の家に音楽教師に変装して入り込む
全編を通して見るオペラ「セヴィリアの理髪師」はストーリー展開もわかりやすく、テンポもスピーディで、大変に優れた面白いオペラであるということを実感した。
また、はじめに衣装室で、この歌劇に登場する人たちの衣装を紹介するのと、幕間にバルトロと召使いのフィオレルロともども楽屋から通路を通って舞台に向かう様子が映し出される。これらは、普段は見られない様子であり、バックステージ・ツァーをしているようで面白かった。
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メトロポリタン・オペラ(略称MET)は世界一の規模を誇ると言われ、超一流の歌手や優れた演出家による良質なオペラを公演している。メトロポリタン・オペラはDVDを数多く発売しているし、最近は、「METライブビューイング」として日本の映画館でもその模様をリアルタイムで上映するようになった。
めいすいの音楽随想 METライブビューイング第1作 ・モーツァルト歌劇「魔笛」参照
種々のメディアを活用して多くの人々にオペラの醍醐味を紹介していく経営そのものもも大したものである。
今回の放映は、「METライブビューイング」の内容と同じだと思われるが、NHKがBShi で行ってくれるのはありがたい。
ハイビジョン番組を大画面液晶テレビでシアター環境にして見た場合、臨場感が素晴らしく、ある面ではオペラ劇場の三階席や4階席でオペラグラス片手に見ているより良いかも知れない。メトロポリタン・オペラをNHKがテレビ放映するのは初めてではないが、これからもぜひ、時々放映してもらいたいものである。
歌劇「セヴィリアの理髪師」より フィガロ(左)は「私は町の何でも屋」を歌う
初日(10月6日)は、ロッシーニ作曲のオペラ「セヴィリアの理髪師」。
「セヴィリアの理髪師」の序曲は、クラシックの演奏会で最初の曲目として良く演奏されるし、また、フィガロの歌う「私は町の何でも屋」やロジーナの「今の歌声は」などは、単独のアリアとして、良く歌われる曲なので親しみやすい。実は、何年か前になるが、オペラ「セヴィリアの理髪師」を見ようとして新国立劇場のチケットを手に入れたことがあるのだが、仕事の都合でどうしてもいけなくなってしまった。そのため、全編を通して見るのは初めてである。
今回の演出はバートレット・シェアという人、大きな扉をいくつか用意して、それを、場面、場面でうまく利用する斬新なアイデアを用いている。この歌劇の時代背景である18世紀をうまく現代的な要素も加えて表現している。舞台美術は奇をてらわず、オーソドックスで素晴らしい。演出がよいと安心して見ていられる。
ロッシーニという作曲家は、テンポが軽快で音楽性も豊かなので、喜劇だとも言われるこのオペラを、聞き手を上手く惹き付けてやまない。
さらに、「セヴィリアの理髪師」であるフィガロ(ペーター・マッティ)は、「何でも屋」でもあり、モテモテ男で元気者なので、このオペラの楽しみを満喫させてくれる。
ロジーナ(ジョイス・ディドナート)は清純な乙女を上手く表現し、アルマヴィーヴァ伯爵(ファン・ディエゴ・フローレス)も若くて声も良く、ロジーナを愛する態度は真面目そのもの、劇の最後では、しっかりとトリを取る。
ロジーナの後見人であり、ロジーナの財産を手に入れようとする老医師バルトロ(ジョン・デル・カルロ)は、ちょっと間の抜けた振る舞いをするがロジーナへのイジメはしっかりと行う。体格通り声は良く、演技も上々である。
アルマヴィーヴァ伯爵(左)はロジーナ(中)と駆け落ちするため、バジリオ(右)の家に音楽教師に変装して入り込む
全編を通して見るオペラ「セヴィリアの理髪師」はストーリー展開もわかりやすく、テンポもスピーディで、大変に優れた面白いオペラであるということを実感した。
また、はじめに衣装室で、この歌劇に登場する人たちの衣装を紹介するのと、幕間にバルトロと召使いのフィオレルロともども楽屋から通路を通って舞台に向かう様子が映し出される。これらは、普段は見られない様子であり、バックステージ・ツァーをしているようで面白かった。
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