マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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下山八坂神社当家祭の朝

2006年11月06日 18時55分06秒 | 奈良市へ
空が透き通るような秋色に染まる10月第二日曜。

奈良市下山町の八坂神社では古式ゆかしく当家祭が行われます。

前々前日の早朝、子当家や六人衆は御幣を持って森本川へ出向き川で禊ぎを行い、八坂さんの神さんといわれる小石を3個拾いお仮屋へ供えます。

神さんの御旅所となるお仮屋の準備が整った当家祭の朝。

宮座の六人衆が当家宅に集まり、前日に作られたお供え物の桶入り特殊神饌や五色御幣等を最終調整して、最後にカマスを刻み供えます。

クリ、ナツメ、カヤ実を載せた素焼きのカワラケ皿には周囲に半紙を巻いています。

もう一方の藁付きカワラケ皿には竹串に挿したカキ、ナシ、ナスビを藁に挿します。

三段に重ねた鏡餅には側面に半紙を巻き、両口縄で括り先を上に向けて立てます。

この餅飾りは山添村東山地区で見られる「モッソ」によく似ています。

餅の上には五色御幣を三本立て、頭を右にしたミョウガを挿します。

一方では竹串の両端の餅を挿した荷い餅や水引で括った一膳の箸を揃えます。

これらの神饌を桶に入れて出来上がります。

そのあと、当人児が着飾る赤と白のタスキと烏帽子の冠を調整すると、お渡り準備のできあがりです。

(H18.10.8 Kiss Digtal N撮影)