マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
すべての写真、文は著作権がありますので無断転載はお断りします。

続、上深川八柱神社題目立

2006年11月25日 07時54分24秒 | 奈良市(旧都祁村)へ
入句唱和。

(H18.10.12 Kiss Digtal N撮影)


それにしても若いA新聞社カメラマンには仰天しました。

元薬寺から同神社境内へ繋がる菰藁道をどうどうと土足で歩いていきはります。

神道ともいわれる菰藁道は跨ることも気を使うのに、非常識も甚だしい感覚の持ち主にはあきれ返ります。

上深川八柱神社題目立

2006年11月25日 07時45分35秒 | 奈良市(旧都祁村)へ
元薬寺を出幸した一行は、「安芸の国 厳島の弁才天は 宝えんざや ほうがまの そうようの」と、長老がミチビキ歌を謡うと一同が唱和して菰藁道を歩き静かに舞台に向います。

独特の節回しで平清盛を題材にした「巖島」演目を少年たちが披露する題目立は、ほとんどが台詞だけで約1時間半も朗々と演じられます。

竹垣で囲った境内の小さな舞台。烏帽子に直垂姿の八人の若者の演技は、「厳島」を独特の節回しで楽曲もなく単調な謡いで厳粛な雰囲気を醸し出します。

参籠所の番帳さしといわれる三人の呼び出しから「一番清盛」、「二番小松」と台詞の順番と役名が呼び出されると、名乗りをあげ場を語ります。

動作はまったくなく静かに物語が進められます。

最後近い二十六番が終わると「入句どん」という呼び出しがあり「フシヨ舞」が行われます。

一人が中央板敷へ出でて「ソーヨーヤー ヨロコビ エーエンニー」。続けて「ヨロコビニ ヨロコビニ マタヨロコビヲ カサヌレバ モンドニ ヤリキニ ヤリコドンド」の「ヨロコビ歌」を謡うと、扇を掲げ胸を反らして激しい調子で板敷を踏み鳴らします。

その動作から「シコフミ」とも呼ばれる「フシヨ舞」は印象を強めます。

最後に全員が祝言の意味合いをもつ「入句」を唱和して芸能奉納が終わります。

(H18.10.12 Kiss Digtal N撮影)