ストローバレイ家の介護奮闘記

90→→92歳の母を支える4姉妹の泣き笑い奮闘記・・とその後

ペルピニャン、コリウールの旅

2011-09-29 17:10:23 | 日常
               
        ペルピニャン街中で見かけた鉄製アート。ドンキホーテも居ます。

9月28日、ジャックさん運転の車で、トゥールーズから南東に150キロほど下ったペルピニャン→コリウールに出かけました。この日は、ジャックさんの家のご近所にホームステイしてリセに通っている15歳の日本の少女M子さんも同行。「フランス語が十分に話せず苦闘しているようなので、助けてあげられないか」とホスト・ペアレントから相談されたジャックさんの取り計らいです。

朝7時半にM子さんを乗せたジャックさんの車がエスキロール駅近くに到着。私たちをピックアップして、日の出を見ながらペルピニャンに向かって高速道路をひた走りました。車中でM子さんは、「日本語が話せて嬉しい」と笑顔を見せ、「9月から交換留学で日本人10数人とフランスに来たけれどミディ・ピレーネに来たのは自分一人」、「同じリセに他の国からも留学生が来ているけれど、欧米の、フランス語を第二外国語にしている人たちばかり、皆普通にフランス語をしゃべるので、心細かった」と話した後、安心したように居眠りを始めました。

ジャックさんの運転で車は順調な走りを続け、9時半にはペルピニャンの街中に到着。裁判所前のカフェでコーヒーを飲みながら、ジャックさん持参のパンを食べて(私はご辞退しましたが)一休みした後、街の散策スタート。この街は17世紀中場までスペイン領カタルーニャ地方の町だったということで、市庁舎周辺の小じゃれた中心部を除き、古くて今にも壊れそうなスペイン式の家並みが続き、窓からは洗濯物がぶら下がり、大人や子供の話し声、犬の鳴き声が聞こえ、生活感に溢れた泥臭く人間臭い雰囲気を漂わせています。

そんな街中を通って教会巡りをした後、高台にあるマジョルク王宮へ。地図を見たり、人に尋ねたりしながら王宮に辿り着いたのは11時45分。12時からの昼休み=一時閉館を前に、門が閉められようとしているのを、「中をちょっと見せて」と頼み込んで庭園に入り、庭に造られた雨水を貯める貯水槽跡や王宮の佇まいを眺めて、王宮見物は終了。街中に戻って昼食となりました。

まだ胃が本調子でない私は生ハム・メロン・アーティチョーク・トマト・モッツァレラチーズのサラダをチョイス。夫が選んだシュークルート・ペイザンのシュークルーと塩漬け肉も少し摘ませてもらって、ビア・ブランシュ(白ビール)を飲んで満足。M子さんは、ジャックさんが選んだアントレのエスカルゴを恐る恐る味見して「美味しい」とにっこり。(後で「今日はエスカルゴも食べられて良かった!」と言っていました。)のんびりと夏休み気分を味わって、次の目的地コリウールへ。

               
           コリウール海岸から地中海とピレネー山脈を望む

ペルピニャンからスペイン方面に向かう海岸線を20分ほど走ると、コリウールに到着。そこには輝く太陽の下、エメラルド色の地中海が広がっていました。海岸では人々が海水浴を楽しみ、海の向うにはヨットが漂い、高台に上がって南を望めばピレーネの山並みが美しいシルエットを描き、楽園そのもの。こんな所で数日間過ごしたら、世の中のゴタゴタが遠くに霞んじゃうだろうな~。でもジャックさんによれば、7月、8月の夏休みシーズンは人でごった返していて余り良くない、今がベスト・シーズンだということでした。

               
           裏の海岸で取れた貝を食べさせてくれる店たち

コリウールを離れ、ジャックさんが目下検討しているモーターボート購入の下見に、地中海の入り江沿いにあるヨットハーバー+モーターボート屋さんへ。ジャックさんが事務所に入り込んでエージェントと長々と話し込んでいる間、私たちは展示されているモーターボートや入り江に係留されているモーターボートやヨットを、半ばため息をつきながら、でも次に来たときに乗せてもらえる?という期待も交えて、眺めて過ごしました。結局本日の商談は、「メンテナンス費用が高すぎる」ということでペンディングにしたとのことでした。

そこで再度ビールを飲んだ後、車で15分ほど放れた入り江沿いの、ジャックさん一押しの「貝の村」へ。ジャックさんはいつもはここで牡蠣を大量に買って帰って、家で処理して食べているということですが、今日はここで夕食にしようという企画。飛び切り新鮮な生の牡蠣、ムール貝、アサリ各6個の盛り合わせが9ユーロと滅茶苦茶安いのです。フランスでムール貝は何度も食べていますが、生で食べたのは初めて。とっても美味しい!でもよほど新鮮じゃないと生ではダメということです。白ワインを飲みながら海の味が口に広がる幸せを堪能しました。「生牡蠣は苦手」と言っていたM子さんも頑張って2/3ほど食べていましたが、「お腹一杯」と大人の理由を言って男性二人に手伝ってもらっていました。

食事が終わり、延々と車を走らせてトゥールーズの我が家に戻ったのは10時近く。ジャックさんは大変だったと思いますが、私としてはピレネーも見られたし、地中海に手も浸せたし、カタルーニャの雰囲気も味わったし、美味しいものも満喫したし、大満足、言うことなし!の一日でした。・・・ちなみに、「M子さんは英語では明確に自己表現できる明るく賢いお嬢さん、時々英語や日本語で息抜きをさせてあげれば大丈夫、やっていける」というのが、私たち大人3人の見立てでした。(三女)
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