Enrico Rava と Stefano BollaniのデュオのアルバムがECMから出たので、どのような出来か聞かないわけにいかないような感じです。
Ravaが出しているECMのアルバムは聴いていません、Bollaniはソロが少しECM路線から外れるようでしたが、それもBollaniの実力とうれしく思いました。
さてこのアルバム1曲目をEstate”ではじめることがまず凄い。ECM音楽の雰囲気になる前に二人のコラボをはっきり見せてくれます。というかこの曲が良すぎる気がします。二つの基本は遠い親戚の楽器が真剣に対峙していて、其の流れのなか、あくまでメロディは美しく保たれています。
2曲目、陰なメロディに包まれた、アブストラクトなメロディですが、ペットの中の力強さが面白く思います。
3曲目、ラヴァの曲は、私情をラヴァが吹けばそれにBollaniが反応しているという感じで、ひとつBollaniが引いている感じが伝わります。
4曲目Antonio Carlos Jobimの曲はラヴァのソロを待った後のBollaniのソロが凄い、ラヴァのペットに戻ると雰囲気戻りますが、ボラーニのソロの時の方が凄い。
エンリコ・ラヴァの曲が3曲続きます、5曲目のペットの後のピアノソロ、6曲目のアヴァンな出だし、7曲目のフラットな曲の出だしのバッキングなどBollaniの演奏が凄い真剣、当たり前といえばそうですが、尊敬するラヴァとのECMでのレコーディング、凄い緊張が伝わってくるのです。
JAZZの場合凄い緊張はプラスメリットですが、ボラちゃん得意の遊びと余裕が残念ながらありません。
8曲目はBollaniの曲なのに、ピアノのテーマのあとのラヴァの曲のように、聴こえてしまいます。
その感じから、オリジナルより9曲目や11曲目の他の人の曲でBollaniが落ち着いた演奏をしているように思います。
もちろんBollaniですから、悪いはずはありませんが、相手がラヴァとのDUO、凄く緊張したと思いますし、それがオリジナルには特に感じました。他の人の曲になると少し開放感があるのでしょうか、11曲目などもピアノの音と広がりに余裕を感じます。
ECMでなく、他のレーベルでドラムス入れて、出来たらベースも入れて演ったらどうなるでしょう。曲は同じものでいいと思います。
それが出たら、それとこのアルバムを2枚組にして大切にします。
ちょっと期待しすぎの感がありましたが、もう少しリラックス、ECMのことを考えればしょうがないか。
The Third Man / Enrico Rava & Stefano Bollani
Enrico Rava trampet
Stefano Bollani piano
1 Estate
2 The Third Man
3 Sun Bay
4 Retrato Em Branco Y Preto
5 Birth Of A Butterfly
6 Cumpari
7 Sweet Light
8 Santa Teresa
9 Felipe
10 In Search Of Titina
11 Retrato Em Branco Y Preto, var.
12 Birth Of A Butterfly, var.