JAZZ最中

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誰からの挑戦状  EXIT FOR THREE / DARIO CARNOVALE

2010-12-25 23:17:54 | 聞いてますCDおすすめ


1979年うまれのシチリア出身のピアニストのアルバムが豊田さんのアルボーレ・ジャズより発売になりました。なんと初回1,000円という価格、この会社でこの値段迷い無いです。
2010年バルカ・ジャズほか各地のコンテストで優勝を重ねと解説にありますが、豊田さんさん発見という感じでしょうか。
ピアニストは知りませんがベースシストのほうは大好きなミケーレ・ディ・トロのアルバム
でも素晴らしいユーリ・ゴロウベフです。ドラムスは知りません。

1曲目、ベースのアルコとピアノでデュオでプロローグ風の1分、ベーシストへの敬意でしょうか、控えめなスタートです。
2曲目ピアノの静かなメロディからはいるアルバム第一印象は音が良い、ピンと張ったベースの弦音やピアノのタッチがはっきりと伝わってきます。
ピアノのフレーズが展開していくところやベースソロが聴き所になります。
3曲目も静かなリリカルな曲、ここら辺の曲のつなげ方は最近のイタリア・ピアノ・トリオのアルバムとは一寸違った、ある意味、気の張った挑戦です。
4曲目はクラシカルなピアノソロ。
5曲目がタイトル曲で、リズム度を高めた変拍子、疾走感のある演奏です。
6曲目やわらかなアルコとそこに加わる高音でのミステリアスなピアノフレーズ、このピアニスト感性が伝わります。
7曲目はフリーインプロの曲調、このアルバム2曲がベーシスト、残り11曲はピアニストの曲で、オリジナルが多くなっているのが最近の傾向でしょう。
8きょくめは静かな展開で、ピアニストが思いを綴ると、それを聞きながらベーシストがそれを聞きながら上手く合わせていく感じで、ここら辺がこのベーシストの人気なのでしょう。
9曲目はコンチェルトのように始まるピアノソロから引き続い静かなメロディの10曲目、黎明の中にいるようなピアノメロディにベースのソロが入る形がアルバムにおおいのですが、ベースのピッチも音も良い感じです。
11曲目も黎明の中にいるように始まりますが、ピアノのフレーズをきいているとこのピアニスト只者ではないように感じます。
同じような曲調のところがありますが、ピアニストが提示したいのがこのスタイルなのでしょう。
世界デヴューだそうで、ピアニストからの挑戦状でしょうか。
ただ一寸アレッと思うのは、録音日が2008年、世界デヴューまで時間が掛かったといえばそれまでですが、優勝を続けた今が聴きたかった。
題にした「誰からの挑戦状」って、実はピアニストの挑戦と感じたわけではありません。

最近のイタリア・ピアノ・トリオみたいな派手さが無くて、聞き込まないと一連のしっとりピアニストでくくられてしまいそうな、このアルバムを、この値段でだすこと。
アルボーレ・ジャズの豊田さんが日本JAZZファンに出した挑戦状みたいに思えてなりません。

http://blog.goo.ne.jp/monakasm/d/20100316
http://blog.goo.ne.jp/monakasm/e/af916d20f9bc83b9db3340e03bf87496

EXIT FOR THREE / DARIO CARNOVALE

DARIO CARNOVALE (p)
YURI GOLOUBEV (b)
LUCA COLUSSI (ds)
Recorded at Artesuono, Cavalicco (Udine) Italy, on April 29 - 30, 2008

1. GERICO
2. FLORES
3. NO, IT ISN’T
4. AFORISMA
5. EXIT FOR THREE
6. CAFARNAO
7. PRKFV
8. TONY
9. PRAGA SUD
10. PRAGA NORD
11. NAVI
12. EVENTUAL THOUGHT
13. FLORES Rivisted
コメント (4)
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