JAZZの歴史が120年を超えた頃になりますが、繰り返し聞くJAZZで一番古い録音は何でしょう。
持っているLPで一番古い録音はピアノのアルバート・アモンズの“ブギー・ウギー・ストンプ”で1939年1月の録音ですがほとんど聞きません。
繰り返しトレーにのせるのはCDで買った、このシドニー・ベシェの“サマー・タイム”で1939年6月の録音です。
日本では昭和14年、ノモンハン事件が起きて、ヨーロッパでは第二次世界大戦が勃発した年です。その年の日本に生まれなくてよかったと思いますが、こんな演奏を生で経験したら凄い経験だったでしょう。
いまだに何度聴いても新鮮で驚くのです。
ギターが単音のフレーズを弾くと、ソプラノサックスのベシェが独特のビブラートの付いた音でメインのテーマ、ギターは悲しそうなリズムを刻みます。
アドリブにはいると、古きも新しきも関係ない、魂があふれ出てきているようです。
ギターの裏旋律と絡みながら熱を帯びて終焉、ほとんど全編のソプラノサックスのソロは、綿々と続くJAZZの魂そのものです。
4曲目の“St. Louis blues ”のシドニー・ド・パリスのトランペットも良いし、特に8曲目“冷たい世間”のワイルド・ビル・デビソンのコルネットが好きです。
ベシェの一つ一つのアルバムを探す必要はなく、多くのオムニバスが出ていると思いますので、是非このサマー・タイムは聞いてもらいたいと思います。
JAZZの魂にアルバムを通して触れることができますが、JAZZの本拠地にいって、当地でJAZZメンの演奏にふれて、魂を感じてみたいと思います。
The Besr of Sidney Bechet
Sidney Becht ss
Meade lux Lewis p
Teddy Bunn gutar
Johnny Williams bass
Sidney Catlett ds
Wild Bill Davison cor
1 Summertime
2 Lonesome blues
3 Dear old Southland
4 St. Louis blues
5 Blue horizon
6 High society
7 Blame it on the blues
8 Nobody knows when you're down and out
9 Basin Street blues
10 Original Dixieland one-step
11 Blues my naughty sweetie gave to me
12 Avalon
13 There'll be some changes made
14 Rose of the Rio Grande
15 Black and blue
16 Sweet Georgia Brown
17 All of me