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ユニクロをエレガントで untold stories / Frank Woeste

2007-08-17 21:41:33 | 聞いてますCDいいと思う
何も解らずショップでみて、ある理由から買ったアルバムです。
オランダ1976年生まれでフランスで活躍するピアニストのセカンドのようです。
生ピアノとフェンダー・ローズを同時に演奏するトリオでした。それも知らずに聴き始めました。
キーボードとピアノを同時に弾くプレーヤーはかなりいます。フェンダーとの同時というのは、最近珍しいかも知れません。
キーボードと同時使用として今いいのは上原ひろみのような気がします。彼女の場合、キーボードと生ピアノの役割をはっきりと分けて、その色とサウンドの対比を強調し、スタイルが変わる楽しさを感じます。
こっちのアルバムのピアニストはキーボードとピアノの弾き方は同じにして、細かく切り替えることで明確な対比ではなく、その二つが混同してどちらかわからない中性的なサウンドを作っているように思います。
何かご存知のアパレルメーカー、ユニクロの色を見るというか中間色を感じます。中間的な色合いをベースにしているような気がします。
1曲を除いて全てピアニストのオリジナル、曲名抜きで行きますと、1曲目生ピアノのリズムからフェンダーのメロディ、フェンダーを強調した曲です。2曲目はベースのリズムから生ピアノのメロディー、ただしエレピのようなメロディが続いて楽器の違いがわからないようにだんだんなって行きます。
3曲目はフェンダーのリズムと生ピアノが同時に始まり、フェンダーバックの生ピアノソロそしてフェンダーのソロとめまぐるしく変わります。
この二つを限りなく混ぜ合わせたサウンドがねらいかと思って聴いていたのですが、聴くほどに思いはは変わっていきました。最近来日したエレック・レニーニのトリオでベースを弾いたMathias Allamaneのソロが入ります。
この3曲目では生ピアノのソロがとても素晴らしく感じるのです。
4曲目では少し硬くしたフェンダーとリズムとの繰り返しを強調した曲ですが、途中からはゴスペル調の生ピアノとなります。フェンダーとの組み合わせが面白くなります。
5曲目は生ピアノを強調したバラッド、全体的にエコーを使ってエレクトリックな世界を感じさせています。途中片手はエレピです。このアルバムそのようなことが多いのです。
6曲目生ピアノのジャジーな曲で、ベースソロも力強い演奏になります、
最初中性的なサウンドつくりかと思ったのですが、それが違う。エレピと生を混ぜ合わせてひとつのサウンド素地を作り、そこから浮かび上がる良い音を表現しようとしているのでないかと思います。
ということで面白いのは8曲目“In The Wee Small Hours Of The Morning"です。このゆったりした演奏は、全くの生ピアノで演奏ということが意味深く感じます。このアルバムでも美しさが特に光るトラックです。
驚いたことについ最近ハクエイのライブで演奏されて、曲名をわからず教わったばかり。ハクエイのはトラッドみたいにゆったりしていた記憶があります。
この後の曲も生ピアノが多く、その意味で私、生とローズを意識しすぎたかも知れません。フェンダーローズを使うことで生のピアノを生かしたのかもしれません。

untold stories / Frank Woeste

Frank Woeste Fender Rhodes piano
Mathias Allamane bass guitar
Matthieu Chazarenc drums

1 Mother Adrenaline
2 Midnight Citizen
3 Naked Moon
4 Rare Day
5 Silent Conversation
6 Another Perspective
7 Simply Said
8 In The Wee Small Hours Of The Morning
9 Clock Slave, The
10 Once For The Road



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