”白鳥”を演奏するために、”白鳥”の曲自体の内容を研究するのも大切だけれど、演奏会にむけての進め方も決めておく必要がある。
舞台で上がらないために、なぜ上がるのかをきちんと認識してそれに備える。森本志乃氏の教えをもとにする。
チェロをどこかの舞台で演奏する予定の人はすくないだろうけれど、何かを演奏するとか、どこかの舞台で鼻差避ければいけないひとには参考になると思うので一読の価値はあるかもしれません。
まずがどんな時に、上がるかの認識となる。
・準備不足の自覚があるときー 「msにってない、どうしよう」
・自信が持てない時 ― 「大丈夫かな?ちゃんと弾けるかな?」
・期待に応えたいと強く思っているとき ー 「良い結果をださなければ」
・周りの評価がきになるとき ー 「みんなどう思うか、心配だな」
・過去の失敗を思い出してしまったとき ー 「また失敗したらどうしよう」
・場慣れていないとき ― 「響かない、周りの音がよく聴こえない・・・」
・想定外のことが起きたとき ー 「間違えたことがないところで間違えた」
・コンデションが悪い時 ー 「調子が悪い!」
いくつかのことは除去できないことではあるけど、問題は「緊張」よりも「不安」?
不安要素を一つでも排除できれば、もしかするとあまり上がらないで演奏できるかもしれない。
ということで演奏までのスケジュールをたて、それにしたがって納得しておくことがその除去につながる。
1 曲目決定(済み) 長期計画を立てる。(今)本番用ルーティンを作成。(本番の演奏をする一連の手順を決める。)
2 準備期 (現在) 譜読み(現在)細かい記譜の読みおとしをしない。「読み違い」で修正に時間がかかる。
スコアリーディング・楽曲分析 フェージングとアーティキュレーション。部分練習が明確になる。
技術分析 はじめて、あるいはにがてなテクニックがないかをチェック。
3 学習期(これから)難しいパッセージの克服 長いめで見ること。
穴を作らない練習 後半とか苦手部をつくらない
早めの暗譜 バグが発生した時に対応できる
4 荒仕上 ざっくり仕上げる 2月いっぱい 動画撮影
5 調整期 休養 動画チェック
6 強化期 表現力の強化 構成やストーリーを身体で理解し覚える 3月
違うテンポで練習 自動化してしまった動きをみなおし、上がってテンポが速くなったときに対応。
癖をとる 「力みぐせ」「間違えぐせ」「泊りぐせ」な悪いくせがないかチェック
7 仕上げ期 本番を意識して仕上げていく 4月中
8追い込み ドレスリハーサル 当日の服装で演奏してみる
ネガティヴイメトレ 当日起きそうな”事故”を含めてのイメージ。しすぎない。
9調整 テーパリング 本番1週間ぐらい前から、頻度・内容・質は変えずに練習量を減らしていく。
ポジティヴトレーニング 理想のパフォーマンスを名何度もイメージして正しい運動動作を学習。5月10日
10 前日 無理のない練習
持ち物確認
十分な睡眠の確保
11 当日 本番まで リラクゼーションからリラックスさせる
フィジカル 各呼吸法。ストレッチなどおこなう
好きな香りをみに付ける
ため息をつく
あくびをする
ガムを噛む
メンタル
緊張している自分を認める
練習不足の場合は「自分を出し切る」考える
頑張って練習してきたことを思い出して、自分をほめる
結果を意識するのでなく、今やるべき行動に注意を向ける
「ネガティヴにならない」「小声にならない」「下を見ない」
12 演奏直前 サイキングアップ 「身体を叩く」「軽い跳躍をする」など心拍や体温をあげる。よい緊張に導く。
13 演奏中 「笑顔」「お辞儀は深くゆっくり」「調弦は焦らず丁寧に」「弾く前に曲をイメージ&深呼吸」
演奏中呼吸を意識、動作はゆったりと
14 演奏後 本番で酷使した心身をケア
実際、体験してきた先生がまとめられたのだろう、大変参考になりました。
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