昨日の問題の回答です。
答え
『「左が町へ行く道ですか」と聞かれた時の、あなたの答えと、これからあなたが言う答えは、同じですか?』と質問して
・2人のうち少なくとも1人が返事に困ったら右が正しい道である。
・2人共はっきり答えられたなら左が正しい道である。
こう書かれたところで・・・本当に、これで判るのか疑問ですよね・・・
以下、考察です。
まず、この答えを聞いても、なるほど・・・と考えられる人は少ないと思います。(私も、最初は、全く判りませんでした!)
この問題を論理的に表現していきます。
x : 左が町へ行く道である という質問に対する正しい答え
f(x) : 案内人がxの質問に対してする返事
y : 案内人の最終的な返事
として、
y = f(f(x)△y)
ただし、f(x)=x(チャーチル) f(x)= not x(ヒトラー) f(x)=任意(スターリン)
で、 a△b = 1(a=bの場合) a△b = 0(a≠bの場合)
こうやって、文章や数式で表しても、全然判りませんね。
これを論理式にすると、こうなります。
△は EX-NOR の事なんですね。
で、チャーチルとヒトラーの回路はこうなります。
まず、チャーチルを考えてみると・・・
右が町に行く道の時・・・
「左が町に行く道ですか?」は間違いになりますね。だから x=0
x=0 の時は、チャーチル回路は無安定になります。(つまり、y=1 でも y=0 でもない。回路としては発振する・・・ということですね。)
じゃあ、左が町に行く道の時は・・・
「左が町に行く道ですか?」は正しいです。だから x=1
x=1の時は、チャーチル回路は双安定になります。(つまり、y=1 または y=0 で安定してしまう。)
ということで、
・右が正しい道の時には、答えられない。
・左が正しい道の時には、YesまたはNoの返事がある。
と、なります。
同様にヒトラー回路を考えて・・・同じように
・右が正しい道の時には、答えられない。
・左が正しい道の時には、YesまたはNoの返事がある。
に、なります。
スターリンは、何を質問してもYesまたはNoの返事がある。ので、全く役に立たない。(笑)
ということで、左が町に行く道の時には、3人共に何らかの返事ができるが、右が町に行く道の時には、チャーチルとヒトラーは返事ができない・・・
答えが「Yes」であるか「No」であるかは関係ありません。返事ができるか、できないか・・・というところがミソなのですね。(なるほど!)
この回答を考えていて、初めて論理回路が(自分の中で)役に立ちました。
(もし、私の論理回路の理解に間違いがあったら教えてください・・・)
ついでに、補足として・・・
これを知って・・・初めて「矛盾」というものを論理的に説明できるようになりました。
矛盾とは「xが真ならば、xが偽である」こと・・・