ここ2ヶ月ばかり、つげ義春の作品が手許にあつまってきた。
「ガロ」の編集部にいて、つげマンガの誕生に立ち会った高野慎三さんの本ととんぼの本をあわせると、いまのところ8冊。
つげ義春って何者だったのだろう?
2014年1月、芸術新潮が「つげ義春デビュー60周年特集号」を出したことで、つげさんのブームが静かに再燃しているように見える。
バックナンバーが欲しいと思ってネットを検索したが、オークシ . . . 本文を読む
医学界における権力闘争と、その犠牲になる弱者の運命を描いた手塚さんの大人向け長編劇画。つくられたのは「ブラック・ジャック」より3年ばかりはやい。
「モンモウ病」というのは、むろん作者が作り出した架空の病気だが、四国の山あいにある犬神沢の村に起こる奇病とされる。
突然恐ろしい頭痛に襲われ、肉食獣のように生肉を食べたくなり、やがて体中が麻痺して骨の形が変わり、まるで犬のような風貌になる。そして1ヶ月以 . . . 本文を読む
手塚治虫の「人間昆虫記」を読みおえた。
昆虫記というとファーブルだけれど、ファーブルとは無関係。幻想小説というよりは、ピカレスクロマン(悪漢小説)の路線で描かれた一冊読み切りの中編マンガ。
「奇子」に較べると一回り規模が小さいが、現代の「おとぎ話」としてはよくまとまった佳品である。
主人公十村十枝子は自分がのしあがるためには手段を選ばぬ恐ろしい悪女・・・とう設定。彼女は女優、デザイナー、小説家と . . . 本文を読む
本書はうっかりすると、有害図書に指定されかねない、危険なにおいに満ちた暗黒劇。
天外家の当主天外作右衛門(てんげさくえもん)は貪欲、不遜、放蕩、淫乱、冷酷非情で、まるで悪の権化のような人物だが、手塚さんは、この男を、じつに緻密に描いている。物語の中心人物はこの作右衛門と、その次男天外仁朗(てんげじろう)の二人。
連載されたのは、1972年1月から1973年6月まで、小学館の「ビッグコミック」だそ . . . 本文を読む
手塚治虫の「奇子」を読みおえ、手塚治虫について調べたり、かんがえたりしている。
秋田書店から刊行されている作品集も二冊追加購入。
調べていると、こういうたいへん興味深いインタビューにぶつかった。
《渋谷陽一氏(以下、渋谷):その、倫理観というんですか、道徳観というんですか、(手塚治虫氏は)それを決めちゃった人なんですよね。
手塚治虫氏(以下、手塚):いやいや、そんなことないでしょう。やっぱり . . . 本文を読む
つげ義春さんがおもしかったので、BOOK OFFで手塚治虫「メタモルフォーゼ」という短編集を買ってきて、あっというまに読みおえた。
本書には「メタモルフォーゼ」シリーズから6話、そのほか「おけさのひょう六」「インセクター」「インセクター 蝶道は死のにおい」「夜よさよなら」「ダリとの再会」が収録されている。
手塚さんは「メタモルフォーゼ」のあとがきで、つぎのように書いている。
《ぼくは“変身もの”が . . . 本文を読む
この副題を見ただけでは「え? なんの?」と質問したくなる人が大半だろう。
こういうことである。
《領土・民族・資源紛争、金融危機、テロ、感染症。これから確実にやってくる「サバイバルの時代」を生き抜くためのインテリジェンス》
オビに「2015年の世界が見えてくる!」という惹句が躍っている。
わたしは普段時事的なネタには、めったに触れない。新聞をろくすっぽ読まないし、論壇に対し、基本的に“無関心派” . . . 本文を読む
このあいだ、あるマイミクさんへのレスを書いていて、「mixiはなぜつぶやきを優先するのか?」という疑問に対し、理由らしきものが思い浮かんだので、ちょっと皆さんのご意見をうかがってみたくなった。『mixiがなぜツイッター化したか、ずっと疑問におもっていたんです。それが今日、わかったのです(笑)。それは、たとえば、2人が2000字の長いながい日記を書くより、40人が100字つぶやくほうが、広告宣伝効率が高いからです。・・・というのが、わたしの推測ですが、どんなものでしょう』
マイミクさんの中でノリのいい方は、一日何本も、つぶやきを投稿しておられるけれど、mixiはきっと「にんまり」しているだろう。
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これほんとうかな~。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111021-00000349-reu-bus_all
PENシリーズのどれかを、そろそろ買おうかとおもっていたので、無関心ではいられない。
「身の安全不安」とは、どういうことだろう?
価格.comのクチコミでも、いろいろな憶測が飛び交っていた。
オリンパスの株価も急落。
技術屋さんや、一般社員には「寝耳に水」なのかもしれない。
むろん、われわれオリンパス・ファン、ユーザーにとっても。
もし経営陣に大きな過誤があるなら、それをただし、ウミを出してほしいと願うばかりである。
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もうかなり以前に刊行されている。
関心がないわけではなかったけれど、いざとなると、手がのびなかった。
音楽的な素養がまったくないから、読んでもおもしろくないだろうと、ためらっていた。
高校時代に、ブラスバンドで活躍している友人がいた。
彼がはじめてわたしに「クラシック音楽とはなにか、その魅力とは」を語ってくれた。
武満徹さん、小沢征爾さんの名も、そのとき、友人から聞いている。
「交響 . . . 本文を読む