二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

「詩とことば」荒川洋治著(岩波現代文庫)レビュー

2015年06月10日 | 俳句・短歌・詩集
現代の詩は、なぜこうも読まれなくなったのだろうと、いまから三十年あまり昔に考えた。 1)本来の豊かな土壌を、歌に奪われてしまった。シンガーソングライターこそ、現代の吟遊詩人である。 2)詩は商品として書かれることはまずないので、流通しないし、読まれない。 3)詩的言語は表現としての高度化をはかろうとすればするほど、<個>に固着せざるを得ない宿命をもっている。それが難解さとなって、読者にある負担を . . . 本文を読む
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