ゆうべ夜中に目を覚まし、どうしたわけか長いあいだ眠ることができなかった。
外が白んでくるころ、「虹の橋を渡ってやってくるのは」という作品が生まれた。
それから、半ばは妄想で、こんな比較を弄んだのでメモしておく。
この2-3年のあいだに読んだり、読み返したりした7人の詩人を、一言で要約すれば・・・。
萩原朔太郎・・・病状報告書
高村光太郎・・・演説
宮沢賢治・・・祈り
中原中也・・・歌
金子光晴 . . . 本文を読む
1
虹の橋を渡ってやってくるのは
車輪が五個ある透明なトラック。
通過するトラックのエンジン音だけが
街角に響く。
「ほら またあのトラックがきたね」
と白いマスクの少年が
怯えて指さす。
2
虹の橋を渡ってやってくるのは
ゆがんだ宝石のような女たち。
アメジストやラピスラズリ
罅われが美しいトルコ石
数万年前の人類の小さな叫びを封じ込めた琥珀。
十カラットの太陽
・・・のような少女の裸身が輝く . . . 本文を読む