二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

池澤夏樹短編集「きみのためのバラ」(新潮文庫)を読もう

2015年06月26日 | 小説(国内)
今日は雨。 古書店で見つけた池澤夏樹の短編集「きみのためのバラ」を買い、ヒマにまかせクルマの中で二編読んだ。 どちらもすばらしい出来映え。情景が目に浮かぶような硬質なタッチのレアリズム作品である。 読んだのは「都市生活」「ヘルシンキ」だけれど、「ああ、現代とはこんな時代なのか」と、読者は深くふかく納得せざるをえない。 人間の孤独が感傷を交えずにひしひしつたわってくる。文学の香り豊かですぞ。 しかも . . . 本文を読む
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世界の十大小説ってなんだ? ~池澤夏樹とその周辺

2015年06月26日 | エッセイ(国内)
最近文学=ブンガクの世界では、池澤夏樹さんの活躍が目立っている。 久しぶりに文学返りして、近隣の大型書店などをぶらぶら散歩しているわたしの眼には、そういう光景が映る。 昨日池澤さんの「世界文学リミックス」(河出書房新社)を読みおえたので、感想を書いておこうとかんがえた。 しかし、あまり書くことがない。 ひとくちに“文学=ブンガク”というが、その場合、日本では小説を指す。 鴎外、漱石、芥川、谷崎は . . . 本文を読む
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