もう死んでしまおうと思いつめた孤独な老人が
死ねずに長いながい道を歩いてもどってくる。
そのゆっくりとした足取りとうしろ姿を
共感をこめてぼくは見ている。
きみは郊外の住宅を売って
町中の中古マンションと
あまった予算で新型のボルボを買ったんだってね。
10月になるってのに まだヒマワリが咲いている。
あと10年くらいは生きられるかな きみもぼくも。
昨日からまた「死の家の記録」を読みはじめちまってね。
ドストエフスキーのさ。
もう何回目になるか
人間ってなにかわからなくなると読み返す。
そして・・・ますますわからなくなっちまう。
矛盾しているけれど
それがありのままのぼくなんだろう。
低カロリーのビールを飲み
よく冷えた甘い梨にかぶりつく。
それだってやっぱり どこかおかしい。
草退治が嫌いなばかりに 庭をつぶして
すべてアスファルトにした友人が
灼熱の暑さにあえいでいた今年の夏。
体の奥を風が吹き抜けていく むなしい
というのとは違うけれど。
日常は小さな違和感の連鎖でできている。
死ねずに長いながい道を歩いてもどってくる。
そのゆっくりとした足取りとうしろ姿を
共感をこめてぼくは見ている。
きみは郊外の住宅を売って
町中の中古マンションと
あまった予算で新型のボルボを買ったんだってね。
10月になるってのに まだヒマワリが咲いている。
あと10年くらいは生きられるかな きみもぼくも。
昨日からまた「死の家の記録」を読みはじめちまってね。
ドストエフスキーのさ。
もう何回目になるか
人間ってなにかわからなくなると読み返す。
そして・・・ますますわからなくなっちまう。
矛盾しているけれど
それがありのままのぼくなんだろう。
低カロリーのビールを飲み
よく冷えた甘い梨にかぶりつく。
それだってやっぱり どこかおかしい。
草退治が嫌いなばかりに 庭をつぶして
すべてアスファルトにした友人が
灼熱の暑さにあえいでいた今年の夏。
体の奥を風が吹き抜けていく むなしい
というのとは違うけれど。
日常は小さな違和感の連鎖でできている。