クラシック音楽づけになった猛暑の夏がおわったけれど、わたしはいまだクラシック音楽の海を漂流している。
音楽的な才能も知識も経験もないので、何冊かの初心者向けガイドブックを、どこへいくにも持ち歩き、本がくたびれて、表紙・裏表紙が日焼けしたり、すりきれかけたりしている^^;
同じページを何度もくり返し読む・・・一曲、二曲聴いて、また読み返す。
そのあとで、寝ころがって気になった音楽を聴く。
あるいはパソコンに向かいながら、BGMとして「かけ流し」にしておく。
眼をとじて愉しむ、こころの“漂流感覚”に、ある意味で陶酔しているといっていいのだろうが、そうしていると、昔は退屈でおしまいまで聴けなかった音楽(たとえば、シューベルトの「ピアノ五重奏曲イ長調“ます”」など)が、突然のように胸の奥にしみ渡ってきたり、あるいは若いころさかんに聴いていたピアノ曲(たとえば、ショパンなど)が、つまらなくなってしまったことに気がついたりする。
そういうのは、年齢の問題や、わたしの好みの変化や、聴いているときの体調のようなものや、いろいろな要因が考えられるだろうが、まあ、要するにわたしの耳が、日々更新されているわけだろう。
一日の中で漂流する。
そして、一週間の中で、一ヶ月の中で、ワンシーズンの中で。
さっき耳といったが、音楽というのは、じつは体全身で聴くものである。
ヴァイオリニスト鶴我裕子さんがある本の中で「毛る穴をひらくようにして、全身で聴く」とおっしゃっていたが、「わが意を得たり」だと、このあいだ思った。
わたしの場合でいえば、ヘッドホンは、音が頭蓋の内側で鳴りひびくので、長く聴いていると、クルマに酔ったときのように気分が悪くなってくる(~o~)
TVはみないし、DVDも買わない・借りないので、時間はたっぷりとあるのだ。
ところが、このあいだピアニストで検索をかけていたら、アリス=紗良・オットさんの映像が、YouTubeにたくさんあることに気がついた。
■アリス=紗良・オット
インタビュー
http://www.youtube.com/watch?v=sATEI35U_Fg
演奏風景
http://www.youtube.com/watch?v=XcJOzQWNiVc&feature=related
つぎの世代を担う美人ピアニストとして人気上昇中なのだろうが、単に美人というだけでなく、なんというか、大物らしいオーラをただよわせている。こういう人の演奏会ならば、出かけていってもいいなあ。
「聴いて愉しみ、見て愉しむ」ために(^^)/
チケットを確保するのはたいへんだろうけれど。
音楽に、こういう愉しみ方もあったのだね(^_-) 散文的で、詩にもならない、写真にもならない雑駁なノイズだらけの日常から少しだけはなれて。
ふむむ_(_^_)_コロ~ン、ドテ。
写真は嫌われ者のセイタカアワダチソウ。こちら北関東では、耕作放棄地など、荒れるにまかせた畑に、大繁殖している(^^;) たくましい帰化植物で、ススキなどと競合するらしい。