springソナタを聴きながら（ポエムNO.3-33）

ベートーヴェンのspringソナタを聴きながら
コンビニで買ったパンを食べ
インスタントコーヒーを飲む。
いつから

いつからこんなライフスタイルを身に纏ったのか？
三十年まえ　いや
もっと昔からこういう生活にそまって
日溜りの猫のように手足を伸ばしたり

縮めたりしていたな。
たまにテレビのまえに坐ると
人びとがアヒルの大群さながら右往左往。
それを高みの見物としゃれこんでいる。

これといって困るようなことがない　とりあえずいまは。
そうだな
そうだよね　ワンちゃんスズメさん。
世の中には　不安をあおる人の何と

何と多いことだろう。
自分で自分をあおっている。
不安がないことが不安なのだが
そのことに気が付いている人は少ない。

きみは笑うことをいつ覚えたんだ？
戸惑うことすら。
不安にかられることすら。
明日を思いわずらうことすら。

いったいいつ覚えたんだろう。
さっきから　ベートーヴェンのspringソナタがきこえている
まだ終らない　第三楽章だから。
ああ　人間にこころがあるとは不思議だ。