
<利根川で見かけたカワウ>
1
ぼくの体の中には得体のしれない怪物が住んでいてね。
ふだんはおとなしくしているけれど
なにかきっかけがあると 暴れだすことがある。
そうなると もうぼく自身にも手におえない。
空を飛べないアホウドリ。
眼をつむり 自身がそういう生きものだと想像してみる。
ぼくやきみの日常はバラバラにしてみると
必要のないムダな部品ばかりでできている。
しかもその大半は古びて使いものにならない。
それが だれかさんの体なのだね。
2
たんぽぽの繊毛が風にのって飛んでいく。
先日すれ違った背の高い老人はいくら呼びかけても
遠い夕陽をみつめ 返事をしない。
もう死んでいるのだろうか。
さっきから 身じろぎひとつしない老人の横を通って
ぼくは静かな雑木林へと入っていく。
オオルリに遇いたい キビタキに遇いたい
遇ったら撮影したいと胸を焦がし。
涙の中の塩辛い小さな海。
むろん嘘もまじっていてね。
3
やさしさを至上の価値だという人が
豚肉や牛肉をむさぼり食っている。
罪のない偽善者たち とだけいって
笑っているぼくはもっとたちが悪い人間なのか?
だから神や仏を必要とするんだろう。
キジバトもハクセキレイも
神仏を必要となんかしていない 純粋なるもの。
「純粋なるもの」へのぼくのあこがれ。
風邪をひいてしまって昨日から調子が悪いな。
ウィルスだってこの地球の生きものだけど。
1
ぼくの体の中には得体のしれない怪物が住んでいてね。
ふだんはおとなしくしているけれど
なにかきっかけがあると 暴れだすことがある。
そうなると もうぼく自身にも手におえない。
空を飛べないアホウドリ。
眼をつむり 自身がそういう生きものだと想像してみる。
ぼくやきみの日常はバラバラにしてみると
必要のないムダな部品ばかりでできている。
しかもその大半は古びて使いものにならない。
それが だれかさんの体なのだね。
2
たんぽぽの繊毛が風にのって飛んでいく。
先日すれ違った背の高い老人はいくら呼びかけても
遠い夕陽をみつめ 返事をしない。
もう死んでいるのだろうか。
さっきから 身じろぎひとつしない老人の横を通って
ぼくは静かな雑木林へと入っていく。
オオルリに遇いたい キビタキに遇いたい
遇ったら撮影したいと胸を焦がし。
涙の中の塩辛い小さな海。
むろん嘘もまじっていてね。
3
やさしさを至上の価値だという人が
豚肉や牛肉をむさぼり食っている。
罪のない偽善者たち とだけいって
笑っているぼくはもっとたちが悪い人間なのか?
だから神や仏を必要とするんだろう。
キジバトもハクセキレイも
神仏を必要となんかしていない 純粋なるもの。
「純粋なるもの」へのぼくのあこがれ。
風邪をひいてしまって昨日から調子が悪いな。
ウィルスだってこの地球の生きものだけど。