わが家で水仙の花が咲いた。
まだ一輪、二輪。気の早い花は、咲いてはみたものこの寒さに震えているかな?
隠居部屋の南側は北風があたらず、お天気がいいとポカポカ陽気の日溜まりとなる。
近所で暮らす半野良や野良猫がよく日向ぼっこしている。
「あー、もうそんな季節になったんだ。あそこへいったら、野生の福寿草がかたまりになって可愛らしい花群を競っているだろうなあ」
賃貸業はこれから繁忙期となるし、確定申告もひかえているから、遊んでばかりもいられないけれど。
「水仙、俳句」でキーワード検索したら、こんな句がピックアップできた。
初雪や水仙の葉のたはむまで(芭蕉)
水仙や白き障子のとも映り(芭蕉)
水仙や寒き都のここかしこ(蕪村)
筆洗の水こぼしけり水仙花(子規)
水仙の束ねし花のそむきあひ(汀女)
くらがりに水仙の香や二日月(まり子)
子規がこだわった「写生、写生文」は、すぐれた近代リアリズムの先導的、先駆的な運動として評価が高い。詩歌ばかりでなく、散文ももちろんいい。あまたある月並み俳諧の中にほとんど埋もれていた与謝蕪村を発掘した子規の文学観は、僚友漱石にも多大な影響をあたえている。
わが家には二種、あるいは三種の水仙がある。スイセンと表記するより、「水仙」というこの表意文字が好き(^_^)/~
どんないわれがあるのだろうと調べてみた。
《漢名は「仙人は、天にあるを天仙、
地にあるを地仙、水にあるを水仙」
という中国の古典から。
きれいな花の姿と芳香が
まるで「仙人」の
ようなところから命名された。》
俳句を読むのは好きだけれど、自分では詠まない。「冬の花」という詩でも書こうか?
撮影しながら、けさはちょっとそんな気分に浸った朝となった。