クリスタルグラス幻想（ポエムNO.2-96）

さて　今夜はどこへ飲みにいこうか
・・・と朝から考えている。
知り合いにオンザロックがにあいそうな
高価な　クリスタルのグラスをもらったからだ。

ウィスキーをなみなみとそそいだ
こんな琥珀色のプールの中に
丸くなった氷といっしょに　ぷかぷか浮かんでいる。
世間からはぐれて　たった一人で。

それも悪くないなあ　金はなく　女もいない。
だからせいせいしている。
何か喚いても　だーれもこたえてくれない。
今夜はこのクリスタルグラスの中で溺死するのだ。

お願いだから　ぼくを探さないで下さいね
・・・ね。