二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

Fairies of the metallic blue

2014年06月22日 | Blog & Photo
日本語で大の男が「メタリック・ブルーの妖精たち」と書くのは、なにやら気恥ずかしい。
しかし英語ならなんてことない。意味はともかく、ニュアンスまではつかめないせいだろうな、きっと'`,、('∀`)

なにを指してそういうかというと、シジミチョウの鱗粉のこと。
古くからのマイミクさんはご存知だとおもうけれど、かつてわたしはチョウの写真、甲虫の写真ばかり撮っていた。
希少種、美麗種にはことのほか弱く、およそ6年間、そればかりに心を奪われていた。

トップにあげた写真は、つぶやきにも書いたように、ムラサキツバメの♂。
2006年に遭遇したときの写真がここに置いてある。
http://www.geocities.jp/syugen2005/nearby-insect-2.htm
オスとメスの記号が逆になっているのはご愛嬌´Д`
昆虫写真をはじめて2年目あたりで、まだニコンD70をメイン機種にしていた。
撮影地は大改造をうけるまえの敷島公園で、あのころは水棲植物のコーナーがあったり、藤棚、ぶどう棚があったりと、変化にとんだふところの深い、愉しみ多き公園だった。

Fairies

わたしがこう呼んでいるのは、シジミチョウの仲間。とくにミドリシジミ亜科といわれる、一群の小さな妖精たちのことである。
ムラサキシジミととてもよく似ているが、尾状突起があるなしで容易に同定できる。


こういう姿で葉に止まっていることが多く、その場合は目立たないから、見逃してしまうことも/_・)/_・) こげ茶色の翅裏はいたって地味。
ところがこのチョウ、こんなに美しい翅表をもっている。


吸い込まれてしまうような、メタリック・ブルーの輝き!! しつこいようですが、別角度で。
以前は九州・四国までといわれていたけれど、1990年代になって、東海地方や関東地方まで生息域をひろげてきた。
しかし、まだ個体数は少ないらしく、わたし的には2006年に観察できただけで、これまでまったく遭遇できなかった。

出会ったのは利根川河川敷の草原。小雨が降ったり、やんだりしていた。
わたしは疲れると、河川敷のこのあたりの日陰にクルマを止め、昼寝したりする。
この日もそうだった。
はじめはどこにでもいるヒメウラジャノメあたりだろうとタカをくくっていた。
足音をさせないように近づいて、
「え! なんとムラサキ・・・ツバメ! ツバメだ!」
最初は腰のF900で押さえを撮り、それからクルマまでOM-Dをとりに戻った。
デジタルズームにすれば、200ミリのマクロレンズとなる。

「さあ、どうか翅をひろげて、メタリック・ブルーの輝きを見せてくれ」
カメラを構え、そう念じながら待つこと10分、いや15分・・・妖精は翅をひろげ、わたしの期待に応えてくれた(*゜∀゜*)ヤッター、6年ぶりの奇蹟・・・というと大げさか(笑)。

真夏ともなると、猛暑のため街歩きができなくなって、ふらりと昆虫写真を撮りにでかける、いまでも。
フィールドにあって、メタリック・ブルーがどんなに特別な色彩か、わかる人にはわかるはず。
そうしたら、その翌日は、こんなメタリック・ブルーの持ち主を見かけた。


オオセイボウというハチの仲間。
強風のため、被写体が大揺れして、まともな写真が撮れなかった。
唯一この後姿の一枚だけ(´д`;;
こちらは鱗粉の輝きではない。ヒメジオンの花の陰で、ギラリッと妖しく光るもの。
メタリックなブルーが目ばかりではなく、心まで射通す。
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