二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

スナップショットの極意

2014年08月23日 | Blog & Photo
ロベール・ドアノー
ゲリー・ウィノグランド
エリオット・アーウィット

こういう固有名詞を眼にして「あっ、知ってる、知ってる。写真集もってる」
そういう反応が返ってくる方は、写真の上級者というか、かなりの強者(つわもの)ではないかと、わたしは考える。
彼らが残したスナップショットの数々は、日々に新しく、わたしのような読者をインスパイアしてやまない(^^)/

ところでエイ出版の「カメラマガジン」9月号が「プロの流儀」という特集を組んでいる。
そこに中藤毅彦さんと元田敬三さんの対談が収録されていて、とても興味深く読み、
上記の写真家の名を、あらためて思い出した・・・というわけである。

この方々は人物スナップを、じつに精力的に撮影なさっている。
いうまでもなく、ストリート・スナップは、なにも森山大道さんだけの専売特許ではない。
ときおり関心が薄れることもあったが、わたしも一介のアマチュアとして、何十年も写真とかかわってきた。

その中心にどんと腰を据えて、わたしを魅惑し、悩ませ、恋こがれさせている写真こそ、写真におけるスナップショットという手法なのである(^-^)
いまとなってかんがえると、田中長徳さんからもずいぶんいろいろなことを教えていただいた(お遇いしたことはないから、本やマガジンを通じて)。




ストリート・スナップは、都市または都市型文化と密接な関係がある。
パリで誕生し、ニューヨークと東京で百花繚乱の花をつけ、人間と世界に対し、「こういう認識の方法があるのです」と、その存在を際立たせ、主張する。

それらに眼を凝らし、耳をすませる。
やや理屈倒れになってしまうかもしれないけれど、ストリート・スナップは、こういう写真でなければ展開することができない、人間認識の一手段であろうとおもう。

現代に住むわれわれは、写真を「写真的表現」として、言語を読み解くように読み解くことができる。
小説でもなく、哲学・思想でもない。アニメでもない。
写真でしか表現できない、人と人、人と世界とのかかわりあい。
コメントを付せば「わかりやすく」はなるが、また、解釈を押しつけることにもなる。写真とコミュニケーション言語は、アンヴィバレンツ(ambivalent)な関係がある。

わたし自身が撮影者である「軽井沢ストリート」を見返しながら、いろいろな想念が頭を駆けめぐっている。


■軽井沢ストリート 2014<前編>
http://photo.mixi.jp/view_album.pl?album_id=500000091935958&owner_id=4279073
■軽井沢ストリート 2014<後編>
http://photo.mixi.jp/view_album.pl?album_id=500000091935996&owner_id=4279073
どちらも「友人まで公開」。
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