旅と歴史

全国各地の史跡を取り上げて紹介しています。

豊満神社

2016年10月28日 | 旅 歴史
 滋賀県愛知郡愛荘町豊満に豊満(とよみつ)神社があります。
 豊満神社は近江鉄道愛知川駅の南約2kmのところにあり、「お旗さん」と親しみをこめて呼ばれる神社です。4世紀頃、応神天皇を身に宿した神功皇后が朝鮮半島に出兵した際、日本軍の軍旗を始めて作った神社であるので「旗の宮」とか「幡の宮」と昔からいわれてきているのです。
 豊満神社は足仲彦命(たらしなかつひこのみこと)、息長足姫命(おきながたらしひめのみこと)、譽田別命(ほだわけのみこと)、大国主命(おおくにぬしのみこと)を祀っていて、古くから大国荘(旧愛智郡)の産土神でした。
 皇室、歴代領主や為政者にも崇敬庇護され、三条天皇からは勅願社として神位を授けられ、藤原俊成や中御門宜胤から神額の奉納、近江守護の佐々木氏、京極氏、六角氏からは安堵状を与えられ、源頼朝は戦勝祈願をしています。
 豊満神社の社殿は織田氏の兵火で四脚門などを除き、大半は焼失し、その後再建されました。天正13年(1585)には羽柴秀次が社領14石を寄進しています。安政元年(1854)四脚門を除き、社殿が焼失し、万延元年(1860)に再び再建されています。
 明治元年(1868年)に豊満大明神から現在の豊満神社に改称し、村社、郷社を経て、昭和5年(1930)に県社になっています。旗竿よりも、最近は豊満という名から女性の容姿向上や美人祈願で有名です。境内には国指定重要文化財の四脚門をはじめ、拝殿、中門・幣殿・本殿、樹下神社などが建ち並んでいます。

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