8時、起床。GWは序盤と終盤がいいお天気で、中盤が崩れるという。私はその中盤に小旅行をする。まあ、いいか。こんなとき、私はジョン・ラスキンの「雲」という詩を口ずさむことにしている。
世の人々は今日はよい天気だ
また、悪い天気だ、などというが
天気によいも悪いもありはしない
みなよい天気ばかりである
種類が違うだけなのだ
晴れた よい天気
雨の降る よい天気
風の吹く よい天気
という違いがあるだけ
この思想を「場所」について展開すれば、「住めば都」ということになる。大学を卒業して、いま研修中で、間もなく配属先、勤務地が決まるという人たちは、こうした思想をもったほうがいい。名古屋で暮らすことになった息子には、「とりあえず安くて美味しい定食屋さんを見つけること」とアドバイスをした。
朝食は抜いて、昼食を久しぶりに「鈴文」で食べる。いつもの150グラムのランチのとんかつ定食(950円)ではなく、200グラムのとんかつ定食(1300円)を注文する。+50グラムの分は夕方にジムに行って落とし前をつければよい。6つに切られて出てきたカツを右側から、まず塩とレモンで一切れ、次に醤油で一切れ、続いてソースと辛子で二切れ、残った小ぶりの二切れは塩と醤油で一切れずつ食べた。いや~、「鈴文」のとんかつを堪能した。ごちそうさまでした。
食後のコーヒーは「あるす」に飲みに行く。
ご主人と奥様に、先日、早稲田のジャズ喫茶「ナッティ」に行った話をした。「ナッティ」のマスター夫妻が大変懐かしがっておりました、ぜひ一度お二人で訪ねてさしあげてください、とお願いした。近々、定休日の木曜日に行かれるのではなかろうか。
今日もご主人からジャズの話をたくさん伺った。
「あるす」が開店したのはいまから30数年前のこと。私が結婚したのがちょうど30年前なので(ディズニーランドが開園した1983年である)、そのちょっと前のことである。ご主人は50代、奥様は40代であった。その頃は、ランチなどもやっておられたという。当時、近所を散歩して、「あるす」の存在に気づいていたのかもしれないが、入ったことはなかった。もし入っていれば、開店当初からの客ということになったわけだが、それは「ありえたかもしれない私の別の人生」の物語である。私たちは、そうした仮想的な人生の物語のことをたまに考えながら、現実の人生を生きている。「あるす」との出会いはずいぶんと遅くなってしまったが、それでも、出会えたことを幸運と思う。
ジャズの話といえば、先日のブログではじめてジャズのCDを購入したという話を書いたら、それを読んだ中学時代の同級生のW君からメールをもらった。
「最近、JAZZのお話をよくされているので、またメールしてしまいました。MJQの「LONELY WOMAN」。大久保君の「ジャケ買い」のセンスの良さが伝わって来ます。初めて買われたJAZZのレコードがこれとは素敵だと思います。(中略)MJQ(モダンジャズ・カルテット)は「アランフェス協奏曲」などを演奏する、どちらかというと保守的なコンボなんですが、表題曲の「LONELY WOMAN」はオーネット・コールマンというアヴァンギャルドど真ん中のリード管楽器奏者の曲です。MJQはVibraphonを要し、オリジナリティーを押し出しながら、原曲の変拍子を見事に演じていると思います。ですので、JAZZの重要源である「即興」を基軸に置きながらも、クラシックの要素を内在させているMJQが、その対極と言って良い人物の曲を演じたレコードをJAZZとして初めて購入されたとは、ホントに素敵なことだと思います。」
W君がジャズにこんなに詳しいなんて知らなかった。そういえば、中学時代、休み時間に私が級友と将棋を指していると、そばでW君が指で机を、カタコトカタコト、ドラムを叩くように叩いていたのを思い出した。あの頃から彼は音楽のある生活(NO MUSIC, NO LIFE.)をしていたのだろうか。
夕方、ジムへ行く。
筋トレ2セットと有酸素運動(クロストレーナー)を40分。530キロカロリー(うな丼相当)を消費する。
帰りにくまざわ書店で、沢木耕太郎『旅の空』(幻冬舎)を購入。