King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

脱出!草津から秩父へその2

2014年02月16日 23時17分00秒 | スキー
苗場に閉じ込められたときも帰りのドライブは神経を張りつめ
常に緊張し慎重にわだちを外さないように進む苦難なドライブでした。

前の車が突然スリップして事故を起こすことも度々で、それに
巻き込まれないように自分に常に気を付けろと声をかけ続けました。

四輪駆動のハイルーフのキャラバンでスタットレストスパイクタイヤでしたが、
それでも滑るのでチェーンを巻いていました。

月夜野を抜けると道路に雪はなく、食事で寄ったレストランで面白い
パズルに興じている間に友人がチェーンを外してくれてそれからは
いつものドライブで秩父に着きました。

それでも6時間位かかったように思います。

深夜に焼き肉屋で食事をしていると外の車は誰のですかと声を掛けられる
ほど、雪とつららだらけのものすごい様相でそんな車は私の乗ってきた
車だけでした。

今ではそんなことを思い出しますが、草津を抜けてから八ッ場バイパスは
意外とスムーズでもともと上り車線だけ開けたためか、渋滞もなく抜けられた
のです。

しかし、吾妻町内から渋滞が現れ、それもずっとのろのろと続くのでした。

夜になり、おなかも空いたのでレストランや食料を確保しようと思いましたが、
この大雪で商店はどこも閉店しており、かろうじてモールのような大型店は
電気がついていましたが、駐車場はどこも入れるようになっておらず、唯一
コンビニだけが駐車場も開いていて、店もやっていました。

ただ、渋滞で歩いてみんなそのコンビニの袋を下げて歩いているのを見かける
ようになると私たちもその店に行きますが、当然すでにおにぎりお弁当の類は
無くなっていました。

それでもまだこれがどういう事態になるかは気が付きませんでした。

終日営業のチェーン店の牛丼屋やカレー屋は店が開いているものの、
駐車場は除雪されていない所がほとんどで、お客はどこもいるものの、
どうも寄りこむ気持ちになれませんでした。

渋川警察の辺りまで断続のろのろで来ましたが、ついに車は進まなくなり、
ここまでくればどこへでも抜け道があるので、もう少しどうにかなっていると
思いましたが、誰も行動を起こさずこの渋滞とこの道のみが通行できる道と
信じて待ち続けているようでした。

私はそれを諦め、反対車線を引き返し、渋川市内の道を前橋に向け旧道の
17号線を目指します。

この時にはまだ22時ぐらいだったと思います。

市内に車は少なく、ところどころ打ち捨てられた車が行く手を阻みますが、
かろうじて抜けることができました。

高架下などそこで夜明かしをすることを決めた車などがいましたが、私は
前橋まで入ればどうにかなるとそのまま利根川を越えました。

昔群ドラとか前ドラといった観光バスなどが寄ったあたりにくるととんでもない
ことになっているとにわかに感じるようになりました。

反対車線はもはや通行を諦めて車内で寝ている大型車が連なり、駐車場状態
なのです。

それでも上りはじわじわと進んでいて、駐車場状態を甘受しない車がいることを
感じましたが、その進みはあまりにのろのろでよく釣りできた荒巻の交差点から
クランクで右折する国道の交差点までいつ隣の下り車線のようにぴたりと止まって
しまうのかという状況でした。

ここも私はこの国道を行くことを諦めて、群大方面へ抜けて、新町から藤岡町へ
行き、そこから美里、寄居、秩父と帰るつもりでした。

前橋の裏道で大型車がスリップしていてそこで何台かの車が待たされていました。

そこで、協力してその車をどかして通るのですが、その時に前にいた若い男は
白馬から帰って新町まで帰る途中だと言いました。

17号は埼玉県のところで検問があり通行止めにしているらしいという情報を
くれました。

そこを抜け藤岡までは車もなく、どうにか流れていました。

ただ藤岡から打ち捨てられている車も多く、そこに大型車が差しかかり
すれ違えなくなった地点が現れ、のろのろと進めるところが交互に
出てくる感じでした。

寄居警察を抜けてやっと秩父の道に入ればもう少しという時によいよまた
道がのろのろと微々たる進行になりました。

野上を抜けた辺りからよいよ渋滞も止まっている時間の方が長くなり、
辺りが明るくなり出しました。

対向車がこれから先は雪掃きもされておらず通れないという情報を
度々くれます。

野上のセブンイレブンのところで大型車がスタックしているとか大型車が
諦めて寝ているので進めないとかいう人や秩父地域はまるで除雪していない
という悲観的な情報が聞かれるばかりです。

長瀞で夜が明け、これで除雪も始まると期待されましたが、そもそも
この渋滞道路で除雪車は通行できるはずもなく、依然のろのろと
微々たる通行を耐えるのみでした。

そのまま止まると車から降りて先の状況を見に行くことが多くなり、
その先で止まっている原因の車に手助けしたりしてやっと親鼻橋を
渡ることろには前後の人と顔見知りになり、止まると前に行き、手伝う
という繰り返しになりました。

ただ、皆野有料の入り口での渋滞はなかなか解消する見込みもなく
緊急車両を通す手伝いをしたり、前後の人と協議をしていましたが、
どうやらより積極的な解決的な交通整理を大掛かりにやらないと
ならないという結論になり、反対車線の車を通行止めになっている
皆野有料に退避させ止まっている大型を避けて交互に通行させる
大掛かりな交通整理を現場の市井の人達で行いました。

それが済み、市内に入りどうにか車は流れ出しましたが、気になるのは
我が家の入り口の路地です。

国道からその路地がどんな除雪がされているのか。

されていないのなら一時的に車は止めて置き、国道から駐車場までを
除雪せねばなりません。

そんな不安を抱えながらどうにか無理無理市役所前に来るとほとんど
除雪もされていない国道を一車線分しかない道路を奪い合うように
交互交通しながら自宅入口の路地に来ました。

みると雪の壁の中、かろうじて本当に車一台ギリギリわだちのある
車線が通っていました。

これが果たしてどこまで行っているのか解りませんが行くしかありません。

すると私の駐車場の交差点までそれは伸びていました。ただ駐車場は
1メートル以上の積雪のままです。

この駐車場の手前に着いたのが16日の16時頃で本当に24時間かけて
草津から秩父までかかったことになります。

それから、自宅に行きスコップをとってきて除雪です。

車一台入れるだけ掘るのに2時間かかりました。

自宅の風呂につかり、自分はこんなに今でも24時間飲まず食わずでも
動いていられるんだとびっくりしました。

ジャックバウアーが撃たれても骨折しても任務を遂行していくのをいつも
そんな不死身で超人的なことは絶対ないと思っていたものの、それに近い
ことをしたんじゃないかとにわかに思いました。
コメント
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