King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

無花果と柘榴

2016年09月23日 14時16分56秒 | 珈琲
最近試飲をしていただくときに、スペシャルティと
スタンダードとか他ではできない試飲を試みてきて、
さらに違いの解るものを組み合わせて飲んでもらって
きましたが、色々と限界を感じることもあります。

例えばパナマのレリダというスペシャルティがありますが、
これなんかもう他の珈琲には及びもつかない別格な魅力が
あるのですが、これを初めての人にいきなり出して別格と
いう言葉とともに飲んでもらってもどれだけ理解されるかというと
それは心もとないところがあるのです。

普段、インスタントや缶コーヒーなどを飲んでいる人や
スペシャルティとは何ぞやという疑問から来た人や、さらには
街で見かけたオールドコーヒーというのは何ということから
来た人やとにかく試飲の目的は一様ではなく、観光のついでに
寄った人や珈琲の焼ける匂いに誘われてはいってくる人と
とにかく様々な人が来ます。

今なら季節のブレンドは林檎なのですが、このブレンドの
ストーリーを説明するだけで豆の香りと味の話を長々としないと
いけないばかりかなぜ季節のブレンドが始まったかまで
話は至りますし、とにかくお客様のニーズを見極めてから始めないと
ちぐはぐなまま試飲をしてもらっても納得の上で豆を求めていただく
ことになりません。

最近は料理を各家庭でしなくなっているとかで、食卓の季節感も
それにつれ人により何に季節感を感じるかも実に心もとないのです。

今なら各家庭の庭で柿がなっていますが、その香りを知っている人は
どれだけいるでしょう。

さらに琵琶や無花果や柘榴なども実がなっています。

パン屋さんには無花果のパンが並んでいます。

チョコレートにも無花果の入ったものが今商品化されています。
そんないろいろな商品にもそれぞれにある種の感覚がともなって
いなくてはならないはずです。

そんな話すら最近はなかなかそうそうとならないのです。

まずはそこのところから入っていきたいですね。

予習として萩と秋についてまず思いを致して臨んでみてください。

ちなみにおはぎとは萩の花から来ているといいます。
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華麗なるギャツビーと模倣犯

2016年09月22日 23時42分48秒 | 日々のこと
昨日テレビで見た『模倣犯』。
なぜいまさらというほど昔見た感じと話題になった
宮部みゆきの原作です。

宮部みゆきが直木賞をとって話題になり、色々と映像化
されましたが、すでにその当時ミステリーの大御所として
成功していたのになぜという印象とより加速的に賞により
有名になり、あらゆるメディアに登場するようになり今まで
通勤の友だった人がいきなりメジャーになったような売れる
とはこういうことみたいな現象を印象強く持っていた人でした。

それをなんでまたテレビで再ドラマ化したのか興味があり、
見ましたが、そして感じたことがあります。

それは何日か前にテレビで見た映画『華麗なるギャッツビー』です。

華麗なるギャッツビーといえぱロハートレッドフォードの主演で
映画化され、その当時はあまり好きなイメージでなく原作ともなじみが
なく、インパクトも感動もこんなものかという感じでした。

今回ディカプリオでなんでまた作らなくてはならないのかという疑問と
ともに見たのですが、映画の作り方というか映像化がもはやそうなのか
という感じのものを強く感じ、どんな絵でももはやつくれてしまうという
ダイナミズムとリアリズムからより求められる演技というものがあるのだと
いうことを思い知らされました。

ディカプリオの演技もつい地が出てしまうというあたりの彼がやるからという
すごみと傍観者としての役者対比とロングアイランドとニューヨーク中心街を
車で移動するときの映像と文学的距離感と抒情感が実によくできていて今の
映像だから可能になったのかという思いを強くしました。

ロングアイランドの湾を挟んで城のような豪邸を持ち週末に大きなパーティを
開く謎の男ギャツビー。

その隣にたまたま家を買ったばかりに傍観者としてことの顛末を
ひと夏経験する作家からの目線と位置関係を映画ならではの視線と展開で
見せられなおかつ時系列というものの見方を重ね合わせるとこうなるという
見事な対比であり展開だったのです。

役者の格とかギャップとかいろいろと面白く舞台とか小説とかいろいろと
考えることのある映画であり、またなぜ映画としては富豪に入れ替わると
いうような物語が好きなのか所詮どこかの馬の骨がみんな富豪とか上流階級
の正体という虚像の世界という権力と財力と恋の話とみんな詰まっているのが
このギャツビーの世界です。

この手法と模倣犯の時系列が行ったり来たり、誰かの視線での展開と
映像とその行ったり来たりぶりがこのギャツビーと似ていると感じたのです。

日本ドラマの場合、二時間ドラマなどテレビに出る俳優はみんなもう
見飽きた顔ばかりでみんな顔と役が同じ人ばかりで、違う面だとか味が
出にくいのが現状です。

そんなところで今回のもう見た原作をなぜまた現代に出す必要があるのか
それがあるのであえて見てみましたが、これがなかなか楽しめました。

現代に置き換えたのでネットやらスマホやらデジカメやらの使い方も
よく、落ちの使い方も違和感なく劇場型犯罪者がその枠の中で敗れていく
見ている方のカタルシスも果たしてくれる解決など工夫されています。

日本のドラマならではの台詞と役者の演技なども決まったようなかつての
絵回してなく、パソコンやらテレビのザッピング的な絵使いになり、時系列
も行ったり来たりを繰り返してスピード感と緊迫感をだし、それでも一本
筋を通したかのような家族の絆とか信じていてくれる人がいる大事さなどを
だして、ドラマを引き締めています。

もともとひょうきんな味のある橋爪功の演技などもじじいとしての位置と
一本筋の通ったところが良く出ていました。

杉本哲太と中谷美紀の夫婦はミスマッチな夫婦として違和感がありましたが、
主婦ライターと学歴のない鉄工所の次男坊という設定であり、わざとそうなって
いたのかという感じでした。

演技としては、やはり哲太より格段の主役中谷という感じですね。

判に押したようななじみの顔の俳優陣でしたが、中には初々しい人もいて
それがより新鮮でよい演技でした。

これも計算なのでしょう。
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『コンビニ人間』読了

2016年09月17日 13時33分28秒 | 読書



例によって夏の読書のひと時として文芸春秋を常用し、
どこか夏の避暑地にと山の中の温泉か海辺のホテルに
出かけるのが毎年の恒例です。



しかし、今年はなかなか出かけられないばかりか、夏休みという
まとまった時間もありませんでした。

この本を読んだのも今月になってからです。

本の懸賞もすでに締め切りになっており、パズルを真剣に解いて
付属のはがきで出してみようかと葉書を見たら期限切れでした。

本は9月号ですが、これは8月中に読まれることを想定しているのです。

そんな当たり前のことに気が付きながら今更に読んだ『コンビニ人間』は
今までになく面白く感じました。

時代におもねり人気コメディアンの作品を受賞作にしたりこの芥川賞
事態に疑念と諦念に満ちてそもそもこの読書を続けるべきかとも感じて
いたのですが、この作品には作品の完成度よりも先にテーマといい
小説としての面白さを感じました。

何かとんでもないものを見てしまったような自身が何を見たがっていたのか
人間の根底にあるものとか人生とか色々なものをまざまざと知らしめるような
独特の世界があり、異様な人間の生きざまで自分とは違いそれでも現代とは
何かを知らしめてくれるそんな他人の生と社会の一コマから覗いているようで
いて実はもっと深い根底の部分を知ることになるのです。

それが解った時に人の世界という他の生命と違うものにふと感情という
ままぼろしに色々と思い至らせずにはおられずようになり、これぞ人間の
生だと感じるのでした。
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クィーンスマトラ焼きました。

2016年09月16日 14時11分59秒 | 珈琲
先日、インドネシアの人に会い話す機会がありました。

インドネシアではコーヒーは飲まれているのかという
一番の疑問と日本のコーヒーとの違いです。

そして、得られたのは日本より良く飲むという答えと
味はインドネシアの方がいいというものです。

まず香りが弱いし苦すぎるとのことです。

コーヒー豆生産国の人が言うことに共通したものです。

日本では苦く焙煎したコーヒーをブラックで飲むのが正しくかっこいいと
思われているようです。

お国変わればということで、色々変わるのです。

きのうのNHKテレビで日本の中古車が海外で大人気と
いうのを取り上げていましたが、かつて私が知り合った
中近東の中古車輸出業者は買った車を三つに切って
コンテナに詰めて運ぶといっていました。

日本では事故車など中古では売れませんが、外国では
そんな車を安く買いたたき、適当に修理して売ってしまうのです。

日本ではちょっとした傷が問題になりますが、海外では
会社の名前がペイントされた車がそのまま走っていたり
します。

珈琲の世界でも日本の文化が逆輸入されることはあるものの、
やはり味に関しては海外のものが格段にいいというのが
事実でしょう。

インドネシアの人が自国のコーヒーの方がうまいというのも
うなずけます。

だけど当店のものは違うでしょうというのがこのインドネシアの
クイーンスマトラです。

マンデリンという豆は日本人にはなじみ深く人気の豆ですが、
その真実の姿をする人が少ないのも特長です。

クイーンスマトラは実はマンデリンなんですと説明しても
にわかに信じがたいという方がほとんどです。

当店ではマンデリンG1と飲み比べもできます。

試飲の方は三時までにご来店ください。
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人生とは面倒なもの

2016年09月15日 13時40分56秒 | 日々のこと
現実の世界というのは、個人の判断として
いかようにも生き方が選択可能でそれによりそれぞれ違った
人生になると皆さんはお考えだと思います。

ところが、最近の研究では自由意志とは幻想で、物理的に
人生の結果は最初から決まっているのだとか。

所ジョージのテレビ番組で最近はハーレーでなくてBMWに
はまっているという紹介を見ました。

実は当店の近所にも似た人がいていつもバイクをいじっている
のです。

ただ、いじっている姿は毎日のように見るのですが、走っている
のはほとんど見ないのです。

はてなにがたのしいのかとあやしむばかりです。

それが所ジョージがハーレーから乗り換えメカ的にこのバイクに
たどり着くために今までがあったというほど褒められるものが
あるのかと思い色々調べてみました。

まず値段です。

中古で60万からと意外とハードルは低くそうです。

それでオーナーのサイトやら個人のブログやらを見てみると
カタログのスペックである低速から高速まで自在に扱えると
いう内容も修理やメンテナンスに支えられてのもので、まず
エンジンがかかるかどうかすら祈るように何度か試みて掛かる
というもので、そのセル自体修理が必要になるものらしいです。

掛かればかかったでオイルが回りなじむまでチョークで調整して
待たなくてはならず、それはお隣から苦情が来るレベルのことで
止まってアイドリングをつづけるとオーバーヒートするという
面倒さです。

それにバイクはむき出しの体で事故に合えばその後の人生にかかわる
物になります。

オーナーは皆事故を経験していて、自身が気を付けて無謀な運転を
避けていても事故は向こうからやってきて避けられないもののようです。

とても所ジョージの様には楽しめないもののように見えて仕方ありません。

今の車はCVTでギアチェンジのショックもなくスムーズで加速もバイク
並みに加速し、エンジンブラスモーターのレスポンスを発揮します。

そして、エアコンでいつも快適でチョークなんて代物はありません。

いつでもボタン一発でエンジンがかかり、すぐに走り出せます。

エンジンオイルはカタログによれば1万キロに一回の割合でよく、
手もかかりません。

時間とガソリンがあればどこへでも簡単に出かけられます。

それを好んでなぜより自由とかっこよさのためにバイクに
乗らなくてはならないかという疑問につながります。

バイクにかかる時間が増えてちっとも自由ではないし、故障ばかりで
お金もなくなってしまいます。

つまりはお金と時間が有り余る人が自分の暇を消費してくれる
バイクはかわいくてしょうがないということなのでしょう。

物理量を増やしてエントロピーの増大と自らの選択権をなくすことで
自身の趣味世界に埋没している状態を演出して満足しているという
所なのでしょうが、そもそも残りの人生とかやり直しとかいう問題を
考えると無駄なことにかかわっている暇はないということが一番な気がして
きます。

したがって中古バイクをいじるという案は却下。

今は新シーズン前に新しいウェアを買うかということとヘルメットを
導入するかということに移っていくのでした。
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珈琲に秋の香り

2016年09月14日 17時10分58秒 | 車選び
またいつものお客様のにぎやかな来店に
しばし珈琲を前にしての語らいをしたら
意外と秋になって空気の香りの変化に気が
ついていないことを知ります。

最近はウォーキングや散歩をする人も増えているので
この町の匂いと変化にもっと敏感かと思いきや意外と
みんな気が付いていない様です。

この季節の変わり目にぴったりな香りがこの季節のブレンド
『林檎』なのです。

なぜ今林檎なのか。


それを知りたい方は試飲においでください。
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オリオン座も見えるように

2016年09月14日 17時02分27秒 | 日々のこと
すっかり朝晩は涼しくなりました。

何しろ夜にはあのオリオン座が見えるのです。

私にとっては冬の使者であり、今まで武甲山の上に
さそり座が見えていたのが、よいよ夜走るには辛い
季節になります。

その辛さを思い出させるオリオン座をみるとまた
あの季節が来るのかと思います。

そしてまた、温泉とスキーの季節にもなるのかと
色々と今シーズンはああしてやろうとか次に新調する
ウェアとか道具についてあれこれ考えます。

そして、その前にやらなければならないもろもろに
また考えが至るという循環です。

秋にはまた、バスケットのイベントがいくつかあります。

体育の日には豊島の人たちと交流試合の予定もあります。

となると体調面でもあれやこれをしてよりグレードアップ
して臨みたいと思うのです。

とりあえずはこれからいつもの走り込みに出かけます。
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林檎に乗せて

2016年09月01日 10時24分23秒 | 珈琲
九月になりました。

朝晩吹く風はもうすっかり冷たくなり、ジョギングの
際もその変化にびっくりします。

今月の季節のブレンドは、毎年恒例の『林檎』です。

あの香りをまたお楽しみください。

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