King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

夏を支えるもの

2017年08月30日 10時41分03秒 | 珈琲
所ジョージの世田谷ベースで心の支えなる
ものを紹介していました。

それがふにゃふにゃのおもちゃのトンカチです。

つまりそんな何の役にも立たないものが、心の支えに
なるというのです。

まあ人それぞれそんなもんを持っているものです。

特にこの暑い夏を乗り切るのに人はいろいろなことを
企画します。

それと同様、毎年この夏を乗り切る味というのが
当店にも存在し、昨年が東ティモールであり、今年は
ケニアでした。

これだけ暑いと寄りこんで色々と話し込んだり、
やっとたどり着いた感動をとうとうと語るような人も
なく、最近はさっと着てさっと去る方が大半であり、
夏の出来事を語る人もほとんどなく豆の説明や
この味を知っておいてほしいという詳しいものも
結局飲めばわかるわけで鬱陶しい話は省くのは
当然かもしれません。

ああ、言わなくても伝わっているなあという瞬間も
あるものの、何をいまさらと思わせる人もいてそれは
それで楽しい事件となったりします。

豆と対話してこの豆のこの個性を最大限引き出して
どのように演出していけば一番生きるかと常に試行錯誤し
豆ごとに工夫とベストを季節と会話しながら焼くのが
常ですが、そんな工夫もなくもあまり気を遣わずとも
コロンビアの豆のようによく膨れてどう焼いても失敗
しない豆もあります。

この誰が焼いても簡単に膨れる豆とブラジルのように
豆ごとに焼き方の工夫を強いられるものもあり、同じ
見た目に大きく膨れても味ということでは全く別物と
なることもあります。

コロンビアは今年の事件でまた気が付くことがあった豆です。

コロンビアといえばティビカ種であり、ジャマイカの豆が
日本では有名ですが、最終到達地はハワイでしょう。

今年の夏の特長でいえば、今まで入ってこなかった豆や
気が付かなかった豆がそろったということで、ティビカ
でもパプアニューギニアの豆などは普通に生の豆から
他の豆と違い、味も飲めばわかるものです。

そのように昔から有名産地で幻の豆といわれたものが
飲んでみるとそれほどでもないというものが今年入れて
見ると今まで入っていた豆と違う別物でパプア同様の
生の状態から違う質があふれるという同様の経験を
します。

つまり、今年の夏はカロシトラジャからパプアニューギニア
ガヨマウンテン、ケニアと個性あふれ魅力たっぷりの豆が
あふれていました。

中にはそれを的確に表現され、それをいかに楽しんだか語る人も
いれば、これは飲んだから今度はこれというこの味が気に入った
からまたこれということではなく、隅から隅まで飲み広げて
みるといったあれこれと注文されることの方が多いようです。

この生の状態から香り只者でない代表はエチオピアのイルガチェフ
なのですが、このイルガチェフも特別なというこだわりがあり、
産地を特定して値段据え置きでだしているという特異点も
説明の機会はなかなかなく、それでも毎回欠かさずこれを
注文される方もいて説明なくても伝わる手ごたえもあり、
そんなことがその時、その時人の顔が浮かび豆を準備して
置かなければという気にさせる瞬間が続いて毎日豆を
焼くことにつながっていると感じます。

秩父でも昨今は外国人の姿が珍しくなく、中でも秩父で働く
東南アジア人が増えているようです。

先端技術を学ぶため企業に留学のような形でやってきていたり
政府の研修プログラムだったり、様々な様式で秩父で働いて
いるようですが、そういった人たちと話をすると日本人の
誤った彼らのイメージと日本人の誤った珈琲感です。

インドネシアやインドの人は肉を食べなかったり、アルコール
を飲まなかったりと生活様式が違うという個性として受け入れ
対応するのが日本人ですが、彼らは珈琲は大好きです。

ですが、日本人はそれが解らないのです。

彼らが日本のカフェが好きではなく、日本でおいしい珈琲に
出会わないという不満を持っていることも知らないのです。

つまりはおいしい珈琲からもっとお互い分かり合える可能性が
あるということで、本物には納得させる力があるという思いを
強くします。



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焼きあがった豆

2017年08月28日 10時25分46秒 | 珈琲
今焼きあがった豆も書いておきます。

ケニア、パプアニューギニア、ブラジル ダテーラヴィラ、
カフェインレスモカなどです。

これから吉田納品に向かいますのでお昼まで
出かけます。

試飲の方は午後三時まで電話してからお願いします。

在庫の状況で午後、ホワイトキャメル、ニカラグアを
焼いていきます。
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作られた大阪人のイメージ

2017年08月28日 09時49分06秒 | 珈琲
例年恒例のイベントが次々に終わり、
早秋のイベントに向けてその準備に
かかります。

体は体中あちこち筋肉痛でまた来月
バスケットができればよいと考え、
ケアに努めるのでした。

そんな疲れた体に温泉へ行く計画が
家族の反対にあい、仕方なく整体と
エステに変更となり、それでかねてから
気になっていた酸素カプセルでリフレッシュ
を願い出ると筋肉痛には効果ないという
お店の人のあまり乗り気でない態度で
なんか消化不良のままケアも結局、試合後
二日目なのにいまだに全身筋肉痛で
久しぶりに思い切り試合したいという欲求が
果たされたものの代わりに鎧をずっとまとって
仕事するようながちがちの規制感を感じて
いるのでした。

激しい運動と筋肉痛には、抗酸化作用のある
食品をとれとのことで、ポリフェノールなど
を多く含む地中海食を勧められます。

もちろん珈琲も重要で、リラックス効果と
若返り効果も期待できます。

ところで、家族の一人が阪神地域に単身赴任し
つい先日帰ってきて会話に関西弁がまじっている
ことに気が付きました。

そして、大阪人はなにかと笑いをとるという
特性に話題が及び、全国的な学会などが関西で
あるとスピーカーは何かと気を使い、自分は
堅い話しかできないのでわざわざ御断りを
はさむケースがたびたびなんだとか。

まあ、軽いジョークで会場を和ませるのは
必要としても、人が集って舞台に上がると
芸人根性丸出しで笑いをとるのが関西人の
特性と思われているというのはこれは完全に
作られたイメージだと思われます。

これもみなマスコミがああだこうだと作り上げた
ものに乗かってしまった人が多いことに尽きるのだと
思います。

それはいつごろから始まったのか、高度成長と
芸能人が年末年始にハワイに行き出したころと
符合するようです。

昔は、国民が全員お休みのイメージのお盆と
年末年始に大移動し、マスで行動し、消費し、
同じように考えるという大衆というものが
存在しましたが、今ではネットでつながるという
違う形になってきていてそれはそこそこ個人が
豊になり自由になったかに見えますが、関西人
でしょうといわれた舞台に上がって人を煽り
自分も燃え上がる人を見ると関西人のイメージ
を日本人のイメージにしていけばまた違う
成長戦略を見るのかもと思うのでした。
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アビーの母親と赤虫と

2017年08月25日 11時44分35秒 | 日々のこと
昨日のERにアビーの母親役のサリー・フィールド
がでていました。

なぜ、こんな映画で二度アカデミー賞をとる大女優が
こんな汚れ役のような破滅的な性格を演じるというのは
映画『アバウト・シュミット』のキャシー・ベイツの
ヌードシーンくらいびっくりしました。

このシリーズでなんどもこの母親役で破滅的演技を披露して
うんざりとした気分にさせてくれます。

今まであったしんみり系のシーンよりドタバタや悲劇に
シフトしてそれもより過激になったり大掛かりに海外
ロケもあり、非政府組織に命の危険の中でなぜ医療を
提供するのかという根本的な命題のようなものまで
広げていきます。

そんな生末を考えたとき昨日書いた赤虫の経済性を
考えて田んぼの中にいるユスリカをわざわざ海外で
養殖し、それがわずか数百円で売られていて趣味と
する人には重宝されているというこの経済循環は
どのようにして成立しているのか不思議でなりません。

昔は秩父にも釣具屋というのは徒歩圏に何軒もあり
ました。

今では一件残るのみです。

上州屋のように大きなチェーン店はありませんし、
私もかつてはいろいろな釣りを楽しんできたり、
熱帯魚の飼育を趣味にしていたこともありました。

現在メダカがブームらしいのですが、釣りにしろ
熱帯魚にしろ命をおもちゃにしているようでやめて
しまいました。

それでもなぐさみに金魚は飼っていて、金魚すくいの
金魚を飼っているものがずっといまだに生きていると
いう感じです。

メダカや熱帯魚はわずか1,2年の寿命であり、水槽の
レイアウトはいつも変わりということになり珍しい
ものについ流れていきます。

高いお金を払って手に入れても長くは楽しめず
何より常に死んでいくさかなに心が重くなること
の方が強くなりやめてしまったという感じです。

釣りなども釣った魚を食べるでもなく、ルアーや
フライの釣りならなおさらターゲットも養殖して
作られた人工的フィールドでの釣りとなり、何を
楽しみとしているのかという疑問が出てきてやはり
命をおもちゃにしていることに疑問が出てくるのです。

子供のころなら近所の田んぼの用水路にフナを釣ると
いう行為もむべなるかなという感じですが、大人でも
ワカサギやら手長エビなどを目的にこの赤虫を使い
釣りを続ける人がいます。ほとんどが食用というより
釣るという行為そのもののためにやっているわけですが、
そういう人がいるために成り立つ経済圏があり、ペット
でもそうですし、ユスリカも同様育てています。

私たちの命にはかかわらないように見えますが、やがて
人間の食生活も田んぼで養殖した藻類だったりプランクトン
の類にとってかわられるかもしれません。

さらにミドリムシのように体にミドリムシのDNAを入れ
光合成ができる人間が現れるかもしれません。

自然環境やエネルギー問題が行き着くとそのような世界が
あらわれるかもと思えてくるのでした。

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八月の恒例行事

2017年08月25日 10時05分05秒 | 珈琲
もう何度も書いていますが、八月というと
皆故郷に帰ったり、墓参りに必ず行くとか
その人なりの恒例行事が多い月です。

地域の夏まつりからいろいろと行事が多いのも
この時期で、自分の恒例行事もそれにともない
組み入れていくわけですが、文芸春秋を買うとか
昼寝とか細かいものもあります。

そんなこんなが多くなると何か一つ今年はそれを
裏切ることを入れたいというのが人情で、たとえば
森の中の小さな美術館を予定もなくぶらっと訪れ
付属のレストランといつか見たテレビで紹介された
古カフェにも行ってみるといったどうしてもやりたい
ということではないけれど気が向いたらやってみたい
リストがいくつもたまっています。

逆に自分のこの時期の恒例行事というのも三回も
つづくと自然と無くなっていたりするものもあったり
します。

もともとそれらは恒例行事の合間に入れた自分のための
イベントが実は気に入り
二度三度と実行したもののことが
多いのです。

そんな中にはいつでも行けるからとかいつでもできるからと
してほったらかしになっていることも多々あり、気が付くと
もう何十年も行ってないとかやってないこともあります。

当然そういった中にはなくなってしまった店や人もいる
わけで、なくならないうちに今年こそという気持ちに
なることは多々あります。

何十年ぶりに訪れるとあまりの変貌に昔の記憶がうまく
つながらないなんてことも起きたり、いつも訪れている
地だけれどそのちょっと隣の温泉とか行ってみると
新鮮な発見もあり、ありきたりの観光地でテレビで紹介
された地をなぞるなんてことがいかにばからしいかと
思ったりもします。

最近無農薬の田んぼができて、ゲンゴロウやたにしなど
昔懐かしい生き物や豊年エビなんていう今まで見たことも
ないものまでいるといいます。

昔から水槽で金魚を飼っていますが、釣り具店には
魚のえさで謎の生物も売っていました。

赤虫なんてのもよく売っていてフナやタナゴ釣りには欠かせない
餌ながら、幼かった私は高くて手が出ず、フナ釣りやウグイ釣り
にはもっぱら庭で掘ったミミズなのでした。

後年その赤虫は熱帯魚のえさとして生から冷凍ものまで
よく買うようになるのですが、果たして天然ものはどう
いうところにいるのかというのは謎でした。

あるテレビ番組で水生昆虫の話で、餌をとらえる映像から
それがユスリカの幼虫であることが知れ、そんなもん
どうやってあの冷凍赤虫になるのか大変興味を持ちました。

そうなると豊年エビとか赤虫の天然の状態を確かめに
行きたいと強く思うのでした。
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セールスマンの訪問

2017年08月25日 09時34分48秒 | 珈琲
雨が毎日降って涼しかった八月もあと数日で
終わりとなった昨日はまた猛烈な暑さが
戻り照りつけるという感じでもないのに
蒸し蒸しと体力を奪われるのでした。

そんな中色々な人が当店には訪れます。

ペット捜索に訪れた人や工事の告知に来た人など
ついでに珈琲豆を買うというので寄りこんで
珈琲談義をして本来の目的より珈琲を飲めて
よかったと帰られます。

今焼き上がりをたまには書いておきますが、
インドネシアマンデリンG1  900円
エルサルバドル ラ・ホヤ農園 900円
ケニアAA Qグレード      1100円
パプアニューギニアパラダイスプレミアム 1200円
ブラジルチェリーブラッサム  1080円
です。

このように焼きあがった豆もそろえていますが、
ここに書くとそれを目指して集中し売り切れということも
あり、目指す豆がある方はあらかじめ電話確認してご来店
していただくのがよいかと思います。

開店時間は10時から3時となっています。

昨日の午後は、あまりの暑さに匂いに誘われた
セールスマンが訪れアイスコーヒーをくれと
いうことでしたが、当店は喫茶店ではないので
涼だけを求めての来店者は望みに添えないことと
なります。

とはいえうちのカウンターで飲む方に重きを
置く方が多いのも事実です。
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八月に思う

2017年08月23日 13時25分43秒 | 珈琲
今月のブレンド『精霊』はやはり終戦とか原爆
とかお盆ということでちなんでつけられたと
お思いなことと思われますがこれは朝や夕暮れに
地面から立ち上る空気を感じて静かに飲むブレンドを
イメージしてつけられました。

毎年この時期に戦争を繰り返さないとし、いろいろな
戦争番組が放送されますが、今年の特長は今まで
語ってこなかった人が語り出したというものです。

あのインパール作戦でも生き延びた人が現在も生きて
いて証言をするなど今までになかったことです。

同様に、満州の開拓移民が引き上げてくる時に起きた
悲劇等仲代達矢の『人間の條件』で知ってはいましたが、
当時の生き残りの人の証言はより生々しく、ソ連兵から
逃れるためというより匪賊や中国人から生きて祖国に
戻るための行動だったとことを知らされました。

そして、さらに日本に帰り、差別やらさらなる開拓を
強いられたりという戦後を語るのですが、それらは
今騒いでいる慰安婦の韓国人たちの騒ぎからしたら
なんという違いであり、日本人の強さを思わざるを
えません。

今まで秘してきてあえて語った内容も誰に保証を
求めるでもなく自身の人生の肯定であり、戦争という愚を
犯してはならないという戒めなのです。

その匪賊たちをとらえて人体実験をした371部隊の番組
ではその存在などはよく小説にも出てくるので知っては
いましたが、八王子とか箱根の山の中だったりでしたが、
満州にあって多くの医師や学者が現役参加して人体実験を
し、実際にペスト蚤の爆弾投下を二回行ったという証言の
テープがロシアで発見されたという衝撃的な内容でした。

その人体実験の被験者の生存者はいないということです。

インパール作戦にしろ371部隊にしろその愚かな作戦の
首謀者や中心人物は何の法的裁きもないまま多くの犠牲者とは
反対にのうのうと生き延び、その後も社会の一線で活躍し
高齢で死んでいます。

つまりは何の反省もなされてなくて、死んだり苦労する
のは一般の何も知らされていない市井の人々で偽政者や
悪の中枢は傷つかずという実態です。これで次の戦争が
防げるのでしょうか。

NHKのなぜ日本は焼き尽くされたのかという番組では
最初精密爆撃を目指した米軍は空軍という独立した
組織を維持しその成果を残すために無差別爆撃を
するようになり、それをやめるために原爆投下もされた
という内容でした。

軍事施設でなく直接市民の家を焼くという焼夷弾は
ガソリンをゲル化したナパーム弾であり、これは
ベトナム戦争で非人道的兵器として使用禁止された
ものです。

つまり、沖縄地上戦など市民を標的にした攻撃、
無差別な市民への爆撃と原爆投下など米が行ったのは
許されない攻撃であり、そうまでさせた日本の一億玉砕
とか竹やりで交戦するとか天海、神風など特攻攻撃と
いった無意味な攻撃をとる日本の軍属の低能ぶりと早く
終戦に舵を切れなかった政府の責任を記憶にとどめなくては
なりません。
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おんじゃくの記憶

2017年08月23日 11時18分13秒 | 珈琲
先日のブラタモリの夏休みスペシャルは
長瀞でした。

長瀞というと直ぐに思い出すのが地球の窓と
いうキャッチコピーとおんじゃくです。

なぜ地球の窓かという疑問より、あの岩畳を
目にしたものには、ああこれが地球の窓かと
強く印象に残り、岩畳イコール地球の窓と
して記憶に残るのです。

そして、私には長瀞というと昔小学生だった頃の
記憶としておんじゃくと鉱物見本と大きな丸い
せんべいのイメージがあります。

それらは駅から続くお土産屋の店先には
必ずその三つが並んでおり、特に当時
鉱物見本は憧れの商品でした。

しかし、当時は高くて小遣いで買える品物でなく、
強くあこがれていたものの手が出ないという思い出
が記憶にあります。

買えるのはせいぜい10円程度のおんじゃくなのです。

そのおんじゃくというのは当時の私たちの呼称で
ネットでいくら検索しても出てきませんが所謂
ロウセキのことで、これなども当時秩父の駄菓子屋
には大概売られていましたが、産地として岡山や
広島の一部に限られ、長瀞で取れる特別な石だと
信じていましたが、鉱物見本同様長瀞とはなんら
関係ない商品なのです。

当時の鉱物見本は紙のマス目の箱に4×5程度の区切りに
ひとつづつ小さい石が入っていて蓋に石の名と説明が
あるというものでした。

長瀞で産出する石が標本とされていると当時は思って
いましたが、オンジャクにしろこの鉱物見本にしろ
長瀞にはまるで関係ないものなのです。


幼い時のこういう記憶というのはトラウマとなったり
心の傷となったりします。

ほしくてほしくて憧れたものが実はくだらない学術的に
意味もなく、所謂輝石という宝石になりえなかった
石達だったのです。

長瀞を売り出そうとした意思とは程遠いそんなくだらない
商売人の意識の低さにただ傷つけられたそんな印象の
事件です。

今でもそれらの鉱物見本はネットで買えるし、その値段は
わずか1500円程度であり、こんなものに憧れて買えない
ことに傷ついていたのかと思うのでした。

実は、長瀞は昔金が見つかることもあったそうです。

奥秩父の金山から流れた金が流れが遅くなる長瀞で
発見されるということです。

昔から金が採れたり、銅が産出した秩父には秩父で採れる
鉱物見本を作って売る資格があると思います。

そして、学術的に地学の発祥の地として売り出そうとした
歴史を地元の人も知らないのです。

それをタモリが見て片岩だと大喜びする姿はなんとも
妙な姿でした。

多くの古墳や名所、旧跡があり、古い町並みなども
残る秩父はいろいろな楽しみ方ができる町であり、
それを最近顕著なジオ的観点から見るのも一興なの
は解るものの今回のブラタモリ同様一般的な広がりに
は無理があるのではという違和感が残りました。

しかし、歴史的には番組では触れられなかった地学的
売り出しに呼応して宮沢賢治など二度も秩父を訪れて
地学的調査をしていたり、その後パレオバラドキシア
の完全骨格化石が出るなど学術的発見は続くのです。

全体標本が出たのは世界で二例目として当時は非常に
注目されたものの、その後日本でもより完全体のものが
でたり、各地で化石が発見されています。

古墳などもあることから今でも縄文土器やら化石やらが
でてくる秩父なのですから、本当の秩父で産出する鉱物と
土器や化石の標本を作ってシンボル化してもいいのではと
思います。

昔は金属から今では石灰岩、タンカル、シリカなど多岐に
渡り、珍しい鉱物もあるのにそれらを統計だって見られる
場所というのは意外とないのです。

地質的な面でそれら独特な土などから独自の焼き物が作られ
てもよさそうですし芸術家を呼び込んでという取り組みも
されているようですが、他の地域から比べそれらが大きな
イベントや芸術表現に結びついていないようです。

とまあ、オンジャクの記憶は秩父のもろもろ取り組みの
足りなさに行きつくのでした。

クリアな珈琲の切れとコクと豊かな甘みにそんなことを
考えました。

益子の益子焼と違うのはやはり秩父の持つ閉鎖性にある
のではと思えてきます。

珈琲は大航海時代イエメンから世界に拡散し、世界中で
親しまれています。

産地ごと国ごとに飲み分けるという文化は日本ならでは
のものです。

一杯一杯ハンドドリップするというのも日本の喫茶店文化
です。

そして、日本各地に名物カフェがあり、名物料理がある。

それなのに観光地となるとどこでもある料理に終始したり、
行政指導でダムカレーなど作らされていたり、珈琲の精神が
秩父には足りていないと思えるのでした。

このジオ関連の秩父もどんな展開になっていくのかと思います。






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ERのすごみ

2017年08月22日 10時39分47秒 | 日々のこと
海外テレビシリーズの『ER』を今Dlifeで
やっていますが、これは大好きなシリーズで
今のシーズン7などはカーターが刺された後
薬中になり、それから立ち直りという一番
みどころと名シーンの連続の6-7という一番
脂ののったところをやっています。

当時NHKでやっていた時には、毎回楽しみで
見終わったときにすぐにネットで掲示板の
実況をチェックして気になった点を語り合ったり
挿入で使われた曲について誰の曲かという問いが
あったり、ただ見るだけでなく全国のファンとの
交流もありで二度楽しめていたものです。

それがまた放送され、あらためて見てみると
あれ今のあのドラマのあの人だというのが多々あり、
先日もxファイルのFBI副長官役ウォルター・スキナーの
ミッチ・ピレッジが出ており、さらには
プリズンブレイクのマイケル役のウェントワースが
出ていたのです。

高校生のフットボール選手役で頭部を打ったという
ことでヘルメットと防具のままストレッチャーで
運ばれてきてほとんどセリフなしでしたが、一目で
彼と分かる顔立ちでこんなとこに出てたんだと
びっくりです。

プリズンブレイクではマット・デカロなども早々に
出ていて、ああここに出ていたんだと何度も楽しめる
ドラマなのです。

そういった意味では前半の主役の一人マーク・グリーン
先生はトップガンのグースでその時には髪がふさふさと
していたのが一番の驚きでした。

そういうハリウッドスターがドラマに出たということと
もちろんジョージ・クルーニーの出世作ということも
印象に強くあるもののジュリアナ・マルグリーズが
人気テレビシリーズを連発したり、有名ハリウッドスター
がゲスト出演したり、ロケットロマノのポール・マクレーン
など挙げればきりがないのです。

シカゴブルズのピッペンも二度出ています。

それに原作のマイケルクライトンは好きな作家で、
このシリーズ放送中に亡くなり追悼シーンがあるなど
強く印象に残っているドラマなのです。

その後グレーズアナトミーとかシカゴメッドとか
DRハウスとかコードブラックなどなど医療ドラマが
作られます。

その元祖としてテレビドラマでは起こり得ないような場面の
連続でまして日本のドラマではまず作れない内容であり、
一貫して私も愛用していたゲートウェイのパソコンが
使われていたり、とにかく味わい深く、テレビでそう
いう発言や公然と定説として発表するような病気の定理
や治療法を言ってしまうところもあるもののいつもやられた
と感じてしまうのでした。


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ダテーラ農園の真実

2017年08月22日 09時47分53秒 | 珈琲
今年の夏は雨の中夜走ることが多くあり、
いずれにしろ雨と汗でパンツまでびしょびしょ
というのが続きました。

しかし、走っているときは暑いので汗のベール
はお湯のジャケットを着ているようで、雨も
気にならず冷たくもないのです。

そろそろ夏休みがほしい感じになってきて、
ふと見た旅行パンフなどでクルーズ船で豪華
船の旅と日本一の旅館に泊まるなんてのが
気になっています。

今月末にかけて色々と恒例の行事やら来月の
珈琲のイベントやらやらないといけないことが
目白押しでのんびりしてられません。

昨年と比べると一番に言えることはブラジルの
できがよいということにつきます。

昨年はいい豆がなく、よいブラジルをそろえるのに
苦労しました。

秋の一番摘みからとにかく今年はできないのかと
いう懸念がありましたが、探せばどうにかなると
いうことで、いつものこれはだめでもこれがあると
いうケースがつづき、ブラジルの底力を感じるので
した。

その時につかんだ要諦はよいものを見つけても
それを秘しておくということでした。

ダテーラ農園の豆もそうでした。

これがだめでもこれがあるとネットで書こうものなら
あっという間になくなるということが頻発し、どうしても
さばきたい品は商社はあらゆる手を使って売り込んでいて
お手頃豆とかお買い得豆なるものも増えてくるとまず
怪しんでかからねばなりません。

それも巧妙でみんなが豆がないというときにはその状況を
わざと壊さないように売り込みも静かで、味が良くて
お手頃豆は意外と普通に売っていたりします。

一番気を付けなくてはならないのは値が動き出した
ときです。

イエメンの豆など昨年末からじわじわと値上がりしていて
本来ならもう入ってこなくて倍値になっても不思議ではない
状況ながらまだ争奪戦という感じにはなっていません。

コロンビアなどは品不足が伝えられ値上がり必死かと
思われましたが、これが意外となにも変わらず誰も
コロンビアで起きたことなど気にしていません。

しかし、確かにいつもの豆と違い今年のコロンビアの
袋からは小豆が混じっているのです。

これは今までなかったことです。

コーンが混じっていることは中米産にはよくあることですが、
今年の小豆にはびっくりです。

さらにその小豆が生ごみの中から発芽して元気に芽が
でました。

珈琲は農産物なんだなという感慨を持つ出来事でした。

来月からブラジル豆を中心に焼いていきます。

レギュラーの柱はダテーラ農園で行きたいと思います。

お楽しみに。

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ブラジルダテーラ農園

2017年08月21日 12時10分43秒 | 珈琲
夜になるとすっかり秋の虫が鳴くようになり、
夜走っているときにはオシロイバナの香りと
虫の歓声の中走っているようです。

今までインドネシア豆でこの暑さと鬱陶しい
雨をしのいできましたが、これからの秋は
やはりブラジルの豆が飲みたくなります。

中でも手摘み完熟系の農園物がほしくなります。

ブラジルという一般的な豆ですが、その特徴を
一言で言い表せる人は少なく、それぞれイメージも
確立されていないようです。

それはブラジルの持つ多様性もさることながら、
いつでも手に入るというどうせいつでも飲めると
なめてかかりイメージもどうせブラジルという
意識が働き真の姿というものにブラインドがかかり
確としたものにつながらないのです。

さらに、ブラジルというと一番平均的なイメージ
という中庸という感覚が突出した味がないという
誤ったイメージや誰でも手に入るものに魅力がない
という先入観がそうさせています。

それもおいしいブラジルの豆を飲んだことがないという
単純なことかもしれません。

有名な産地やダテーラ農園のように世界中のバリスタから
指名される豆なども知らないとそうなると思います。

そんなわけで九月に入ったら手摘み完熟系のブラジルの豆と
ダテーラ農園の豆をたくさん焼いていこうと思います。

秩父市吉田の道の駅にも今月末から出しておきます。
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真夏のジョギング事情

2017年08月21日 11時19分20秒 | ジョギング
ここのところのジョギング関連のことを書いておきます。

走る時間がなくて昨年は一日6K程度ランを週二日するくらい
の走量まで落ち込みました。

そのくらいが普通の成人男性の健康を保つ運動量だろうと
それに甘んじていましたが、昨年末に体のバランスとか
体力的な違和感があり、意識的に走る量を増やしてきました。

とはいえなかなか時間はなく、それに何より走力も衰えて
いて、かつてペースが保てなくなりました。

つまりいまでは本当にジョギング程度の速度しかだせない
のです。

それでも週五日毎日走ればかつての速度が取り戻せるという
野望も抱いていて、果たせていないフルマラソン出場、完走
も今後の果たすべき人生の課題として残っています。

今でもただ完走するだけなら可能かと思いますが、走る以上
ランペースの速力を保ち、すなわち四時間以内の完走が
目標です。

ハーフでは達成しており、あとは30Kランを増やして距離への
耐性ができればよいかという段階だったのですが、あせらず
いつか果たせばよいという気持ちと別にもっと時間を回して
という優先度の変更などあり、今の形になりましたが、あと
残された時間を思うといろいろと考えることがあります。

まず困ったことに今までは時間があればぜひ一目この目で
見ておきたいという場所もテレビで紹介される事実と現場
などのニュースやドキュメンタリーなどをみるといまさら
自分の目で確かめて何があるだろうかという気になることも
多々あり、もっと自分の時間とやるべきことが迫ってくる
のでした。

厄介な問題はその他多々あり、突如襲って来てそれを思うと
やっておかねばという事案も出てきます。

そんなこともあり、最近は格安のコンテスト受賞豆とか
出物と聞けば買い込んだり、希少品と聞けば試さずには
いられなかったのでやたら買い込む豆が積みあがっていま
したが、いろいろな内情やら流通の裏側を知り、確かな
品質の豆と出来上がりの味を意識すればそろえる豆も
おのずと知れるようになり、何でもかんで買って試すと
いう必要もなくなりました。

逆に試してくれという豆は多々送られてきて、その
大手流通に乗せられない豆たちの内幕はいろいろな
事情がありまだいろいろ見極めをしないといけない
課題でもあります。

それら迫られる選択と課題をじっくりと検証し、さらに
自分の置かれた状況を見極めるのに走っている最中に
つらつらと考えるのは重要な時間となっていると思え
ます。

とはいえ、本来ならこの夏の間の醍醐味としては午前中
のミューズパークのまだ露気のある空気の中、だらだらと
汗をかき、それがみるみる乾燥して塩をウェアに白くしながら
走るというのがあります。

今ではほとんど夜しか走れませんが、この夏の醍醐味は
夏にしか得られないランニング感覚で、意識も飛びそうな
ぎりぎりの中で特別の対流の中、自分の中にたまっていた
古い細胞群や脂肪の底にたまっていたものから意識の隅に
あったもろもろのもやもやまですべて燃やし流し去って
くれるようなすがすがしくさっぱりして生まれ変わった
ような気分になれます。

そして、温泉に入ってそうめんなどの軽い食事のあと
昼寝をするというゴールデンコンボで過ごすという
避暑地の夏のような過ごし方です。

また、福島や松島あたりのまっすぐな海外線をただ走る
というのもありますが、かつて海沿いを走った経験から
海外線のランはあまり快適ではありませんでした。

昨日久しぶりに自宅から走り出し、秩父橋を渡り桜橋を
渡って帰ってくるというロングコースを走りましたが、
秩父橋の上の涼しい川風が活力を与えてくれる感じが
とても気持ち良かったです。

最近できた公園橋やこの桜橋などは旧市内からだと
坂道を下ることになり、帰りはかなり上りの長い
コースになります。

それに信号待ちが加わりいったん止まると続く坂道を
走り出すことが困難になり最後はあるってしまうと
いうこともしばしばです。


人生もしかりで、いつも川風に涼やかに吹かれて走る爽快感と
そのあとの長い坂道を駆け降りる疾走感を夢見ているものの
実際にはだらだらとした坂道をのろのろと上り、時に歩いたり
止まったりしているのではと。

と考えるのでした。
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やはりインドネシア系の豆が

2017年08月18日 10時33分51秒 | 珈琲
今年の終戦日周辺での異変は
なんといってもNHKの記念番組の多さです。

今までなかった樺太や満州でのソ連の侵攻が
8/15以降も続き、戦闘が続いたという事実は
日本人が知り、その後長く抑留があったり
北方四島の占領が続いているという事実も
記憶にとどめねばなりません。

そう賛成する部分もあるもののこう番組が
多いと何か意図するものがあると考えて
しまいます。

日本列島の成り立ちとか秩父の地がどうできたか
などの番組も多く、さらにパワースポットの紹介や
三峰神社のにぎわいなど報道されるものを総合して
考えるとどうしても年末に取りまとめるとしている憲法
改正にあると思えてきます。

古事記や日本書紀は国史としてまとめて外国に民族の
独立性と成り立ちの正当性を訴えるものとして必要な
ものでした。

聖書などもそのようにして作られました。

どの民族もそれぞれに神を抱きその由来者の統治を
受け入れていました。

それは当時の資料として貴重であり、今現在歴史を経て
より洗練された人権と自由と平等を手に入れた現代では
それをさらに進歩させ確立できる知恵があるのです。

つまりは今神にゆだねたり神由来の一部のものに手にしたものを
戻す必要はないのです。

国のために戦ったり、他国に侵略したりすることは
ひとつの国より地球全体というグローバリズムの現代では
国際社会で解決し、武力による介入も控えねばなりません。

そういった考え方が共有できれば抑止力という名の武力
競争も分断的孤立な考えも弱まり、他国の基地なども
知恵で資源を共有し独裁し支配することではないことに
たどり着けるはずです。

ともあれ、ニートが20万人もいて老人が人口の多くを
占める日本では国のために死んでいくという昔の日本に
戻したくてもその前に幾多の手を打たないとこのまま
巨額の財政赤字と社会福祉費と拡大する災害を克服する
ことすらままならないのは事実です。

集団的自衛権の行使を憲法解釈だけで可能にしたり、
共謀罪を強行採決したり、憲法改正を急いだりという
安倍政権の動きに国民も静思できないものを感じだした
のではないでしょうか。

マスコミがいうように加計学園や森友問題など別に
なんとも思わないでしょう。

愛媛に獣医学部ができようと変な小学校ができようと
別に権力の私物化とか韓国の朴槿恵が弾劾にかけられた
ような政治の私物化とは国民は思わないでしょう。

もともとゴミだらけで元は沼地の国有地が多額値引き
されようとそんな悪地が利用されるならばいいでは
ないでしょうか。

変な小学校でもその後そんなに変なら経営的にも
成り立たなくなるでしょうし、その変なところも鳴りを
ひそめるでしょう。

それより三本の矢である成長戦略がなかなか現れず
もはやあまり言われなくなったアベノミクスそのもの
が停滞していることに問題があり、日本の代表する
企業であるシャープや東芝などが他国資本に変わって
行こうとしていることなど技術立国としての地位が
揺らいでいる点に問題があります。

第三の矢たる戦略特区の加計問題やこの秋の国会で成立を
目指しているIR法案からリニア関連、オリンピック開催と
国際的観光都市などどれも問題があり、陰りが見えます。

本来の今持つ世界に誇るトップ技術を持つ点を利用発展
させることこそが新たな矢となるように思います。

とまあそんなことを思っても今の自民党にとって代わる
人もなくという現況にうそ寒いような今の急に寒くなった
この夏の最後と妙にシンクロして毎日降り続く雨とともに
うっとうしい空気に包まれています。

そんな今、あの激しい夏の暑さの時からこの夏はインドネシアの
カロシトラジャが癒してくれました。

夏の夜空のすっきり感と表現してきましたが、安心感の
源には豊かな甘みがあります。

それがどこまでも続くまっすぐなすっきりとした
一本通った突き抜けたものが貫きます。

しばらくインドネシア系の豆は手放せそうもありません。

当店の開店時間は十時から三時までです。

市内近場は配達します。

少量にかかわらずお申し付けください。

年中無休ですが、一人でやっているので仕入れ出張など
出かけている場合もありますので遠方からの方は前もって
連絡を頂けると幸いです。




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『夜の谷を行く』読了

2017年08月16日 18時20分08秒 | 読書


猛烈な暑さがここ数日すっかり涼しくなった
この物語の終了と同時期同様な空模様の時に読み終えたのは
何かの符号かと思うようなシンクロぶりでした。

NHKのアナザーストーリーで浅間山荘事件を取り上げたときには
ダッカのハイジャックによる超法規措置により連合赤軍の犯人は
国外に逃亡し事件はまだ終わっていないと締めくくられていました。

この小説では、超法規措置により海外に逃亡した犯人は海外で
テロ事件を起こし逮捕されているという書かれ方をされ、事件の
解決を見たように印象付けられています。

連合赤軍事件をリアルタイムで見てきた世代としては
あとからドキュメントで見る事件の概要はなんとも驚きの
事実ばかりで、当時の関係者が語る物語としてはカップ
ヌードルがあの実況で売れるようになったというなんとも
的外れ的事実の紹介が世の中何でも経済で人に知られると
いうことがいかに大事かという印象を持ったのですが、
私はあの実況をみてもカップヌードルをすする警察官の
印象より警察がやる気を出すとこうもものすごいことに
なるんだというものでした。

カップヌードルというとどこかインスタント麺でも高級感が
あり、後にコンビニができるようになると簡単に目にする
機会が増えましたが、当時スーパーや小売店にはペヤング
などの製品しかないように記憶しています。

当時を生で知る世代としては簡単に興味本位で覗いては
いけないもののような気がして事件の全貌を書いた本やら
首謀者本人の書いた本が多数発行される中、当時の新聞や
新聞や週刊誌で得た知識以外に後に作られたドキュメント
など当時の関係者の語るインタビューなどは多くテレビ
などでみるものの逮捕者や活動家がどうなってどんな人生
を歩んだかはやはり闇の中のことでした。

そんな底辺を行くような世界を書かせたらやはりこの人の
力量はものすごく、本当の世界とか事実をよりコントラスト
を強くして浮かび上がらしてくるような力があります。

もともと小説として底辺を暴くような本はいくつもあるものの
西村賢太のような汚い世界を描いても別にそれが広がりをみせる
わけでもなく所謂私小説という作家の体験したものにとどまる
という小説の限界を見るようで人々はほんの興味から手を
とってしまうけれど何かしら本という以上その人なりの世界観なり
本にする必然を求めたくなります。

桐野夏生はその点、こういうルポっぽいものを書かせると非常に
光る作家だと思います。

一冊の単行本で読むより、人の手でしわっとなった雑誌の
連載で読むようなそんな作家です。

私がこの本を手にしたきっかけはラジオで複数の人が
読むべき本として取り上げ紹介していたからです。

それを耳にして本屋で探しても見つからず、本の題名も
あいまいだったことから作家名から検索しても本がなかなか
出てこないという売れてない印象でした。

しかし、ネットで書評や感想文はあふれていて、知っている
人は知っているということなのでしょうか。

当時、事件の舞台は榛名山のどこかだと思っていたら私も
よくスキーに行く迦葉山という有名な地だったとは意外でした。

いまなぜ連合赤軍事件なのかというようなことから本の紹介が
されていますが、やはり超法規的措置で国外逃亡しいまだに
各地で活動している彼らは存在していて今でこそ日本でそんな
テロなど起きないだろうという安易な気持ちの人も多い中、
かつて日本で銃撃戦が起きて三人の死者も出ていまだに犯人は
逃亡中という現実を認識しないといけないと思います。

ロス疑惑の三浦和義がサイパンで今更逮捕されてロスに送られ
自殺してしまうという結末と大震災と永田洋子の死という流れ
で昭和とその結末をやはり記憶に整理しておくことが人々に
もとめられていてオリンピックを控えた大事な時期に日本人の
こころとか震災とか各自の整理を促した物語です。

この物語の主人公が歩み家族とも疎遠になりさらにひとりに
なっていく姿は、聖書の物語のようです。

活動家はやはり殉教者と同じなのか、本来の結末としては
三浦和義のように海外にわたって逮捕という結末にする
つもりだったのがこの結末にしたことにより、より複雑な
物語になった感じです。
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アンハサウェイとドリューバリモア

2017年08月15日 11時41分14秒 | 珈琲
お盆休みとともに強い夏の日差しもお休みと
なり、毎日雨が降ったりやんだりの涼しい日に
なりました。

夏休みというと軽井沢にドライブに行って
ホテルでお茶したり、旧軽などを散策したり
高原の風を感じたりするのがひとつの決まった
行事的行動でした。

そして、映画も重要な要素ですが、今年はよい
作品がなくて涼しい映画館で過ごす夏休みも
夢のまた夢で、そうなると何かビデオでもと
見たい映画を考えるとひとつテーマになるのが
女優から選ぶというのがあります。

お気に入りの女優だとニコールキッドマン、
アンハサウェイ、ドリューバリモアなどで
存在感のある脇役などから選ぶという手も
あるなあと色々とそこから広がりがあります。

午後食事の後に夏ならではの過ごし方としては
昼寝と読書です。

そのおともに夏ならではのすっきり味の珈琲は
欠かせません。

それを阻むものはこの夏特に多い虫たちです。

暑さはここのところ鳴りを潜め、雨が降っていると
昨日までうるさかったセミたちもこれもまったく
鳴きません。

となると蚊の侵入だけ気を付ければよいのです。

最近、蚊の侵入を防ぐつるすだけの防虫薬などが
売られていますが、蚊除けスプレーと同様たいして
効き目もありません。

ここにきて注目を集めているのが極地探検家などが
愛用したハッカ油です。

それもどれほどの効果と言うとないよりあった方がいい
という程度でそれならば蚊のいない地に行けばいいと
いうことになります。

そこで軽井沢など高原に行って過ごすということが
クローズアップされるのです。

あとは時間を作るのみです。

そして時間の演出に珈琲は欠かせません。

エチオピアとインドネシアの豆がこの夏特に
重要アイテムとなっています。
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