King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

数ある豆の中から

2016年07月15日 14時34分40秒 | 珈琲
当店に来店されるお客様が銘柄を指定されて注文される
ことはまれです。

まずいえることは自分がどんな豆を欲しているかという明確な
目的意識をもって来店される方より、何かいいものがとか季節に
合うものという出会いをそもそも期待しているようです。

数年前には秩父にはないブルーマウンテン100%がある店として
来店されたり、珈琲豆として唯一知っている豆としてのブルーマウンテン
の指名だったようです。

ただ、今はブルーマウンテンを仕入れてませんので、毎年ブルーマウンテンを
買われる人の需要をあえて捨てています。

それだけブルーマウンテンがバカ高くなりもはやその価格を出す意味を見いだせなくなり、
お客様にもはや名前で飲むのでなくということで他の豆でもこれだけの味という真実を知って
戴く時期に来たと判断し、仕入れ中止にしています。

ブルーマウンテンを扱う商社や豆屋は多く、金さえ出せば揃うのです。

しかし、モカやハワイコナのような手に入りづらい豆で人気の高い豆と違い、
金さえあれば飲めるというのはそのまま放置していいものなのかと時たま
悩むものではあります。

そのブルーマウンテンの魔力も通じるのは老人層だけで若者には知る人はいません。

海外で飲んだエスプレッソがとてもうまかったとか、自分だけのうまい豆というのを
持っている人もいます。

また世界で一番の評価が高いゲイシャにしろ実際には飲んだ人の方が少ないわですから
一般的な評価になかなかつながりません。

ところが、200g10000円の豆ということだと、話が早くなります。

コピルアクとか高い豆は他にもあり、一万円台はゲイシャとブルーマウンテンと群を
抜く存在になっています。

さて、普通の豆とその高い豆の差はと当然なら気になるわけですが、あまりの価格に
近づけないということもあり、差を確かめる人も少ない状況です。

では、COEの200g3000円台のものとブラジルサントスNO2ならどうでしょう。

そもそもおいしいサントスNO2を飲んだことがあるでしょうか。

味の話はかくも難しい問題をはらんでいるのです。

そもそもまともなブラジルサントスNO2から始めたい方。

三時までにご来店いただけましたら試飲していただけます。
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夏のおすすめ

2016年07月14日 11時13分54秒 | 珈琲
夏は珈琲の需要が落ちます。

とは言え日本では昔からアイスコーヒーという
他国にはない飲み方があります。

今月のブレンドは『夕焼け』です。

先月の『雨精』はアイスでもホットでも飲める味に
しましたが、今月はそんなことは超越した味に
なっています。

もともと珈琲はホットで飲んでもクールに感じる
飲み物なのです。

色々な意味でストレートではインドネシアの豆を
勧めていましたが、アイス系としてはアフリカの
豆を深入りにしてというのが定番です。

とはいえケニアとかキリマンジェロなどはいつも
深煎りで出しています。

ところがカロシトラジャなどはこの時期はいつもより
煎りを浅くして飲むと夏にぴったりな味になるのです。

もちろんこれはいつもホットで飲みます。

ここらへんは珈琲豆の甘みに対しての造詣がないと
簡単には説明できないし、一年中ホットで飲み続ける
人には解り得ても何気なくなんでも飲んでいる人には
ピンとこない話なのです。

まあそんな味の話を聞きたい方は三時までにご来店して
試飲してみてください。
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日本の無駄

2016年07月11日 13時28分26秒 | 日々のこと
先日の選挙が終わると勝利宣言として安倍首相は
新たな経済対策を打ち出すと発言しました。

つまりは多くのばらまきであり、日本の経済が
税収の二倍に上る予算を組む借金体制であり、
普通の家庭ならとっくに破たんしているはずなのに
世界では比較的安全な資産として円が買われると
いうセリフを聞くのです。

選挙前も老人世帯に数万円直接給付というばらまきを
アベノミクスの果実として実施したばかりです。

かつて民主党政権時に行政の無駄を削減し、議員定数や
公務員削減をするということでしたが、もともと労働組合
の支援を受ける民主党には一番組織率の高い公務員の削減
給料引き下げなどできるはずもなく、寄せ集めの政党なので議員削減も
ままならず政権を明け渡してしまいました。

約束されたマニフェストなど何一つとして実現されないことと
知れ渡り選挙でもマニフェストという言葉も聞かなくなりました。

選挙を巡り色々なことがありましたが、一番感じるのはマスコミで
いわれることや政治と金で騒ぐことにあまりに世論は潔癖すぎると
いうことです。

マスコミで教科書会社が先生に図書券や宿泊代を提供したり教材の
無料提供などの便宜をはかったなどと報道されましたが、なにか
小さな悪にとらわれて大きな悪を見逃しているように感じられて
仕方ありません。

企業は利益追求という目的で激しい競争にさらされており、そこで
働く多くの人は日々接待やら便宜をはかり、如何に自分の会社に
関心を持ってもらうか行動しています。自身も接待を受けたり、提供
した経験を持つ人も多いはずです。

それなのに人のそういった行為にこうも激しく反応して沸騰するのは
どうしてでしょうか。

報道さているのはほんの一部であり、世の中は接待や利益供与は当たり前
だと知っているのにひとたび政治家なり公の立場の人には厳しくなります。

これは自分が得られないものに対する反応ともとれるし、子供ぼっい反応と
見ることもできます。

まず公務員が金を受け取ったりすると賄賂とか収賄という刑事罰に
なりますが、商売として手数料を収受する商売もあり、なにかをしてやって
当然に受け取ることのできるものでもあります。しかし、これはあまり報道の
時に触れられませんが、例えば先生でも私立高校の先生が図書券を受け取っても
問題にならないということです。

ちょっと前に京大の先生がキャリアバックを受け取り問題になりましたが、
私立大では色々なメーカーが接待をかけても罪にはならないのです。

そんなのもらえない人の僻みではないかという話ですが、こと政治の世界に
なるともっと複雑です。

平等にばらまかれなければならないということで公共事業など各地でいらない橋やら
箱モノができて問題になりましたがそんな事業では景気浮揚などなされず、まして
よくある地域再生事業など本当に何の評価もされることなく毎年無駄な金をただ
使うだけの状況です。

かつてふるさと創生事業とかで各自治体に一億円を交付したことがありました。

今でも似たようなもので補助金やら交付金はばらまかれていますが、それでどんな
効果があり、どんな変化が起こったかなんてのは一度も評価されないのです。

先日注目されたイギリスの国民投票ですが、イギリスではいまだにブレア首相に
イラク戦争参戦の責任を問うという報道がありました。

そういう当時の政治判断が後にどう世界を動かしどう変化したかということと
その参戦自体がアメリカの捏造でイラクの大量破壊兵器はなく、それを信じた
当時の責任者の責任を問う社会であるということで非常に日本との違いを実感
させられました。

日本では誰も責任を取らないということが政治では多すぎます。

一つ一つの政策でもそれで社会がどう変わりどう改善されたのかということは
問われないのです。

東電の事故でもいくつもの調査委員会やら報告書は作られましたが、結局だれも
責任はとらず、再発防止に実効的なものも示されず、今はただ再稼働に前のめり
で突き進んでいるようにしか見えません。

そもそも税金をばらまくことに何の喪失感もなくためらわずして使い、どんな効果を
そもそも求めていることかすら問われていないそんな状況で無駄な支出を減らして
財政など立て直せるなせるでしょうか。

まずは国としてのマネージメントを立てて、地方にも補助金や交付金をただばらまくのでなく
どのような事業を立てるのかモデルケースを中央で作り、どんな目的と効果をはっきりと
検証したものをたててそれに税金を支出するようにすべきです。

今の地方創生事業などほとんどがやったけど失敗したという繰り返しばかりです。

地域通貨やら地域振興券など毎年発行していますが、これでも地域の経済がいくらか
好転したとかいう報道より誰か議員が勝手に自分でつかったとかいう不正の事件ばかりで
ただばらまかれている印象しかありません。

みんな税金を使ってこういう成果を出したという検証を求めて政治家やら行政やらの
無駄に関心を高め正していこうという社会の成熟をそろそろ真剣に考えた方がいいのでは
ないでしょうか。
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『スリジェセンター1991』読了

2016年07月07日 11時32分21秒 | 読書


世良先生の視線から展開する物語群が前回読んだブレイズメスとこの
スリジェとさらにその原初の『ブラックペアン1988』と三部作を構成
します。

私はブレイズ、スリジェ、ペアンという順番で読みそれはれでおもしろい
効果があったと思いました。

まず訂正しないといけないのは私は天皇陛下の受けた天野教授の手術が
静脈を使ったものだと思いましたが、これはあやまりで静脈同様動脈も
とっても大丈夫なところが何箇所かあるようで、1990年代は静脈を使っての
手術しかなかったらしく、この小説ではそんな過去を語ることにより
医療の行き先を考えさせる構造をとったのです。

改めて思うのは博打がモチーフとなっていることです。

手術とはもともと確率として成功がはっきりと残る医療行為で
これは命を博打にかけることと同様だとがん告知の際に患者が訴える
のですが、まさにそれが現実であり、人生そのものがいつもそんな
博打に似た決定の連続でもあるのです。

またその医療行為が経済力に左右されてはならないという当たり前の
ことが実はそうでもないという現実も垣間見られ我々に医療とはと
改めて考えさせるのです。

そんな意味もあり、自分の命を丁半博打のようなルーレットに掛けさせる
天城教授の病院はいくらバブルの絶頂でも作られてはならないのであり、
それが小説の中でも姿を現したくなかったのでこの小説の結末になった
のだろうと思わせます。

これはこれで予測もでき結末としても納得でさらに現代に通じる
世良が現代でどんな医者になったかも興味が持てる内容となって
います。

私はこの小説の後先祖返りのようにブラックペアンを読み、それは
それでまた楽しめ、なぜ過去を舞台にしたのかも理解したつもりです。

前作で感じた物語が何の盛り上がりも展開もなく、著者だけが見えている
ような書き方に違和感があったのもなぜなのか解りました。

これはまさしく読む順番が違ったからなのです。

そして世良先生が物語の主人公のシリーズといいましたが、
主人公は三作品ともスター的な登場人物がいて、世良は試験に
受かったばかりの新米であり、ラスボスと対決する主人公は
別にいるのです。これは三国志の書き方と同じで時代の英雄は
曹操であり、圧倒的勝者も覇者でもあるのですが、世はなぜか
蜀の劉備玄徳を正義の人のように正当な世の代表者としてみる
のです。

そして、後を継いだ孔明ができの悪い二代目を先代の意思を
つぎ苦労する物語が好まれるのです。

時代の成功者は孔明ではなく勝者でも司馬 懿であり、それでも
一般には孔明が三顧の礼で迎えられた最高の軍師となっています。

歴史などというのは斯くも見方や解釈により都合よく書き換え
られ信じ込まれるものなのです。

見る目を養い見極める力をつけることは肝心です。
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映画観たい

2016年07月06日 16時19分06秒 | 映画
今月のラジオ深夜便でのおすすめ

●「フラワーショウ!」
●「疑惑のチャンピオン」
●「めぐりあう日」
●「シング・ストリート 未来へのうた」
●「人生は狂詩曲」
●「パコ・デ・ルシア 灼熱のギタリスト」

例により近くの映画館ではやってません。

都内に見にいけばということだけどそれほどの作品か
は不明。

ということで、今やっている新国立美術館のルノアール
と同様みたいけどいけないという踏ん切りがつかない
もやもや状態です。

時間がないとかいろいろ理由はあるものの、自分の
根本的な問題もあるような気もするこの頃です。
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NBAファイナルの結果の整理と邂逅

2016年07月02日 12時21分24秒 | バスケ
今季のNBAファイナルはレブロン率いる
キャバリアーズの勝利という終わりでした。

これを素直に受け入れられずにしばらくこのゲーム7の
感想も書くのがためらわれました。

全体の流れでいうと高さとベンチの豊富な戦力など圧倒的
強さはウォーリアーズあったのです。

ただし、リーグ最高の選手で最強はレブロンであり、NBAは
レブロンを中心に回っているとNHKのアナウンサーでさえ放送中に
言い放っていました。

シーズンでの戦いなどを見てもウォーリアーズの方が圧倒的に強く、
各チームが執拗にマークしてもカリーは止められず、ジョーダンを
超える記録なども作り、当然連覇するものと思われました。

ファイナルに入り、サンダーとの戦いでは一勝三敗から逆転で勝ち抜き
応援Tシャツもこの不利な状況から勝ち抜ける数字をモチーフにして
ストレンジナンバーという文字がずっと付けられます。

さらにファイナルで三勝目をとったチームが優勝するというのは
ほぼ100%であり、そこから連勝して優勝したチームはNBAの歴史の中
ではないというドラマをやってその実力をみせつけたというのがこの
ファイナルの筋書だったのかと感じて受け入れがたいものをずっと持って
いました。

ただ、前半と後半のチーム状況やゲーム5、6でのレブロンとアービングの
爆発的活躍とそれに反してレブロンに対してよい守備をしていたイグダーラ
の腰痛によるマッチアップをカリーに譲りそれからワンノンワンでのシーンを
みると明らかにレブロンペースになり苛立ちからマウスピースを投げ捨てる
シーンなどどうもこれは負けたなという象徴のように思い出されます。

センターボーガットの負傷欠場やイグダーラの腰痛など長いトーナメントの
壮絶な逆転劇など経てきたものの違いでいきなり初回でレブロンとウォーリアーズ
が当たったのとは違う結果になっただけだということもできます。

ただ、ゲーム5のレブロンの猛烈な得点力を見てもっと危機感をもって
次に当たり、どうせ最後はホームで勝てると高をくくっていなかったらと
思えてなりません。

それもレブロンだけなら抑えられてもアービングの外からのシュートと
インサイドへの切り込みと二人とも40点超えという攻撃力をみせたのに
唯一勝てるベンチの力をフルに繰り出すこともせずどこかまだ安易に構えて
しまったのではないかというのが本来なら勝てるものを逃している感じに
つながります。
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