9月になってもまだまだ暑い日は続きます。
様々な珈琲シーンにこんな豆をこんな器具を使って飲んだらというのを紹介しようと思っていましたが、何やらそう簡単ではないことになってしまいました。
毎日お客様と接していると大体どんな珈琲を飲まれてどういう豆を欲っしているというのはわかっているつもりですが、ネットに溢れる情報やSNSに書き込まれるものを見ていると私がやろうとしていることに意味があるのかと思えてきてしまいました。
世の中、なぜわざわざ珈琲を焼かなくてはならないのかという問題は昔は流通に難がありお湯を差してもちっとも膨らまない豆しか買えなかったもので喫茶店で飲むコーヒーはすっばくなったようなのしか飲めなかったのです。
しかし、今は自家焙煎のコーヒー屋は至るところにありそれなのに自分で焙煎を始める人が後を絶たないのです。
キャンプブームでキャンプで飲む珈琲にも拘りたいとかキャンプ道具を集めるうちに豆を自分で焼いてみるという人など入り口はあるようです。
しかし、私のように美味しい珈琲を探して喫茶店巡りをし、焙煎教室にかよい結局自分で焙煎機を探して現在に至るようなケースはまれなようです。
手っとり早く新鮮な豆が焼けるからと銀杏煎り器を手にする人は多いようですがこの時点で焙煎を諦める人がほとんどでその次の段階のテストロースターを手にする人はまれです。
さらに手回しから機械化したものや業務用の焙煎機と進んだりプロとして豆を売ったりし始めますが、さすがに銀杏煎りで豆売りをしてる人はいないようですが喫茶店では炮烙のゴマ煎り器で豆を焼き目の前で淹れてみせる店から、手回しのテストロースターで自家焙煎店をやっている人やそもそも家庭用のジェネカフエやダイイチのMR101で喫茶店をやっている人ジェネカフエで豆売りまでやっている人と入り口と出口まで様々です。
もともと電気の熱風式の焙煎機では技術があまり介在せず、簡単な設定で簡単に豆が焼けると思われていて生豆をえらんで10分で顧客に手渡しというライブ感覚での売りをしています。
そんな状況のなか私が始めた頃から10数年の歳月が経ち、家庭用も業務用もたくさんの焙煎機が売られています。タッチパネルで焙煎プロファイルを設定して自動で焼けるものやスマホから設定ができる家庭用のものとか様々です。
しかし、そのコンセプトとか誰がどのように自家焙煎珈琲を必要として使用するのか考えて作ったのかと首をかしげたくなるようなのもあります。
特に家庭用で売り出されてるものは一回の焙煎が60gと家族四人だと毎回食事後と午後のコーヒータイムと都度焼かなくてはならないことになってしまいます。
大体自家焙煎で珈琲豆を提供したいと考えるのは民泊とかペンションなど食事や飲み物に拘る人ではないでしょうか。
食事どころだと大手豆屋が営業されて看板から食器の提供などを受けているケースが多くコーヒーメーカーから細かい器具の提供や補給のサービスまで営業されていて
個人の豆屋が参入するのは困難だったりします。
一方こだわりの宿を目指す民泊や小さなホテルなどでは焼きたてのパンや滞在中の珈琲のみ放題とかを売りにする人は多く、宿泊所でのウエルカムドリンクやコーヒータイムでの飲み放題とかコーヒーシーンは多く提供方法もどういう淹れ方か不明のホットプレートの上のサーバーと紙コップとか自動で一杯づつ提供のデロンギのマシンとかあるものの宿で自家焙煎しましたというところはまだまだ少数派でそこまで手を掛けられず人手もとられたくないと考えるのか。そもそも今まで多くの宿に泊まってきましたがコーヒーが出ない宿は皆無に近いのに珈琲の想い出はなく、珈琲が美味しくて有名なんて宿はないのです。
ただ小さな宿とかこだわりの料理の宿や民泊でこれから出てくるのかもしれません。ただそういったところが焙煎機を買おうとしたとき手間がかからず焼けてコストもかからないとなると見つからないし、近所の自家焙煎の豆でいいやとなりかねません。まあそうなってほしいけど