最近のランニングではまともな走りができずにそれでも何とか走り出すと
ひざがかくっと抜けるような感じになることがあり、これは走り続けられ
られないのではという思いも出てきて歩きそうになるのをそれでもいやまだとなだめて
走り続けてやっとエンジンがかかり出し走り続けることができるというなんとも
頼りない状態です。それでもやめてしまえばそれまでだと走り続けるわけです。
そんなランニング事情の所へ走り出すまでのあたふたと仕事をしているわけですが、
時にはお客さん待ちとか何かのタイミングで待ち時間ができてしまい、今までの
溜まったビデオを見たり、貴重な読書時間だったりしましたが、最近の視力の低下で
読書はもっとゆったりとした気分の時でないとなかなか本の世界に入り込めず、最近は
ナンプレなどをします。これはナンプレ好きの人からもらったりしたものが家にあり
つい手を出し、先月は行き詰まりナンプレもできないほど頭が衰えたのかという感じに
なってましたが、それが突如復活して最上級クラスの物も解いてしまうほど頭もパズル脳に
変化したようです。
ナンプレはやりつけるとひとつの作業のようになり、ひところ感じたストリー性とか
推理と解法の法則性など考えましたが、どちらかというと一つ一つ可能性をあたる作業
のような面が強いかもしれません。可能性をあたることで正解にたどりつくという
ただの時間つぶしとなってしまうという危うさもあるものの人にはできないことをしている
ような優越感も少しは感じてしまう所がこのパズルの陥穽であり人々がはまる原因にも
なっています。困難なことをやり切るというマゾ的な魅力があるのです。
一つ一つ丁寧に可能性をつぶしていくという思考は何かを解法に導く意味ある脳活動に
通じていて世にはそれに懸賞など付ける雑誌があり、新聞でも毎日載っけているところも
あります。それだけ需要があり世界的にはやっています。
解き方が解ってくるとこのパズルの魅力も増し、チェスのように何手先まで読むかという
物語性が魅力と感じるのですが、時に力押しであれこれ数字を無理やり入れてしまったり
当てづっぼうに決め打ちして解けてしまったりと考えないでも解けるのでただ解法までの
時間を争うなら時にはとりあえず入れてみるという力押の方が早いこともあります。ただ、
あれこれ考えている時間が楽しみたいという向きにはその方法で解けてしまうケースは
つまらないと感じ、これは自然や環境保護論者が文化的生活を否定しているような構図に
似たところがあります。
例えば農業は自然愛好家や環境保護論者は自然農法とか有機農法を愛し実践しようと自ら
農業従事者になってしまったりしますが、そもそもの自然破壊がその農業から人類の自然破壊が
始まったことに気が付いていなという皮肉な姿に似てもいます。
その農業と生き方に自ら実践して自ら信仰する仏教思想を体現しようとして人気の宮沢賢治の
生きざまに思い致し、ずっと録っておいたままだったETV特集「宮沢賢治 銀河への旅~慟哭(どうこく)の愛」
をやっとみてみました。
今まで何かと宮沢賢治をとりあげその生きざまとか宇宙に対する先見性とか自然とともに生きた
生きざまとか例の手帳から発見された詩のように人々の人気は依然強く、NHKではよく特集されたり
その生き方に触発された人たちの物語を見てきました。でもよく思うのはそれほどの人気というわりに
どれだけの人が彼の物語を読んでいるのかととても不思議に思うことも多々あります。
それでも銀河鉄道の夜がどんなテーマでどんな物語か知らなくても銀河鉄道999はみんな知っており
そのテーマ曲はよく知っています。例えばそれは夏目漱石の小説世界を知らなくても坊ちゃんは好きで
面白いと思っているのと同じで人の容姿だけで好きだとか良いとか言っているのと同じで何の意味も
なく本質は知らずに終わる人の方が多いという事実に人生と同じものを感じます。
でも最近、仏陀のように悟ることとその目指そうとしたことさえ知らずに死んでしまう事と然程の差が
あるのかという事も感じるのです。なんでNHKはこうも宮沢賢治を取り上げるのか毎年のようにその作品と
それに魅了された人をとりあげ何周年だとか東北だとか番組を作りますが、今回のテーマはびっくりです。
映画では幻の恋人という事で彼の恋をテーマにしたものが本から映画化されていますが、今回の特集は
彼の文学の源泉がある男性への愛だという詳しいものでした。見ていると悲しくなってしまいこんなに
赤裸々に暴かれてしまうと今までのように彼の作品も読めないという感じです。
逆にそんなところまで明かされてしまうと種明かしされたマジックのようでとにかくこうも個人情報を暴露
されてしまう事の悪趣味な感じのように感じ、その断定は果たしてどこまで正しいのかと疑う心も
湧いてしまい文学作品ではここまでやってはいけないという感じもしました。ただ、宮沢賢治が宗教にはまって
文学作品を世に出したという事実さえ知らずに彼の童話が好きだと言っている人はこの事実は知っているべきかも
しれません。
宮沢賢治の幻の恋人なんて映画を世に出してしまった人はこの特集は苦く自分たちの姿勢に反省をするかも
しれません。
そんな思索の果てさらに現実問題に立ち向かうのに今月のブレンドはすっきりとしていてこの厳しい
寒かったり、あたたかったり花粉たっぷりの風に嬲られたりの季節にぴったりの味です。
さらに今月は今までの深い味わいのものからすっきりとしていてさらに甘みも十分という果実感のある
物を取り揃えました。花粉の辛さやすっきりしない空に疲れたら来店されてみませんか。