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清水の順正からぶらぶら散策しながら長楽館へやって来た。
長楽館は内部をじっくり見せてもらいたかったので又別の日にランチでもした時に見に来ようかと思ってたのだが、Tちゃんがせっかく来たから入ろう、と言ってくれたのでとりあえず入ってお茶だけでもすることに。
中へ入るとカフェの利用だけでも二階までは自由に建物見学してもいい雰囲気だったのでゆっくり見学させてもらった。
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長楽館は明治42年に「たばこ王」と称された実業家村井吉兵衛の別荘としてアメリカ人技師T.M.ガーディナー設計により建てられたもので迎賓館として利用されていた。
「長楽館」という名称は伊籐博文が宿泊した時につけたものだそう。
外観はルネッサンス様式、内部はヨーロッパのさまざまな建築様式が取り入れられている。
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エントランスのステンドグラスと照明。
見上げると照明器具からの明りの陰影がとても美しく天井に映し出されていた。
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重厚な雰囲気のロビーへ入ると中央の暖炉には火が入れられ暖かい空気が流れてた。
火が入ってる暖炉が見れるなんて~これはうれしい。冬に来た甲斐があった・・
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ロビーから見上げる階段ホールは、まさにバロックの劇的空間を思わせるようなダイナミックでゴージャスな造り。
天井の装飾、シャンデリア、大理石の円柱がそれぞれに存在感いっぱい。
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階段親柱の細やかな彫刻、優雅にカーブを描く手摺が圧巻~
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お茶した後、各部屋の見学を思う存分し、軽く説明もしていただけるというので伺った。
玄関から入って右手にある最も豪華な迎賓の間。
二間続きのこのお部屋は優雅で軽やかな装飾があちこちに施されたロココ調。
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家具、調度品も有形文化財の指定を受けた本物。
この迎賓の間は、アフタヌーンティー用のお部屋となっている。
アフタヌーティーは一人3000円とちょっとお高め。
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私たちがいた時は誰もお客さんはおられなかったが、こちらの暖炉にも蒔がくべられお部屋を暖めていた。
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とても繊細で軽やかな漆喰装飾が天井、壁をこれでもかと埋め尽くしている。
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こちらは元温室だったという部屋を改装し、喫茶室としたところ。
昔、短大時代に友人とここのレディースホテルで宿泊した時に、ここで朝食をいただいた記憶がある・・
その時は豪華な長楽館の部屋に泊まれるんだ~と喜んでたが、実は宿泊は別館でがっかりしたことが。
当たり前といえば当たり前だけど・・;
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もうひとつ一般の喫茶室として使われてるお部屋はもともとビリヤードなどの球技をするために造られた部屋だったそう。
ステンドグラスと鏡に囲まれた夜?の雰囲気のお部屋。
ここの天井の漆喰装飾もすばらしく華麗だ~
私たちはここでお茶をした。
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大きな円形テーブルが二つあって、その中心には和風のステンドグラス。
聞くと、このステンドグラスは三階の和室に使われていたものをテーブルに再利用したものだとか。
下からのライトに照らされて浮かび上がる桜と水の流れ。
もう一つは紅葉と川のデザインだった。
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そして二階、この建物の中心に位置する部屋。
今までとは雰囲気がガラリと変わりアジアンムードがあふれる。
中国風の雷紋が縁取る壁紙、中国の王朝で使われていたという螺鈿の長椅子、象牙でできた調度品、暖炉には二匹の獅子・・
当初から喫煙部屋として使われていたこのお部屋、あえて建物の中心に据え、アジア風の装飾で彩ったのはアジアのたばこ王としての村井吉兵衛氏の自負の表れであったそう。
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床はシックな象嵌タイル
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このたばこ部屋の入り口の扉を飾るステンドグラス。
開いていた扉を閉めて外側から眺めてみると羊たちと羊飼いの少女の風景がデザインされていた。
こののどかな風景は喫煙ルームとどんな関係が?
と尋ねてみたがそれはちょっと分からないようだった。
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そして一階のトイレ。
中に入ると上げ下げ窓にはこんなステンドグラスが入れられていた。
トイレの中には暖炉もあり、シャンデリアも豪華なもの。
元は普通の部屋だったのだろうか?!
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トイレの天井隅の換気口もこんな凝ったもの。
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こちらは二階の「美術の間」と呼ばれていた部屋。
この部屋は美術品を飾り、鑑賞する部屋だったとか。
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そしてこちらは客室。
当時はこの辺りには宿泊する施設がなかったため、こちらの迎賓館は宿泊施設を兼ねたものだったそう。
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客室は三つほどあり、それぞれ内装などの雰囲気が違っていて贅が尽くされている。
こちらの部屋も繊細で華麗な天井装飾とシャンデリアがすばらしい~
それぞれの部屋の照明、家具、暖炉などなど見どころは尽きず・・
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廊下の片隅にあったステンドグラスが美しいドア。
トイレかなにか?!
と開けてみると
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小さな部屋に新しくキッチンが取り付けられていたが、こちらの窓にもこんなステンドグラスを発見できた。
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そして二階から三階へ上がる階段。
ふすまが見え、障子がはられているこのお部屋はひろ009さんのブログでも紹介されていた和室のようだけど、こちらは非公開ということで見せてはいただけなかった。
本当に見どころがいっぱいの長楽館。
この日は五条楽園の散策に始まり、五龍閣のカフェでランチ、そして長楽館と一日で消化するにはもったいないような?取り合わせで身も心も満足感に浸りながら帰途へついた。